4・4医院が軌道に乗るまでとその後

 医院を立ち上げる、軌道に乗せるための手法は色々とあります。そして、軌道に乗ったからといっておしまいではありません。そこから維持・成長していくには、日々進歩していかなければなりません。なかでもマーケティングは、どこまで行っても終わりがありません。マーケティングで成功したことを、ここでは簡単にご説明します。

2020年の新患プロジェクト
 あさひ歯科には、月に70人ほどの新患が来てくれます。しかし、何もしないでただ新患を待っているだけだと、月の数は増えたり減ったりして安定しません。そこで、不定期ではありますが、新患キャンペーンというイベントをやって、テコ入れをしていきます。「お知り合いをご紹介ください」というイベントで、「新患キャンペーン」と呼んでいます。
 2020年はコロナ禍の最初で、初めて緊急事態宣言が出された頃は、診療を自粛していました。1ヶ月間は新規の患者さんも緊急の処置のみにして、既存の患者さんもお休みしてもらっていました。当時予約が入っていた患者さん全てにお電話をして、予約の先延ばしをお願いしました。多くの患者さんは、その場で先延ばしをしてくれましたが、残念ながらそのまま中断になった方もいらっしゃいます。2ヶ月後に集計したところ、100人ほどの患者さんが中断になりました。当然売り上げは減少します。それでも給与の支給はありますし、固定費もかかります。
 緊急事態宣言中は仕方がありませんが、その年の下半期には挽回したいと考えていたので、10月に「新患100人達成」を目標にしました。院内でキャンペーンの告知を行い、紹介してくれた方と、それに伴い来院された方にプレゼントを差し上げるという流れで、スタッフには企画から告知、実施、患者さんへの声かけなどを全て分担してやってもらいます。結果として、この月は100人を突破することができました。

こどもとお母さん達に向けてのマーケティング
 あさひ歯科は、20年ほど前に開発された住宅地にあります。近くに小学校もありますし、保育園も毎年いくつも増えているほど、親子世代が多いという立地です。開院当初はあまり想定していなかったのですが、女性歯科医師というところから子供の受診がどんどん増えました。そこで、途中から子供とお母さん世代に来てもらえる歯科医院にしようと方向を定めました。一般的に、広告のターゲットは30代女性だそうです。その人たちが一番幅広い年代の人と交流があるからだそうです。あさひ歯科の周辺は、ちょうどそのような30代女性が多く住んでいるのです。そこで、普段からあさひ歯科で行っているマーケティングは、託児サービス、キッズクラブ、子供にプレゼント、子供向けイベント、子供向け矯正です。
 それぞれの詳細は改めますが、このような積み重ねが今日につながっていると思います。

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