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インスタblog 「鹿皮紙と森の考察」-自然摂理で活かす森、未来を描く森-

生物や樹木の力を引き出し活かすために何をすれば良いのか?

今とこれからの手掛かりを知る為、森の歴史を遡る

土を深く耕しどの種や苗が適しているのか、元々その地に合っていた樹木はどれなのか

その人は考える

未来の森が僕らに与える恩恵を、出来る限り手を入れず自然が持つ力を健全に調和することで得るその方法を

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先日に信州地方の雪がまだ残る新緑の森の中
僕は車を走らせる

向かう場所は、ありのままの自然を色濃く残す森

人手を入れず、樹木は太陽へ自らを伸ばし草花が大地を覆い、水流豊かで生命の営みをゆっくり育む場所

その森作りをしている人に話しを聞きに来た

鹿は、樹木の皮を剥いだり新芽を食べたりする小さな被害を重ね木を枯らし涵養機能を低下させ土を流す

地形を変えることもある

僕らは、森も鹿も猟師も解体所も自治体もタンナーも作家も消費者も皆が一つなって楽しくサイクルするシステム作りをしたい

森作りをしている人も同じ

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樹木の苗を何処に植えれば50年後100年後にどうなるのか。

枝打ちで陽の光をどう入れるかで自然摂理が働き手間を減らしてくれること

森に合う樹木は大地がその軌跡を刻んでいる、その地を掘りどんな種が残りどんな土が出来るのかを知ること(例えばブナは種をつけるまで40〜50年かかる。だから表面を見ても分からず、掘ることでその土地に合っていたと知ることが出来る)

用途に合った樹木の育て方(例えば、木の節は材にすると嫌がられるが、船材としては優秀)

樹木を真っ直ぐ伸ばす事の大切さ(根と先側の太さを近いものにする事)、いまの柱材を取るための50年という短期間育成について、ドイツで取り入れている針葉樹と落葉樹の混植について

鹿を初めとする生き物が森に与えるもの、消費するもの

書き切れない多くの話
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人一生から時間を捉えた小さな視点が今の僕

森作りは一人の一生ではなく何世代にも渡り考えられた時間の流れ、繋ぐことが前提となる

それは祈りにも似た想いを未来に届ける作業

僕らの計画も理想の森作りを描くように、永く広い視点から改めて見直す必要性を感じた

2022/6/2

鹿皮紙プロジェクト代表 カワダ シュウジ


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