カタテマゲー新作にかこつけた二次創作文あとがき
前置き:新作ヨッシャァ
ついについについに!
来ましたね新作告知が!!
公開プラットフォームがいつものサイトだけでなくSTEAMでも、という点も興味深かったです。
有料ゲーやコンシューマーゲーになるのかな?
英語版ムラサキがSTEAMへ進出した流れからかも。続編ではないとの話だったので、シリーズとはまた別物だとは思いますが……。
近頃はフリゲ界隈の重鎮(と勝手にお呼びしている)の方々が着々とSTEAMへ進出していってるように感じます。間口がもっと広がるといいな!
何より、またカタテマゲーならではのプレイ体験ができる!
あの「触って戸惑い、ハッと気づき、検証し、果てに至る」というあの脳汁ドバドバタイムを味わえる!! もう楽しみでなりません。わっくわっく。
本題:いざムラサキ語り
さて本題。
私、このような二次創作小説を投稿しておりまして。
本記事はこの作品群のあとがき……と見せかけた!
『ムラサキ』『ムラサキ劍』の好きポイント語りとなります。へっへっへ!
ちなみに収録は御覧の通り。
兎万砥を口説く流々々
死にかけ灰牙
狗鷺が梢夜に弾き語る
死人の舞僉は生きている
秋喰は無敵!
咎森は明翔と会話ができる
紗々羅様のほのぼのさんぽ
心が折れる紗々羅様
咎森と肆空の初めまして戦闘
コワモテ仮面、咎森さん!
ささがき剣士、肆空くん!
咎森が繭化
肆空は紗々羅様を殺す悪夢を見る
二次創作文自体にあとがきを引っ付けるのは少々気恥ずかしいので、分離して楽しめるよう、noteにて公開してみることにしました。
新作が出るタイミングでこういう記事書くのって、まあ、ちょっと、宣伝っぽくていやらしい気もしたんですが……。
でもわくわくが! 止まらなくて! もっともっと盛り上がりたくてぇ!!
何より仮に私が読み専で、こういうタイミングでまだ見ぬ二次創作に出会えたらむちゃくちゃ嬉しい!!!
なので、堂々と出すことにしました。生暖かく受け取って頂ければ幸いです。書(描)(奏)くのって、見るのもするのも楽しいね!
ここからは、『ムラサキ(以下:無印)』『ムラサキ劍(以下:劍)』のネタバレを思いっきり含みます。未プレイの方はこれを機に是非遊んでみてください!
二次創作あとがき集
ここからはひたすら自作の二次創作文を肴にムラサキ語りをするだけの記事です。あとがきなので上記を読んでないと何が何やらになってしまうとは思うのですが……気合いでキャラ解釈だけ読みたいという方も歓迎。
各コレクションのネタバレ注意!
2.死にかけ灰牙
いきなり順番前後しますが、わかりやすいのでこっちから。
無印2面。灰牙の話……に見えて実は海浬の話。
「各面のボスを倒した直後ってどうなってるんだろう?」から全ては始まりました。
【書くきっかけ】
特に灰牙は登場時点で満身創痍だから決闘後はもうぼろ雑巾だろうし、そもそも生きていられるのか? 治療は? もしやあの後放置されたら灰牙はしんじゃう!? えぇえええええ衛生兵ーーーーー!!!
【灰牙語り】
原作の沙月の言う通り、主命をこなせたとして無為でもあり……。灰牙のコレクションからしてそういう主命絶対な可能性も否めないけど、わりとヤケクソっぽさも感じる。仕える主がいなくなったことから自殺特攻の勢いで柱に向かってたら色々と、深みが、イイ!!
ここら辺から灰牙は死にたがりという解釈が膨らみ始めました。
ロに潜伏してた辺り、刹那的な感情よりも使命の遂行を優先しそうな気もするけれど、まあまあ。
ここでは取り上げませんが、別口で書いた灰牙の話では、
「黒龍が天から墜落って、絵面だけ見たらすげぇかっこいいな……!」というロマンも詰まっています。灰牙だと思って見るとハラハラすると思いますが、シンプルにビジュが良い。
【海浬語り】
かつての臣下が死にかけてるうえに死もそこはかとなく希望してるっぽい場合に彼はどうするか。
まあ止めるだろうなあと思い、ああなりました(二次創作文参照)。
そして、海浬の救済って「手を差し伸べて救う」よりは「そこにある命をただ繋げる」みたいな、よりよい方向へ流すのみ、という感じがしています。熱血説得ではなくてあくまで自然体のゆるい(感情面が楽のみで固定されている)ところが、原作での海浬の魅力と個性なんだろうなあと。
劍で海浬と沙月は接触しがたいことが明言されたんですが、まあそこはそれ。壁にぶつかってお話できる理由や、二人で力を合わせた方がよくね~?というメタ疑問への回答でもあるんだろなと思いつつ。
ともあれ、この辺がことことと煮詰まってできたお話です。
1ミリだけでも伝わってたらいいな。
1.兎万砥を口説く流々々
無印3面。
流れに身を任せてそこにいる人と、流れに呑まれてそこに来た人。
流々々のコレクションを見てまさかの関係性にびっくりした勢いで書きました。あとシンプルに赤髪キャラが好きなんです。へへへ。
【書くきっかけ】
この二人が喋ったと知った時、脳裏に浮かんだんですよ……ヴィジョンが……。
オシャでイケてる暗がりのカウンターバーで隣並びになる二人の光景が!!
というわけで冗談半分い口説いたり真面目に将来の夢を語ったりする、酒の場でよくありそうな会話が生まれました。本文内では特に酔ってるわけでもないし現パロでもないんですけどね。こういう会話してほしかったんです。
……そういや、あの世界にお酒があるなら流々々は酔えないんだろうなあ。誰が鮭強いか選手権も妄想してみたいところですね。世界観として御神酒に近いものはあっても良い気がするけど……逆に過度なし好品は禁じられてそうな気も?
【余談】
「流々々は海浬や沙月の決闘一言感想からして寂しがりだろうなあ」
とか
「兎万砥は新聞の勧誘をきっぱりと断れるタイプだろうな」
とかの解釈も含まれています。
3.狗鷺が梢夜に弾き語る
無印4面。狗鷺は兎万砥と違って梢夜と出会ったわけではない(少なくとも原作で明言はされていない)んですが、楽器の登場シーンや同じ上流の出というところで、多少の縁はあってもいいんじゃないかなという捏造です。
【背景事情】
4面の始まり方が、私、だいっっっすきなんですよ!!!!
静かでうらさみしい空間から、一転……。ふすまを開けて飛び込んでくる音! あれが好きで好きで……。無印をプレイし直す時はまず4面から始めるくらいには大好きなんですが……。
一方、無印4面は、最も、寂しい空間であるようにも感じます。
怖い……とまではいかないんだけど……祖父母の家の和室を避けがちだった幼少期のような……欄間から何か飛び出してくるんじゃないかという緊張感みたいな? 何がどうとは言えないんですが、とにかく、寒くてさみしい印象が強いんです。
なんなら梢夜に遭わないまま通過できちゃうところも、寂しさに拍車をかけているのかもしれません。
よって、冬。
埋もれて見つけられないまま眠りゆく、強制的な安堵。
そういう季節が舞台です。
【四人組語り】
前話の兎万砥もそうですが、四人組には「通りすがる人」であってほしいんですよ。いつも私より先にいてほしくて、目指す光であってほしくて、誰よりも遠くへ響く音であってほしい。
なのでこの二次創作文でも、狗鷺はささっと去っていきますし、梢夜に強い感情は残しません。そういう解釈で書いています。
4.死人の舞僉は生きている
劍1面。
とんでもねぇ美人さんに付きまとわれてアグレッシブに殺しにかかられるとかいう、原作がもう至高すぎる! 好き!
というわけで、「舞僉マジで美人すぎんか?!」を熱く主張すべく短編を書きました。
【舞僉語り】
舞僉は、赤い靴・赤い目元・暗殺者(返り血)など、ワンポイントで赤を使っている印象なので、そこも推して参りたい気持ちです。舞僉だけに。へへ。
あと「目病み女に風邪ひき男」の概念がすごい好きなんですよね。令和の価値観からすると精神的にグロテスクなこと言ってんなとも思うんですが、まあそこも含めて。
よって、二次創作文内ではダウナー美人度が高まっています。原作はあんなにアグレッシブなのにもかかわらず。
【書くきっかけ】
とはいえ美辞麗句だけでは話が進まないので、他にもちょっとした疑問や解釈を引っ付けています。
着想元①:
美人さんだし皇子にハニートラップ仕掛けたこともあるのかな!?
でも暗殺者って目立っちゃだめだよな……。むしろ美人さんであることを隠してモブになりきる技術の方が高いのでは……?
着想元②:
そもそも舞僉って名前は誰がつけたんだろう?
この子の説明は自身の所属と暗殺の経緯くらいで、個性はとことん「凡庸」なんですよね。こんなにインパクトあるのに!
みたいな感じでした。
5.秋喰は無敵!
劍2面。
劍1面と3~5面の方々の短編を書いた辺りで、じゃあ2面ボスも書くかという勢いで生まれました。よって書いた時期はけっこう遅め。
余談ですが、高体力クリアのスチルを初めて見た時でかい声出して笑ってしまいました。いっぱいいる!!そのせいでスクショを取り損ねたのもいい思い出です。
【秋喰語り】
「幸運って何??」となったんですよ。
ニの被検体ということで、実験には成功と失敗があるはず。で、速さや腕力は目標値を設定して成功失敗の判定ができるだろうけど、幸運はどうだろなと。主観による……例えば賽の目でピンゾロを出そうみたいなのは確率の問題であって運とは呼べるのかみたいな……検証が難しそうだなと。
そこから、
幸運ってぶっちゃけ失ってもわからないよな?
彼らの才能って尽きることはあるのか? 後天的に付与されたなら失う可能性もあるのでは?
急に才能の無くなった秋喰が生まれたら、秋喰のうちから外れちゃうのかな。
でも彼らのことだからゆるゆるしたノリでずっと繋がり合っていそうだなあ……。
となりました。
おまけで「彼らはお互いをどう見分けてるんだろう」の要素も入れています。おでこだけだとしたらかなり、こ、怖くね!?っていう。アイデンティティが希薄!
それが実験だと言われればそれまでではございますが……っ。
【まとめ】
幸運の特徴ってわかんないから、消去法で。となったら別に幸運なんてなくたって、ずっと同じで、変わりないよね。って話。
6.咎森は明翔と会話ができる
劍3・4面。
私、明翔語が好きで好きで好きで!
一方で、明翔のコレクションを読んだ時のなんともいえない……悲しみのようなものをなんとか昇華したい気持ちもあって、書きました。
【書くきっかけ】
深い真理にたどり着かんとしている彼女が、初見からしたらただの電波ちゃんなのは、なかなかに……もどかしい……。悔しい……。誰か理解者がいてほしいというエゴを押し付けたくなってしまう……!
書け! 書くんだジョー!
二次創作なんてなべて己の欲のぶつけあいだ……!
【明翔語の解釈】
みなさま、バベルの塔ってご存じですか?
雑にまとめると、知的好奇心でガンガン文化を発展させて、ついには天に届く塔を作ってやるぞとなったところで、調子乗んなよと塔が破壊されたうえに使用言語までばらばらにさせられるというお話なんですが。
明翔語、これだと思うんですよねー。
天に近寄るもの、柱を知ろうとするものは知識の喧伝を封じるべき。すなわち、言語野を破壊される。彼女の額にぶっ刺された一角が、出力系統に乱れを起こしている。とかいう。
明翔もよくよく考えると2回キャラ変化を起こしてますよね。岩に頭打ちつけて天啓を得た明翔と、角刺さって言語がぶっ壊れた明翔。
なので、今の明翔は狂人というより出力がバグってるだけで、論理的な思考はできる知的好奇心旺盛な女性。という解釈をしています。
【明翔語り】
明翔って禁を犯すのに抵抗はないようなので、ちょっと周り(慶)を困らせるくらいの研究優先問題児であってほしくて……なんなら角ぶっ刺さった後も全然諦めてないといいなと思ってて……。
カテタマ作品の方が絶って、みんなガッツがあるじゃないすか。
明翔も例に漏れず、痛い目を見てもなお研究を続ける気は満々なんじゃないかなあ……。
という私の願望を詰めました。
なので、今回でも変わらず明翔は検証をしようとしています。柱に触るなってどこまで? 石がオッケーならナイフはセーフ? などなど。
また、角が突き刺さって動けなくなったり、ハの方々に連行されたりといった、好奇心優先の無鉄砲シーンもいれました。趣味で。
ハは温厚なので警邏に捕まるといっても、「あんたいつもいるけどダメなもんはダメだよ」くらいで解放されてたらいいなと思っています。ほのぼのするので。
でもこれ一歩間違えたら徘徊する痴ほう老人だな……。
【咎森語り】
この方とにかく頭良くあってほしい~~~~~!!!
そんなわけで、咎森が明翔語を超即分解&再構築して意思疎通している設定でお送りしています。
我々凡人もスクショの力を借りれば明翔語を解読するのは、一応、たぶん、ちょっとは、できるはずですが。耳から聞くだけで停止ボタンもない明翔からしたらなかなかなハードワークだと思います。
でもこなせるはず!
だって咎森は頭がいいから!!
イの者がハの重鎮というアンバランスさは第三者視点だとどうなるのか、という想いもありました。
重鎮……だと思うんですよね。剣ヶ丘で大活躍ですし、女王に最も近いポジションで護衛できてますし。
【まとめ】
中身は論理的で外身は狂人な明翔。
心はハにあり見た目はイな咎森。
アンバランスな二人だと共鳴できるところもあるんじゃないかな、あってほしいなあの気持ち。
明翔語がきちんとそれらしくできてるか、というのが一番の懸念点だったので、公開当時に「明翔語再現すごい!」という感想を頂けてとっても嬉しかったです。るんるん。
7.紗々羅様のほのぼのさんぽ
劍3~5面。私の好きキャラ全部詰めました短編。ほのぼののはずですがすっごく皮肉なお話にもなっています。
【書くきっかけ】
着想元①:
私「紗々羅様、綿菓子みたいでかわいいよ~!! でも綿菓子だと保存が効かない……。無くなっちゃう……。いやだ紗々羅様いなくならないで……。せめて日持ちするお菓子にたとえよう……。アッ! こんぺいとうだ!!」
着想元②:
紗々羅様の施しはその後に起こる影響を考えていなさそうだし(彼女のコレクションの「抽象的に~」より)、民たちも紗々羅様に責務を負わせることに疑問がなさそう。
民にめちゃくちゃ慕われまくる紗々羅様、見たいな……。だからハは蚕食されるんだよ……ってところも見たいな……。咎森の知的な部分も、あと紗々羅様の人の好さとか、他にも他にも(後略)。
【明翔語り】
明翔語が理解できる相手との会話は前話の咎森で書いたけど、逆に理解できない相手とはどうやって会話してるんだろう? 途中で相手に会話を打ち切られちゃうかな……。
最後まで話を聞いてくれそうな人……。
……紗々羅様だ!!
となりました。
ちなみに二次創作文内のセリフについては特に地の文でも解読していません。通じなくても支障がないかなと思ったので……。
でもせっかくなのでここに書いちゃう。
「女王がなんでこんなところに一人で? 道中気を付けてね?」
「重鎮に咎森を就けるのってハの民から怒りを買うんじゃない?大丈夫?」
「せっかくだし好奇心で色々お話していい?不敬だってことになるかな、許されそう?」
みたいな旨を述べてます。
「さすが王室の職人技で作ったこんぺいとう、うっま!」
「あなたは民からすごく崇拝されてるけどもう信仰の域に達してきてるし信仰までいくとちょっとヤバくね~って感じ」
「私の姉も女王に就く方はなべて敬愛するだろうけれど信仰にまでは到達できないかも」
「でも私みたいな明らかヤベーやつをガン無視しないだけでもあなたはすごく立派な方だし迫害されないのは素直にありがたい」
「姉が戻らなくなってからおそらく亡くなったんだろうと思ってはいたけれど確信があるわけでもなく、墓は立てられず、部屋はそのままだった」
「おねえちゃんいなくてさみしい」
「姉にも贈り物を、と、生きている前提で話してくれる人は久々だった」
「墓の代わりに姉の部屋へ頂いたこんぺいとうを飾ろうと思う」
「空に武器を放ってはならないという禁則は事実だった」
「石を柱に投げつけたのがあなたという事実さえあれば民は禁則への反乱を起こすだろう」
「武器でなくとも石くらいまでなら咎森に怒られないだろうし」
「禁則は抜け道のあるまがい物だと示す一手が欲しい」
と、翻訳するならこんな感じ。
明翔は柱への好奇心がまだまだたっぷり、という解釈なので、今回の明翔は紗々羅様を検証に誘っています。悪事への誘いというより、まだ気づいていない人に真実を伝えたい、くらいのつもりで。
翻訳係の咎森がいなかったので、意図は伝わらず、石は紗々羅様の宝石箱に仕舞い込まれてしまいましたが。
【咎森語り】
従者キャラが丁寧に主へ物を差し出すシーン、見てぇ~!
主が邪心も邪気もなく、でもそういう厳かな扱いを遠慮せず受け取る、高貴な生まれが染みついてる描写が見てぇ~!!
お袖を押さえる所作って優雅で素敵やん
以上3点が動機および欲望です。
【紗々羅語り】
紗々羅様の純心って、頂きものを大事にとっておこうとしてうっかり腐らせる、みたいな形だと思ってるんです。わざとではなく、そもそも物が腐ることを知らないような。善意が無知ですれ違うケース。
良い子だし、その善性を全力で肯定したいし、誰にも責められないであってほしい。けど、そうやって守りたいなあと思えば思うほど彼女は奥に奥に仕舞われて、すれ違いは増えていくんだろうな……とも思います。やるせないね。
8.心が折れる紗々羅様
劍4・5面。
誰かに無力を叱ってほしい紗々羅様。が、メインは咎森です。
【書くきっかけ】
前話ほのぼの散歩の「紗々羅様は良い子であるがゆえに周りとすれ違っていそう」の延長線上です。前話を寓話っぽい形にしたため、今回は明らかにダーク。
似た展開を何度も吟じてしまう辺り、紗々羅様のコレクションの文章が心の奥底にぶっ刺さったということがよくよくわかります。
【紗々羅様語り】
私「紗々羅様って女王だし、女王であることを覚悟せざるを得なくなってるけど、年相応の女の子になりたい時ってないのかな……。年上の人に傅かれるって、それだけでかなりプレッシャーだよな……。」
対等とは言わないまでも、多少肩の力を抜いても許してくれそうな人として、真っ先に浮かんだのが咎森でした。
【まとめ】
咎森は年上だけど、紗々羅様にとって目上の人になってはくれないし、保護者にもなれません。それが咎森の思う誠実さであるし、その誠実を誠実と受け取れる賢さとやさしさを持っているのが、紗々羅様です。
……というのが私の解釈であり、結果、二人が二人である限り救いようがないよねえという話になってしまいました。わぁん……。
シアワセ組が来てくれてよかったよね……。
9.咎森VS肆空
劍4・5面。
コレクションを埋めるために何十回と肆空に挑んでいた頃に書きました。画面全体を悠々と飛び回り剣戟を繰り広げる肆空が、なんだかすごく好きなんです。
加えて当時は、咎森&紗々羅、肆空&紗々羅のペアばかり書いており、咎森&肆空の話は書いたことがなかったのでチャレンジ。
【書くきっかけ】
コレクションを読むに、肆空は通りすがりに紗々羅様から恩寵の剣を受け取った後、特に紗々羅様の元へ召し上がることはなく村で暮らしていたっぽい……?
となると紗々羅様は肆空が繭になったのをどう知ったのかな、とか。どうやって繭化した肆空を紗々羅様の近くに連れてきたのかな、とか。紗々羅様が辺境の村に滞在するというのも、さすがに、女王だし……?
となった時に、「じゃあ咎森がスカウトしたってことでどうよ!」となりました。ので、書いてみました。
咎森からすると肆空って、
頭脳派の自分と違い肉体派
紗々羅様と同じ年ごろで情操教育に良い
シンプルに強い
正義感があり性格面でも紗々羅様やハのためになってくれそう
というパーフェクト人材ですよね。良い出会いをしたもんだ。
【肆空語り】
肆空からしたら咎森は憎きイの者。でも、肆空が原作で繭化した理由がそもそも良心の呵責と葛藤なわけで、明確な悪人でないのに初対面から斬りかかるようなこともしないのでは……。
そんな思考から、咎森が煽ってバトルに持ち込む流れとなりました。
肆空は正面から打ち合ったらべらぼうに強そうだけど、絡め手には弱そう。速さで勝つタイプであってほしい。
【余談】
一応、バトル描写では彼らの原作の弾幕を一部再現できるように心がけました。戦闘描写って難しいけど、書くの楽しい!
10.コワモテ仮面、咎森さん!
劍4・5面。
「咎森の仮面って誰が作ったんだ?」が元凶。
もし咎森お手製なら面白いな
↓
生真面目そうだし凝り性なところがあるといいな
あの仮面ってけっこう怖そうだけど小さい子に泣かれたりしないのかな
↓
小さい子……?
↓
紗々羅様!
ほんとに書くきっかけはこのくらい。
当時は肆空をここで初めて書きました。生き生き動き回る肆空が書けてハッピーです。るんるん。
11.ささがき剣士、肆空くん!
劍4・5面。
年相応な紗々羅様を書こうと苦心し続けてきましたが、年相応の肆空は書いていなかったので、思春期で恋煩いな肆空を書きました。
この話はがっつり明確に、肆空×紗々羅様のカップリング。
こちらもギャグに全振り。ついでに『コワモテ仮面~』とタイトルを近くして、この2本だけ異色ですよと示すことに。
Twitterで公開した当初は相互さんから一部漫画化などもして頂いて、ありがたいことにご好評でした。へへ。
【肆空語り】
肆空も紗々羅様とは違った意味でピュアだろう、と、賜ったものを日常生活に使おうとするシーンも入れてみました。純朴田舎育ち少年。
原作コレクションからすると、むしろハの民にしては珍しく、紗々羅様を信奉はしていないんじゃないかなーと思われるのですが……。そこが紗々羅様からしたら嬉しくもあるんじゃないかなーとも……。
期待しちゃうのは許してほしい!
【余談】
なんでごぼうのささがきが始まったのかはマジで私もわかりません。
なんで咎森の袖から出てきたのかもわかりません。
気づいたら書いてました。なんで……?
とりあえず、肆空が剣の才能に愛されていることを主張したかったんだと思います。たぶん。
12.咎森が繭化
無印2面と劍4面。
「梢夜が蛾っぽいからじゃなくて繭化って誰にでも起こるんだ!?」という驚きが始まり。
【書くきっかけ】
4面での咎森は、死んだはずの皇子が目の前に現れても、背後に紗々羅様がいたから踏ん張れた(というか動揺するわけにはいかなかった)。と仮定したら、それよりもっと前に皇子が実は生きているということを知った場合だと咎森はどうなるのか?
同じイの忠臣ということで灰牙も添えて、忠義に死す男と、主を変えた男として対比ができそう。
【反論】
無印のコレクションからして、咎森と皇子は積極的に話しているはず。すなわち、咎森だけでなく皇子もハイパー頭良い! 世間話するノリで政の話もしてほしい!
なので、咎森が事前に皇子の生存を知っていても、わりと割り切っちゃいそうな……。もう心はハにありイへの未練はそれこそハに失礼、みたいな覚悟を持ってハに仕えていそうな気もするんですよね。竹を割ったように。笙だけに。
だから、この私の書いた二次創作文は、咎森のメンタルをかなり弱くしてしまっている気持ちもあり……。
【まとめ】
要は、繭化して色々と諦めてしまう咎森が見たくてこじつけた話になります。でも書きたかったし楽しかったので、問題はなし!
13.肆空は紗々羅様を殺す悪夢を見る
劍5面クリア失敗(斬首)シーンより。
肆空が白髪紫衣モードになっている間の記憶は残っているのかな、と疑問を抱いたのがきっかけ。
【懺悔参り】
私の、紗々羅様を女王ではなく少女として扱いたい欲が全面にあふれている話です。また、詳細は非道な話になるのでぼかしますが……紗々羅様って御髪も御着物も赤の映える色をしていらっしゃいますね、とだけ。
何回も何回も斬首シーンを見ることになったプレイヤー(私)へのメタな責め苛みも含んでいます。
マジで、なかなか気づけなくてごめんね紗々羅様……。
【まとめ】
通常の肆空の話なのか、白髪紫衣肆空の話なのか、私の話なのか、よくわかんないです。よくわからないので、夢なんだと思います。
総括:たのしかった!
劍4・5面の方々へ特に心狂わされていたのが大いにお分かり頂けるラインナップとなりました。
二次創作好きな方も、そうでない方も、そもそも『ムラサキ』シリーズを知らない方も(そんな方がここまで読んでいるかはさておき……)。
本記事を読んで、筆者はとにかくすっごくこの作品が好きなんだなあ、というのが伝われば、とても嬉しいです。
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以上!
1万字にわたる長い記事にお付き合いくださり、ありがとうございました。
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それでは!
カンッカンッカンッ カカカッ シャララ~……
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