HALO PMS 21stパターン2 プロット


プロローグ


 地球からはるか遠く離れたオリオンの腕にて巨大な同盟〈コヴナント〉が分裂した。

 コヴナントの軍事的中枢を担うサンヘイリ族の艦隊〈パティキュラー・ジャスティス〉は長年コヴナントが捜していた最大の聖遺物”HALO”を発見。この調査を続けていたが、HALOを管理しているモニター=ギルティ・スパーク=オラクルと遭遇。オラクルからHALOの真実を告げられる。艦隊司令長官のゼル・ヴァダミーはこの真実を信頼のおける最高評議会議員に伝えた。
コヴナント最高指導者である3人の預言者は権威が脅かされることを恐れてサンヘイリ族を一方的に切り捨て、評議会議員の粛清を開始した。

コヴナント大分裂。壮絶な内戦へ突入。

コヴナントは計画を続行。コヴナントを構成する種族では”HALO”を起動できないことが分かり、鍵となる種族を探す。

 サンヘイリ族はコヴナントとの戦いをつづけるも、いまいち結束が不十分。数千年にわたる宗教を元にした同盟を一朝一夕には断ち切れない。部族の半分以上がコヴナントに弓を引くことを恐れて、様子見を決め込んでしまい対抗できるか怪しかった。

そもそも、コヴナントが神の後継者ではないなら本当の後継者は誰か?という問題に。

ゼルと同志たちはオラクルからリクレイマー=魔法少女の話を聞く。そして、”HALO”を起動するカギとなる種族、人類から生まれることも。

コヴナントに発見される前に人類、そしてリクレイマー=魔法少女を探さないといけない。

幸い、オラクルはサンヘイリの手の中に合った。

ゼルは、ハイチャリティで起きた戦闘にて奪還したアービターのアーマーにオーバーホールをほどこすと、それを纏いアービターとなる事を宣言した。

ゼル=アービターは賛同するかつての部下や同志たちを集め義勇軍〈サンヘイリオスの剣”SoS”〉を結成する。

コヴナントが人類を発見し悪用するのを阻止すること、そして、コヴナントが神の後継者でないことを証明し、種族の結束を図るべく真の後継者リクレイマー=魔法少女を見つける為にオラクルの導きの基、人類の母星〈地球〉へと向かった。


アービター

20XX年〇月〇日 見滝原市

〈サンヘリオスの剣〉司令官(アービター)ゼル・ヴァダムは、指揮官先頭の原則に基づいて最高司令官でありながら、地球への先行偵察に参加していた。

しかし、最高司令官にそうそう死なれては困るので、艦隊の幕僚たちの強い説得により、サトミ・タスケなる人間の書いた調査書において肝心のリクレイマー=魔法少女が最も少ない地域を偵察することになった。

サトミ・タスケの学術調査にはリクレイマーがどのような末路を辿るのかも記されていたのだ。

街に降り立ったアービターの見た人間たち――最初に画像や映像で見たところ、生物としての種は、おそらくブルートに近い。
しかし、奴らに比べれば体は小柄で細く軟弱だ。だが、その分落ち着いていてあまり戦闘的では無いように見えた。

サンヘイリ族は、常に戦いと日常が共にある。しかし、人間という生き物はどうもそれがないらしい。

進化の過程と文明の発達により暴力的な面が衰退しているようだ。もっとも、人間の中でもそうした生活ができるのは限られた国や地域に住んでいる者たちだけのようだったが。

軟弱ではあるもののアンゴイよりはマシだろう。子供はともかく成人になってくると背丈では明らかにアンゴイを上回っている者が多い。

兵士として訓練すればキグヤーより使えるかもしれない。

 オラクルの話でリクレマーが人間の少女から生まれる存在と知っていたアービターは、観察対象をそれに絞った。

しかしアンゴイよりも小柄で、ひ弱に見える彼女たちが本当に奇跡を可能にする戦士なのか?


(ワルプルギスを撃破後)

艦砲射撃によりワルプルギスの夜が撃破された後、アービターは魔法少女たちを自分の旗艦に案内した。

航空自衛隊のレーダー網を搔い潜り、降下したファントムに魔法少女たちは乗り込んだ。

人類が宇宙に行くのにかなり大がかりな準備や機材が必要だが、そこをわずか数分で、小ぶりな一隻の宇宙船で空に上がる。

初めて宇宙に出るという経験に、はしゃぐ少女たち(年長組は落ち着き払うふりをしたが、内心は興奮していた)。宇宙に出た実感が欲しいという希望で艇内の人工重力を切ってもらい、つかの間の無重力を楽しんだ。

やがて、巨大な船体が見え始める。人類が生み出した度の乗り物、そして建造物より巨大な宇宙船に息をのむ一同。

艦内のベイに入る。

深碧の巫


地球調査のためにインターネットで拾った論文――里見太助教授のレポートを元にそこに記述があった里〈霧峰〉村に派遣された若き戦士ヌ・ソ・スラオム。

ついて早々に通信が不通になってしまう。
その時、この星の乗り物に特有の化石燃料を燃やして動くエンジンの音を聴き光学迷彩を起動、念のために木陰へと身を隠す。

小型の原始的な装輪車両だった。この星のネットワークでよく見た物だった。舗装された道路を走るために設計されたもので、こうした未開の地を行くには向かないだろうとヌ・ソは思った。

車両から、2人の人間が降りてくる。2人とも体の線や体格、そして服装から雌――女だった。一方は成人しているがもう一人は子供だった、頭髪は肩より短く、耳が隠れるぐらいの長さで、前髪を一本頭の上でくくっている。

人間はみんな同じに見えるが、なんとなく似ている気もするし2人の様子を見るともしかすると母娘なのかもしれないと思った。

原始的だが、彼女らは文明的な生物だとここの所人間を観察していて知っていた。だからこんな未開の地には不慣れなのだろう。2人は草木をかき分けながらおぼつかない足取りで森に入って行った。
ここにきてナビゲーションシステムも不調をきたしており、また人間の里をやみくもに探しても見つかる保証はない。ヌ・ソはこの人間の母娘の跡をつけることにした。

途中で、娘の方が振り返りバレたかと焦ったが、自分に潜入や偵察活動について教てくれた先輩や、練兵所の教官の教えを思い出し、微動だにせず堪える。娘は気のせいかと思い直したのか。母親に呼ばれ再び歩き出した。


第2部


サンヘイリたちは、魔法少女に事情を説明した後、艦隊を降下させ日本政府と正面から接触し、人類に正式なファーストコンタクトを行った。

彼らはコヴナントの脅威と魔法少女たちリクレイマー、そして人類と古代種族フォアランナーの秘密を打ち明けた。
>『集結の百渦』の序盤に当たる。

異星人の来訪と、コヴナントとという共通の脅威の存在。また、人類の歴史の裏で暗躍した魔法少女と魔女の存在を知り混乱する世界と人類。

日本政府は関係各国とコヴナント襲来向けての迎撃準備を進めつつ、サンヘイリたちの言葉の裏付けを取るために里見太助を探した。

魔法少女たちに同行してHALOの調査も進める。

(”HALO3”以後)

混乱の時代。

〈サンヘイリオスの剣〉(以下”SoS”)に付いたエリート達には新たな教義が芽生えていた。

彼らは魔法少女がリクレイマー=神の後継者という事実から、魔法少女を神聖視し、彼らは地球駐留軍に志願。

彼らは魔法少女を崇め時に保護しようとし、地球統合化に向けて発足した新たな国際連合――地球連合の連合宇宙司令部”UNSC”麾下の平和維持軍に同行するなどして魔法少女の保護活動に取り組んだ。しかし、それらは多くの諍いを産んでいた。
それは運命の地である神浜市も例外では無かった。

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