やはりあなたの正体は
「もう隠し事はやめましょう。お互いに」
放課後、校舎裏。絶賛交際中の希美の言葉に、正義は心を決めた。もはや感づかれている。
認めたくなかった。だが、いつまでも顔を背けてはいられない。
「……そうだな。希美。先週、デートの途中で用事があるからって帰っていった。あのあとどこに行ったんだ? 魔獣が現れたばっかだったってのに」
「正義くんこそ。ちらちら携帯ばっかり見ちゃって。そんなに……気になったの? あの怪人出現のニュースが」
二人の間を冷たい風が通り抜ける。少しの逡巡のあと、二人は同時にポーズをとった。光が辺りを包む……!
「……やはり見抜いていたか、魔法少女シャイニーホープ! そうだ、我こそがブラックエッジ!」
「やはり見抜いていたのね、ブライトジャスティス! そう、私こそバロネス・ヴァンプ!」
「えっ?」
「はっ?」
黒い生体甲冑姿の少年と、露出過多のボンテージ少女はまじまじと見つめ合った。
【続く】
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