エジプトでの嫌な思い

エジプトに行った。
渡航前にこういう記事を読んでいたので、結構戦々恐々としていた。

一週間、ツアーではなく自分で手配する旅行をして普通の観光地を巡ってどんな嫌な思いをしたか書き残してみます。

タクシー

・空港のタクシーはぼったくると聞いていたので、エジプト入国後カイロ空港からUber利用。Uberを待っていると、「俺がUberのドライバーだよ!」と声をかけてくる人多数。ナンバープレートを見ると違っており指摘すると退散。エジプトのナンバープレートはアラビア語の数字で書いてあるので、アラビア語の数字が読めないとだまされてしまいそう。

・カイロからアスワンに飛行機移動し、空港からタクシー利用。Uberは使えない都市でありCareemというアプリでタクシー配車。待っているとなぜかWhatsAppでメッセージが来て、Careem支払いではなく別途現金で払うことを要求。ほとんど配車がない街なので、キャンセルされたらほかに足がなく仕方なく要求に応じる。あとでCareem運営に通報したら、現金で支払った分が払い戻された。Careem運営は神。(エジプトではなくドバイの会社ですが……)

・カイロから50kmくらい離れた郊外で開催しているラクダオークションの見学にUberで行った。かなり郊外で帰りのUber見つかるか不安だったので、行の運転手に帰りもお願いできないか交渉し合意。30分後集合場所に行くも、いない。探してもおらず、どうもほかの客を見つけたかで去ってしまったよう。困っていると欧米人観光客を乗せたUberが来たので、それに乗って街へ戻った。欧米人観光客すまんな……。帰れたのかな。

遺跡の監視員

・遺跡などの観光地には監視員がいる。監視員なのに遺跡保護のために柵で囲われているエリアに入るよう招き入れて、終了後に2ドル程度のチップを要求する。せっかく3000年も残っている壁画を触るよう促す監視員もいた。事前情報として知っていたし、遺跡保護の観点でなされているものに反する行為はしたくないので招かれても基本拒否していた。

・特にひどいと思ったのは、ツタンカーメンの墓の監視員。墓の中にツタンカーメンのミイラがあり、ガラスと柵でおおわれていて入れないようになっている。監視員は観光客のスマホを借り、スマホのライトでツタンカーメンの顔を照らして写真を撮るサービスをしていた。ミイラと一緒に観光客を撮影することまでしていた。保護の観点もだし死者と写真を撮るって倫理観どうなってるんだ、と思った。

・ピラミッドで、「チケット見せろ」と言ってくるエジプト人。これも有名なやり口で、チケットを渡すと返してくれず、勝手にガイドが始まりチップを要求される。無視してたらそのうち去っていった。

・柵の外でも監視員が勝手にガイドを始め、終わるとチップを要求する。最初は「No guide」などと断っていたが、途中で中国人観光客がガン無視しているのを見てからはそれに倣ってガン無視していた。無視するの悪いな……とか思う気持ちもだんだんなくなる。振り込め詐欺の電話ガチャ切りすることは悪いことではないですからね。エジプト人が声をかけてきたらそれは詐欺です。

・アスワン博物館ではあまり観光客がおらず、入場すると監視員が鍵を開けてくれた。こうなるともう勝手ガイドを拒否できず、案内されるがままに任せてしまった。終了後案の定チップを要求された。

・そもそも遺跡の公定料金設定が外国人はエジプト人の10倍くらい。入場料に合計3万円くらい使った。


その他ぼったくり

・アスワンでナイル川を渡るための公共フェリー(往復50円)乗り場を探していると、エジプト人から声を掛けられ「フェリー乗り場はこっちだよ!」と案内される。ついていくと公共フェリーではなさそうな船を見せられ、「公共フェリーだ、往復15ドルだ!」と言われる。人生で初めて「Are you kidding me?」を使った。エジプト人はあてにならないのでその辺を歩いていた欧米人観光客にフェリー乗り場を聞いて無事公共フェリーに乗船できた。

・観光馬車が声をかけてきて、せっかくなので乗ってみようと思った。2kmくらいの片道利用をしようとしたら、「めっちゃ遠いよ!」(ほんとは2km)って言われ10ドルと言われる。交渉して200円くらいにして乗車。降りるときに嘘をつかれることはわかりきっているので、値段と行き先をメモに残す。案の定降りるときに、「OK、500円だ」と言われ、メモを見せても引かないので馬車の座席にちょうどの金額を投げ込んで去った。

少年

・道ですれ違うと「チーノ、チーノ」と小バカにするように叫んでくる。「チーノ」と言ってくるのは少年だけだった。道ですれ違うぶんには特に危険もないし別段気にならない。

・カイロの地下鉄で座っていると、真横に立った16歳くらいの少年がこっちを見降ろして「チーノ、チーノ」とずっと言ってくる。無視を決め込むも2駅くらいずっと飽きずに「チーノ、チーノ」を繰り返す。身の危険を感じたので途中駅で電車を降りて次の電車に乗った。

・握手またはグータッチを求める少年が多数。一回対応しちゃったら、しつこくチップを求めてついてきたので、そのあとは無視していた。

・基本的に観光地、観光都市しか行っていないからか投石されたり暴力を振るわれることは無かった。

エジプト航空

・ミュンヘン→カイロ便で安全ビデオが流れている途中に離陸する
・カイロ→フランクフルト便で安全ビデオが流れてから2時間そのまま駐機場にいる
・Flightradars24見ると↑の便は1週間で6日くらい、1時間以上の遅延をしている。時刻表変えたら?

その他

・観光業やってる人はたいてい男性というのもあるかもだけれど、女性は悪い人に出会わなかった。タクシーと運賃交渉するのに疲れて適当なミニバスに飛び乗り、Google Mapとにらめっこしていたら声をかけてくれて、目的地まで連れて行ってくれた女性。お釣りくれなくて50円くらいだし言うのも面倒だな……とほっといたらあとからごめんねってお釣りくれた女性。

・なんか7000円くらいで5つ星ホテルに泊まれたので1泊だけ宿泊した。ホテルのスタッフはぼったくることもなく嘘もつかず、物を聞かれてわからない時は他の人に聞いて正確な情報を教えてくれるなど、まるでエジプトではないようだった。きっと高いパッケージツアーでエジプト旅行をすれば嫌な思いをしない旅行が楽しめるんだろうな、と思った。


終わりに

こんな嫌な思いをしたけれど観光地が強すぎて総じてエジプトに行ったのは良かった。でも二度と行きたくないなと思った。見たい観光地を見終えたら特段やることがない。普段の旅行では結構好きな街歩きも、詐欺師や差別する少年に会うことが億劫でモチベが下がる。
対照的なのがコロナ前に訪問したイラン。観光地の強さはエジプトにはかなわないけれど、イランは本当にホスピタリティにあふれる国だった。イランは再訪したいと思える。同じイスラム教の教えでなんでこうなるのか……。
インドもひどいと聞くのでいつかインドにも行ってみたい。

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