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【2021年の総括】今年のやったこと、まとめました

お久しぶりです、池田です。
前回の記事が2020年の総括だったので、まるまる一年投稿が空いてしまったということになりますが、これもまた一興ということで・・・。

1月

「Not Binary feat.笹平綾佳」のMV撮影があったようです。

こちらのMV、何かとタッグを組むことの多い登坂くん(ツイッター貼っておきます)に監督から編集までお願いしました。

そういえば、楽曲制作時のことを書いてなかったので、少しここでまとめておきます。

2019年にインストミニアルバムをリリースした段階で、次はオンボーカル楽曲を自分の手で完成させよう、という目標が自分の中で湧き上がったことが今回のプロジェクトの発端でした。
2020年の年始頃?に笹平さん(以下、やぽさんとお呼びします、ツイッターはこちら)から引き語りのライブを観に来ないか?というお誘いがあって、久しぶりに会話をする中で、やぽさんの声で楽曲をリードさせたいな、と思い、その場で口約束ではありますが、オファーをさせていただきました。
そこから、楽曲ネタストックの中で良さそうな物をピックアップ、そしてボーカルが入ることを想定してブラッシュアップし、オケ制作の進捗が8割くらいの時点でやぽさんに改めてオファーをさせていただいた感じだったと思います。

2020年冬ごろにボーカルレックを行ったのですが、コロナウイルスの状況もあり、フルリモートでレコーディングのやりとりを行いましたが、このやりとりも時代を象徴する出来事だったな、と今は思いますね。

思えばやぽさんとの出会いは、2015年〜2016年くらいにかけて「バイバイコヨーテ」というバンドをサポートさせていただいたことが始まりでした。
彼女はバイバイコヨーテでギターボーカルを担当していたんだけども、ふわふわした印象とは裏腹に、パワーコードしか弾かん!とか、意外と男気のある一面もあったりして驚かされた記憶があります。
(ちなみに、tellmoreでドラムサポートしていただいているユウスケさん(ツイッター)も、元々はバイバイコヨーテのドラムを担当していました。)
こうしてみると、自分が今まで辿ってきた道筋が収束していくような感覚があり、同時に自分を肯定してあげられるような気持ちになります。

当時はギタリストとして不甲斐なく、たくさん迷惑をかけたんだけども、それでも腐らずに続けてきていて、こうやって縁が続いている状況を見て、シンプルに続けてきて良かったなと思います。

ご縁といえば、MVを担当してくれた登坂くんも同じです。
登坂くんは空ノ牙というクリエイションチームの主宰であるわけですが、そこに細川くんという男が在籍しています。
細川くんは僕と同じ中学校の水泳部の後輩でして、そこからの紹介で登坂くんと知り合えた訳です。
彼の映像作品に劇伴をつけていく度に、バンド活動だけでは身に付けることのできないスキルを手に入れることができた実感があります。

また、登坂くん経由で今回メインアクトを務めていただいた佐藤あずささんに出会うことができました。
彼女はまさにMVのイメージにぴったりな女優さんで、元々tellmoreを知っていただいていたということもあり、快く出演していただくことができました。

MVのリファレンスとしては、「パソコン音楽クラブ − reiji no machi」

こちらをイメージしていました。
「ここではないどこか感」、を一貫して感じさせるこの質感をどう自分の作品に引用するかというところが映像的な課題でした。

「Not Binary」という言葉は、つまり物事は二項対立では割り切れないじゃんよ、ということをなんとなくメッセージとして組み込んでいるのですが、登坂くんから、「朝でもなく、夜でもない、どちらかに割り切れない夕方こそ今回のテーマを表す事象なのではないか」、という提案をもらったときの腹落ち感たるや・・・。
そのため、サビでは夕方のシーンを多く使用している次第です。
リファレンスMVの「ここではないどこか感」も、夕方という時間帯のもつ割り切れなさとリンクしていて、撮影中に全てが収束していく実感がありました。

撮影地は「ここではないどこか感」=近未来感の演出のため、横浜赤レンガ倉庫周辺を選びました。一日中歩き通し、帰りの電車では完全に燃え尽きてしまいましたが、最高の撮れ高だったと思います。特にイントロの駐車場の「満」から「空」に切り替わるところ、あれは本当に偶然撮れたシーンで、集合して最初に撮ったオブジェクトだったので、縁起が良いな、と思ったのを覚えています。
赤レンガだけではオブジェクト素材が足りなかったので、後日新宿駅周辺でもブツ撮りを行いました。
この日も、たまたま車が一台も走っていない大通りを撮影することができ、これはアウトロでばっちり使用しています。

一人で0〜100まで作り上げることは、大変といえば大変なんだけども、妥協できるところは妥協して、とにかく完成させることに集中することで、確実に一つ成果物が完成します。自分のマネージできるプロジェクトの単位が少しずつ大きくなっている実感をもって、また来年も制作を続けていけたらな、と思います。

2月

スケジュールアプリを見たところ、下旬にMVの追加物撮りをしていたらしいです。あと、Twitter経由で17ライブのお誘いを受けてますね、初回打ち合わせがこの月にあったみたい。

3月

中旬に「劇場版シン・エヴァンゲリオン」が公開された月です。
皆さんは観ましたか?
中学生の頃、体が弱く学校を休みがちなK君の家で初めて観せてもらったのを覚えています。あの頃は陰鬱でただただ不気味でアングラな作品という印象を持っていました。
宗教的オマージュが散りばめられていて、そのギミックをどう解釈するかで盛り上がりがちなこの作品ですが、シン・エヴァを観た後、もっと大きな普遍的なテーマを感じられたことで、自分も大人になったんだなあ、と思いました。

それから、この月は「リボルバー」という楽曲をリリースしていますね。

この曲は、前作MV「光がさす方へ」と同様、完全リモートで制作しています。
映像はボーカルのわくくん(ツイッター)が福岡で撮ってきてくれたものをそのまま使用しています。情緒的?日常的?な映像になっていると思います。

この曲のギタリスト的アプローチとしては、イントロやサビで、ずっと同じテーマが鳴っているのですが、これは大きなテーマ(リフ)を弾き続けることで普遍的な曲にしようとしているところがポイントになっていると思います。
あと、Bメロのアルペジオが可愛い?ボイシングになっていて個人的にすこです。

2月にあった17ライブの打ち合わせ以降、ほぼ毎日2時間作曲する様子を配信していました。これがなかなか難しかった・・・。
作曲という作業は、基本的に頭の中で鳴っている音楽を拾ってデータに落とし込む = 自分の内面に潜っていく作業だと思うのですが、一歩で配信は視聴者に向けて発信し続ける = 自分の外面に投げかける作業であって、相反する作業を同時に進めるのがなかなかジレンマを感じて歯痒かった記憶・・・。

4月

先に述べた「Not Binary feat.笹平綾佳」のリリース、およびMV公開の月でした。
リリースするまでに何かできることは無いか考えた結果、毎日冷凍パスタを冷凍庫から取り出す動画をツイートする、という謎の所業を遂行することにしました。
フォロワーが今日はどのパスタを選ぶのか、取り出し方は昨日と同じか、など気になっていく過程で、僕のアカウント自体の存在感が増すのではないか、と考えた次第です。存在感がましたところで、楽曲リリースをしたらフォロワーの目に止まるのではないか、と考えたのですが、まあ、あまり意味は無かった気がしますね。もっと王道的なやり方があったのではないかと反省しているところです。

GWの初日に、ユウスケさんにドラムのレコーディングをお願いしていますね。エンジニアとして、僕の師匠のJ氏(ツイッター)に立ち会っていただきました。
レコーディングのとき、「いい曲だね」、と誰かに褒めてもらったんだけど、俺が「まあ、そうすねえ」、と素っ気ない返事をしてしまい、J氏が「なんでそんな人事なの」と笑っていたのを思い出したんですが、作曲が終わった時点で自分曲ではなくバンドの曲、という認識になっていて、自分の作った物、という認識が薄れているんだなあ、とあとで考えたときに気づきを得ました。

そして、相変わらず毎日17ライブ配信、俺は17ライバー・・・。

5月

サポート現場でご一緒して知り合った樋口さん(ツイッター)から、クリエイターチームへのお誘いがありました。
wave techniqueという集団で、主宰の三菱くん(ツイッター)のお手伝いをこの月からさせていただくことになりました。
初っ端からチーム内コンペに参加したり、Lo-fi Hiphopのトラックを大量生産したりと、稼働が急増しましたね。
個々の案件については割愛しますが、とても良い経験をさせていただいています。

6月

中旬にRyu Matsuyama氏(ツイッター)の車を塗装するために駆り出される。
ただひたすら面をハケで撫でていく中で、塗料の均一性を保ち、塗ってはいけない場所には絶対に塗らない繊細さを要求される作業でした。

Ryuさんは、引越しやら今回のような男手の必要なときに俺を呼んでくれるんだけども、何気ない会話の中で、音楽制作への熱い想い、先輩としての経験則から導き出されるアドバイスなどをいただくことができて、毎回刺激になります。

自分のキャラクター的に、冷静でいるあまり冷めすぎてしまう側面があり、Ryuさんのように熱い野望をクールな理性で包み込むような、絶妙なバランスを保てたら良いんだろうな、と思いました。

7月

スケジュールアプリに何も記載がない、俺は何をしていたのか。

8月

14日に師匠のJ氏宅で遊ぶ。
俺が冷凍パスタ生活を送っていることをヒントに、nashという冷凍惣菜生活を始めたらしく、その様子を観にいく。

冷凍パスタは、7分でそれなりの食べ物が完成すること、まじで発生する作業がレンチンだけであることから、可処分時間の確保にかなり効果的なんだけども、栄養バランスが崩壊することは必須であり、年齢が若く、とにかく腹が膨れればいい、というタイプのクリエイターの人にのみお勧めします。

J氏宅で晩酌をしつつ、5億円が手に入ったらどうするか?(ただし、24時間以内に使い切ること)という議題でワイワイ話し合う。

J氏は物理的に欲しいものをとにかく列挙する一方、俺は人に投資するなどのアイデアが出るに過ぎなかった。
物欲というとなんだか悪い物のように扱われることが多いけども、具体的な用途を想定して欲しいものを列挙できるのであれば、それは目的から逆算して通過点を設定することができているということだと思う。
まあ、数個は俺も上がったんだけど、5億円分は無理でした・・・。

9月

8曲納品案件が発生、なんとか着地させる。

10月

先月と同じく、8曲納品案件が発生、なんとか着地させる。

11月

月末にtellmoreの遼太郎氏宅で楽曲制作のため集合。
制作中なのは2曲、うち1曲はリファレンス音源を渡されてこんな感じのトラックを作って、ということだったので当日までに叩き台を完成させておいた。
クライアントワークをしていて良かったのは、こういうオーダーを渡されたとき、リファレンスのどの部分を引用したくて提案しているのか、というところに素早くフォーカスすることができる点だと思う。
反面、今回は今のところ思い入れも何もないトラック(オーダーを出した側にイニシアチブがある、という認識が根本にあるから?)になってしまっているので、今後のアレンジ作業で愛着が湧くことを願っている。

12月

会社員としての業務に忙殺され、年末を迎える。仕事は無理やり納めた。

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