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牧場の仕事〜搾乳準備②牛入れ〜

牛舎の掃除が終わったら、これから搾乳する牛たちの小屋に行きます。牛はざっくり100頭ぐらいいます。

まずは餌寄せをします。牛は食べてる間に餌をどんどん外側に押し出してしまい餌を食べれなくなってしまうので、その押し出された餌を牛側に寄せます。基本的には専用のショベルカーのような車で餌寄せをしてるのですが、餌が少ないときなどは人の手で餌を押して行きます。牛舎は100メートルあって牛は両側にいるので、合計200メートル分の餌寄せをします。

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餌寄せが終わると牛入れをします。牛は土のベットに寝てたり、ウンチやオシッコをしていて。その牛をホールディングエリアという搾乳室の手前のスペースへ誘導します。牛は顔の近くに寄ったり、「おいおい」と低めの声で呼び掛けると土のベットから起き上がって通路のほうに歩き出します。牛入れはベットを全て回って牛に声をかけていきます。全然起き上がってくれない牛には木の棒でお尻をたたいて起こします。

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牛のベットは土の上に牛のウンチやオシッコが掛かっていてベチョベチョな部分もあって、場所によっては長靴がハマって抜けず…足だけスポッと抜けそうになります。だから歩くときは固そうな部分を通るように気を付けます。

牛入れは毎日2回しているので、牛は慣れて勝手にホールディングエリアに向かってくれることもあります。ただ、搾乳されるのが初めての牛はこの誘導に慣れておらず暴れることもあります。その場合は、その牛の側にいてお尻をこまめに叩いて誘導したり、他の牛に混じれるように道を作ってあげる必要があります。

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牛は牛舎の左右両側にいて、ホールディングエリアに近いほうの牛の列を1軍、遠いほうの列を2軍と呼んでいます。1軍と2軍はホールディングエリアで混ぜてはいけないので、まず1軍をホールディングエリアに入れたら仕切りを上から降ろして、次に2軍を入れます。

この間に搾乳室の準備が終わった場合は、搾乳室の準備をしていたメンバーから「(搾乳を)始めます!」と声をかけられるので「お願いします!」と返します。

すべての牛をホールディングエリアに入れたら牛入れ終了で、搾乳室に戻りウンチまみれになった長靴を洗います。

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