岡村靖幸『操』

マジ他人だけど岡村ちゃんって呼ぶわ

岡村ちゃんと言うと映画『モテキ』で真木よう子も呼ぶファンの間での愛称だが、尾崎豊の親友として1980年代から彼とは真逆な変わらないポップスを貫いている。
今作に至るまで、筆者は音楽を聴くようになった幼少の頃から全く岡村ちゃんの歌にサウンドを聴いたことがなかった。
今作に収録されているDAOKOとの『ステップアップLOVE』のミュージックビデオにジリジリとハマってから昔の曲も聴くようになったばかり。
そこにこのニューアルバム。M1から岡村ちゃんでしかない唯我独尊の恍惚状態。きっとクインシー・ジョーンズがプロデュースしているんだと思う、内緒で。冒頭『成功と挫折』からキング・オブ・ポップを彷彿とさせる、なんせリズム隊にパキパキな岡村ちゃんの抑揚がキマっている歌がめちゃくちゃ気持ちがいい。
今作はアルバム1枚で協奏曲になっていて、曲間がなく『ステップアップLOVE』もアルバムバージョンになっていて、岡村ちゃんに負けじと張り合うDAOKOの吐息と鋭利さの歌が本当に気持ちがいい。
歌に間髪入れない点もこのアルバムの魅力の一つ。もしかしたらサウンド的には結構暗いのかもしれない、筆者にはそれが胸ズッキュンなタイプで最近のヘビロテの1枚になっている。
ライムスターとの曲も最高でしかないし『赤裸々なほどやましく』なんて歌われたら今流行のバンドはお手上げだ。This Is OKAMURACHAN.