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アルゼンチン訪問記⑥_パンクとストライキ/2024

アルゼンチン初日の夜、エサイセ国際空港からブエノスアイレス市内に向かうタクシーが高速道路に入ってすぐパンクしました。外国に来たことを実感するとともに、帰国の際は早めに空港に向かおうと思っていたところ、帰りはストライキに巻き込まれかけました(うまく回避できて大事なし)。
 
タクシーの運転手さん、新聞等の情報をまとめると、このストライキはミレイ政権に対する2回目のストで(1回目は今年1月の12時間スト)、アルゼンチン全土で24時間に渡り行われ、市内のバス、地下鉄、郊外へ行き来するバス、飛行機(国際線飛行機も)も止まり、政権の対応次第では今後36時間ストを行う用意があるとのこと。
ストに参加したためかスタッフが出勤できないためか博物館等も締まりました。
 
タクシーの運転手さん曰く、ミレイ政権は発足約5か月で今回のストは2回目である。ミレイ政権がまだ何もしないうちにストをしては何も実現しないではないか。今回のストは大学等への補助金の実質カット(ペソの価値が下落しているのに補助金の額面が同じでは活動が賄えない)や労働組合への加入義務撤廃、労働組合費の給料天引き(職種により異なり数%の模様)撤廃法案が下院を通過したことに反対してなされたものだが、これらの法案の不利益を受けるのは労働組合により利益を得ている一部の者である。多くの一般の労働者、特に日雇いの労働者は働きに行くことができず却って困窮してしまう。このストに反対してる者も多いとのこと。
反対している者も多いならなぜこれほど大規模にストが行われるのか?と尋ねたところ、「それがアルゼンチンなんだよ!」という答えでした。
 
*上記は私を誘ってくれた方の通訳ですが、その方は、自分はアルゼンチンの専門家でも政治の専門家でもなく、前提知識も乏しいことから説明はその限度のものとして受け取ってほしいとのことでした。もっとも、その方はメキシコでスペイン語で大学院を卒業した方なので中らずと雖も遠からずと思います。

今回のストライキに関するポスター

ストライキの日、ブエノスアイレスの街を歩きました。街は大規模なストライキが行われたという割に平穏で、今回のストライキに関係するポスターも街のいたるところにあるというわけでもなく(たまたま歩いた道沿いに2か所のみ)、行進があるわけでもなかったようでした。

政権による補助金実質カットにより学問の自由が踏みにじられるというメッセージのよう。
おそらく政治的メッセージ。遊び心もある。

南米には壁画に主張を込める文化があるとのことでした。落書きも多かったですが、遊び心と絵心ある政治的メッセージも多かったです。


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