中国語【“的”+名詞】の日本語訳に迷ったら見てほしい対応表
中国語“的”ですが、シンプルなだけになんだか侮られがち。しかし、実は毎年、質問が多く寄せられる項目だったりします。侮るなかれ!
今回は、大前提として押さえておいていただきたいポイントとして、中国語→日本語という方向に翻訳する際のコツをお伝えいたします。
本当は、日本語→中国語の翻訳で、だいたい分からなくなる「“的”があったりなかったり問題」の方が深刻なのですが、それは、また次回お伝えします!お楽しみに。
中国語“的”+名詞→日本語変換表
さて本題です。
中国語“的”+名詞を日本語に翻訳するとき、この表を、ざっと見てみてください。
「ざっと見てもよーわからん!」という方に向けて、以下、少し例を上げてご説明差し上げますので、ご安心を!
中国語教員として、教科書執筆などの経験を経て、すっかり教材マニアになってしまった僕が思うに、どの教科書にも載っていない情報だと思います。
名詞+“的”+名詞
本です。
どこの本ですか?
図書館【の】本です。
“的”→「の」が成り立つパターンですね。日本語と同じ感覚で、それがどこにあるのかを説明してますね。
代詞+“的”+名詞
本です。
誰の本なの?
私【の】本です。
…これも、“的”→「の」が成り立つパターン。日本語と同じ感覚で、それが誰のものなのかを説明してます。
ちなみに「代詞」とあるのは、「人称代詞」です。我、你、他、她、我们、你们、他们、她们のことです。
形容詞フレーズ+“的”+名詞
本です。
どんな本なんですか?
面白【い】本です!
ここから、“的”→「の」が成り立たなくなってきます。
余談ですが、中国語話者が「面白い【の】本」という日本語の誤用を犯してしまう原因は、すべてここにあります。
他にも…
红色的苹果 → 赤【い】りんご
很漂亮的衣服 → きれい【な】服
というように、日本語の形容詞や形容動詞の活用で処理するパターンがありますが、日本語話者の語感にしたがって、自然につなげばOKです!
動詞フレーズ+“的”+名詞
本です。
どんな経緯のあった本ですか?
私があなたにあげ【た】本です。
これも“的”→「の」が成り立たないですね。
というか、“我给你”の部分は、すでに主語【だれが】+述語【どうする】+目的語【誰に】が組み合わさっています。
日本語的には、その述語【どうする】の部分の動詞や助動詞を連体形にしてくっつけてあげてるわけですが、これも日本語話者としては考えなくてもできてることですね。
まとめ
これで、中国語“的”+名詞を日本語に翻訳するときのパターンが網羅できました!
とにもかくにも、“的“→「の」とは限らない、というのが大きなポイントでしたね。
さて、逆の方向で、日本語から中国語に翻訳する場合には…
という、永遠の課題がありますので、これについては項を改めて、次回、スッキリ!まるっと解決します!
ちなみに、今回の内容、YouTubeで動画にしてます。
視聴者(学習者)さんが飽きないように、頑張ってくっちゃべってますので、そこんとこよろしくお願いいたします!
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