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自転車旅の夏が来る

昔アニメのCG会社でバイトしてた頃、
Production I.Gに出入りしている先輩から
「今度IGの人たちと自転車で長野に遊びに行くんだけど一緒に行く~?」
と誘われた。

行きたいけれど自転車持ってなかったので迷っていたら

先輩、「大丈夫~~~。君に貸してあげるから~~」といって部屋を出た後

隣のストレージからものゴツいロードバイクを満面の笑顔で担いできた。

それ以来『迂闊に自転車の誘いに反応してはならない』と心に決めている。

「ツール・ド・信州」(現ジロ・デ・信州)というものを聞いたことがあるだろうか。アニメ界の非公式レースである。
※おおやけに公道を使ってレースはできないので、各チームごとにスタート時間を決めて目的地までのタイムを競うというガチガチのレースである
※先輩の言う「遊びに行く」という表現は悪質な誇大広告でありJAROから指導が入る

先輩には悪いが丁重にお断りした。
気づかれないように退路を確保し、目を離した瞬間に逃げて難を逃れた。
昔話「三枚のお札」さながら逃げおおせた。
当時の自分は大型劇場アニメ映画の仕事が終わったばかりで魂が半分消えていたから生存本能のほうが勝っていたのだ。
そもそもバイト掛け持ちの貧乏学生だからそんな余裕なかった。

スチームボーイスタジオやジブリが参加したらしく、大友監督(AKIRA)や
高坂監督(茄子アンダルシアの夏)も走ってたのかもしれない……
参加したほうが良い思い出になったのかもと少し後悔もあった。

そんな僕だが今では自転車は2台もっていて、
そのどちらも折り畳みの自転車なのだ。
ロードバイクを試乗したこともあるけど、走っているときの視野が狭くなるような気がして自分には不向きだったことが分かった。
小回りが利く小径自転車を押して細い路地に入ったり、なにより新幹線を使った輪行が楽なのだ。
今回はその自転車紹介だ。

Brompton(ブロンプトン)

こいつとならどこでも行けるっていう無敵感すらある。頼もしい。
こういうまっすぐ続く農道を走るのは楽しい!
電車移動時はこんな感じ

Bromptonは購入時にギアのレベルが選択出来て、
3段ギアのものを買ったんだけどこれでも十分に坂道を走れる。
前輪後輪間の距離が長めなので安定していて快適に走れる。
走りたいけど寄り道もしたい欲張りな人にオススメだ。

Carryme(キャリーミー)

ただひたすら可愛さに全振りした自転車
琵琶湖疎水
四畳半神話大系の聖地巡礼

キャリーミーは見ての通りタイヤが極小で、ちょっとした段差がある道だと注意が必要。都市部向き。
京都のような観光地では存分にポテンシャル発揮できるのだ。
フットワークがいいし、畳めば駐輪も問題なし!
しかし物珍しさから声を掛けられがち(笑)

自転車に乗ろう

この2台を目的によって使い分けている。
それぞれの楽しみ方があり発見がある。
自転車で見知らぬ土地を走ると、ホイールを通してその土地をトレースしているようで不思議な高揚感を味わうことができると思う。

フィルムカメラ オリンパスpen-FTで撮影
自転車とフィルムカメラって相性いいよね!

自転車旅は良いものだ!
山を走って峠を超えたり、島を一周したり、
夕立ちにつかまって雨宿りしたり、
雨上がりに夕焼けの田んぼ道を走ったり、
自転車の旅は必ずドラマがある!
今年の夏、あなたもカメラ片手に自転車の旅はいかがかな?
(笑顔がバイト時代の先輩の顔と重なる)


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