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インスタblog 「一枚の鹿皮から2枚作ろう計画」 -厚い鹿皮ならば2枚作れるのではと考えてました-

自然に生きる鹿だから皮の厚さがバラバラなのは当たり前

雄雌、気候、餌、地域性、年齢、大きさなどなど

いま僕たち鹿皮紙プロジェクトの考え方は、厚い皮は「革」を作り、薄い皮や傷や穴など難が有る皮を「鹿皮紙」にしたいと考えている

厚い皮は太鼓などの膜鳴楽器にする事も出来るが、全て太鼓用だと出口が心配になるため違う方法も考えておく必要があった

しかし、そこに行きつくまで失敗もたくさんしている

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もしかしたら、厚い皮ならばスライスして2枚の鹿皮紙が作れるのではないかと考えた

鹿皮紙の厚さは0.2〜0.45程度なので、厚い皮を2枚にしたら0.2と0.2程が出来るのではないかという妄想

もちろんうまくいきませんでした

鹿皮紙にしてからスライスが出来たら良いがこれは難しい、なので生漉きをいろいろと試してみた

皮は薬品処理により膨らませることが出来る

元の厚さの2倍くらいになるので、それから漉きを試す

熱が出ないように水を流しながら

きれいに2分割出来るものもあれば、途中で切れてしまうものもあった

それらを張り乾かすと部位により収縮する割合が違うため、均一にするための大きな手間が出た

自然物である皮、やっぱり手強い

考えは悪くないのだか、今の僕の力では良いものができなかった

渋々この実験はただいま一時休止になっている

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気になることは全て試してみる、遅いけど迷いない確実な一歩を踏む

鹿皮紙プロジェクトは前人未到なのでしょうがないですが、失敗を重ねながら今日も試行錯誤で進んでいます


2023/3/7

鹿皮紙プロジェクト代表 カワダ シュウジ


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