ひめな と静香(#マギレコ×#HALO)
(ネオ・マギウス船団の旗艦にて)
ひめな の演説の締めくくり。
「だからこそ、フォアランナーの祝福を受けた私チャン達魔法少女が、この銀河に真の秩序をもたらすの!そして協力してくれたみんなにもきっとご利益があるよ」(←書き直し)
エリート、グラントたちが歓声を上げる中、エリートの戦士の中には冷ややかな目線を向ける者たちもいた。
彼らは臨時の講堂となった艦内ホールを出ると廊下を歩きながら二人で話し合った。
「どう思う?」
「我々はもうコヴナントではない。故に人間であることはこの際気にはしないが、所詮は小娘、まだまだ未熟だ。力は本物だが演説のセリフも安っぽい。また、動機がどうも個人的だ?」
「動機が個人的、とは?」
「聞いた話ではあの小娘、一人の雄を思い通りにできなかったらしい」
「失恋か?」
「いや、死に別れだ。思いを伝える前に自殺した、周りからは『釣り合わぬ』と言われていたらしい」
「相手としてふさわしくないと言われていたのか?」
「詳しいことは知らないがそうだろう、我々の世界と同様に人間の世界でも望んだ相手と添い遂げられぬ掟があるのだ」
「では彼奴(ひめな)は、それをきっかけに立ち上がった!?」
「うむ」
「何と小さい…」
「かつてはN4で我々の同胞と戦い、人間たちの世界を救った英雄だったが……」
「所詮は小娘ということだ、それに最も英雄の称号にふさわしい魔法少女ならいる」
「何!誰だそいつは?」
その時、曲がり角に差し掛かり、一人の少女とぶつかりそうになった。
彼女は艶のある長い髪を左右で結び(人間たちがツインテ―ルと呼ぶ髪型だった)、それだけならば特に気にはしなかったが彼女の目を見たエリートの一人は、その目が普通とは違うことに気付いた。
少女はぶつかりそうになったのを「ごめんなさい」と一言言って詫びると、丁寧にお辞儀をして去って言った。
彼女の後姿を見送りながら
「見たか?」
「ああ、いい目をしていた。ひめな などとは違う、明確な理想と大義に裏打ちされた意思をもっている」
「違う、あれは時女静香だ」
「誰だ?」
「知らんのか?最近我がネオ・マギウスに加わったのだが、見るべきはその経歴だ。彼女は地球出身の魔法少女だが、あの大戦の末期、最強のスパルタン《マスター・チーフ》と共にポータルを越えてアークに飛び、予言者を打ち破った一人だ」
「何と!?あの小娘が!そんな英雄がなぜ?」
「人間共の間には魔法少女を怪しげな力を使う魔女としておそれ迫害する者やその力を悪用しようともくろむ者たちもいる。我々の故郷サンヘイリオスで敵であるコヴナントをひそかに援助し内戦を激化させた海軍情報部もそうだ。彼女はその現状を変えるべく我らに加わったと……」
「大儀と理想を持つわけか、彼女ならば我々のリーダーに、そしてフォアランナー(=〈神〉)の祝福を受けマントルの使命を担うにふさわしいというのに……」
「全くだ……」
ネオ・マギウスに加入した時女静香。
代々続く戦士の一族で、武勇に優れ魔法少女の窮状を憂いて加入したという静香に、先祖の名誉と、武勇を重んじるサンヘイリ族の戦士たちは共感を示し、彼らは徐々に ひめな ではなく静香こそがリーダーにふさわしいと考えるようになる。
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