2巻まで買ったので推す

顔がこの世に向いてない。/まの瀬

 帯によると "ジャンプラ1の恋愛哲学マンガ!!" との事ですが、そもそも恋愛哲学なんてジャンルどこにあるんだよ、と言う突っ込みがある。

 冒頭だけ見ると「クラスの人気者に愛の告白をされる」という掴みなのだけど、人気者というのは完璧超人模範優等生と等しいわけではなく、ポジティブな意味に於いてどのキャラも一筋縄ではいかない舞台になっていて、割れ鍋に綴じ蓋というか……無理矢理抱き合わせた二人一組ではなくて、それぞれの行動にそれぞれの思惑、悩みがあり、基本的にはそれが、今のところ、徐々に上へ上へと前向きに肯定的な展開を見せているので、ユニークな作品の1つとして注目されるのに値するのでは、と思っている。

 どうにか注目されるキャッチフレーズが求められたために "ネガティブJKの思考が紡ぐ、アンチ恋愛4コマ!" と付けられているのだろうけど、別にそんな極端にネガティブな思考でもないし、恋愛に対してそんな対向する位置に立っているわけでもなく、むしろそういうのを意識しないで読んだ方がいいのかな、と思っている。

(それよりは規模は小さいのだけど)徒然チルドレン方式?というか、何か周りの人間関係から色んな人の話に向けて広げていけばまだまだ続けられそうな展開に思えるのだけど、この物語はどれくらい綴られるのだろうか。

対価に見合う文章を書く日は来るのだろうか