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【育児ログ】早くおうちに帰りたい、編

久々の更新。秋めいてきましたね。この時期は1年で一番涼しくて、寝やすくて、過ごしやすいのでノーストレスで過ごせてハッピー。
ぽつぽつと更新している育児ログ。今回は里帰り編。


勝手がわかる実家、と思いきや・・・

産後、実家へ里帰りした。夫が育休を取得するまでの約10日間、お世話になるつもりだった。が、両親との生活リズムの差、育児に対する負担がストレスになり、来て3日目で夫と暮らす家へ帰りたい気持ちでいっぱいになった。

というのも、両親と私の生活リズムが合わなかったし、育児に孤独を感じたからだ。

里帰りした際の、実家のスタンスというのは各家庭によって千差万別だと思う。
どのくらい実家に滞在するか、両親が働いているか、両親の性格等でばらつきがある。
私の実家のスタンスは
・食事洗濯は母が準備してくれる
・食事の時間は両親に合わせること
・おむつ換えや着替え、ミルクの準備は自分でする
・日中・夜間の世話の交代はしない
という感じで、子の世話は基本私、というものだった。
ご飯が出て来るのはありがたいし、洗濯物は洗って干して畳んでくれるので着るものには困らない。
しかし、夜間子が何度起きても、日中にどんなに眠たくても、交代する相手がいないので、逃げ場がどこにもなかった。子を可愛いと思う気持ちはすぐに消失した。

まず、生活リズムが合わない問題。
私の両親は生活リズムが若干異なる。
父は夜8時に寝て、朝5時に起きる。母は夜23時頃まで起きていて、5時頃に起きる。

朝5時に起きると洗濯機を動かしたり、掃き掃除を始めたりとひっきりなしに動く。
実家にお世話になる以上、生活リズムをあわせないといけないことは理解していたが、
夜中も2時間毎に起きて授乳・おむつ換えに対応している人間にとって、早寝早起き規則正しい生活は、産後の体にはつらかった。

里帰りした当初は1階の寝室で、父と私と子と3人で寝ていた。
おむつ替えやミルクのたびに、1階にしかない洗面所まで手を洗いに行くのが面倒だと、以前里帰りした姉が言っていたため、母親と寝る場所を交代してもらった。
が、父親のいびきが気になって眠れない。
眠れなくて悶々としていると、子がふぎゃふぎゃと空腹を訴えて泣き出す。
授乳やおむつ換えを終えて寝ようとすると、父のコーー、コーーといびきが耳に残る。
また、子が起きてきて…と不眠ループに陥る。
それとは別に、母が夜遅くまでテレビを見ている音が耳に入って寝付けない。
母の性格上、娘が里帰りしようと生活リズムを変えるタイプではないため、私が眠れないんだ…と不安を打ち明けても全く変わらなかった。
翌朝5時には両親が活動開始し始める1階で寝起きする生活は無理だと判断し、2階の1室へ移動した。

夜が来るのが怖かった

2階の一室にいると、階下の物音は聞こえなくなったため、子が寝ている時はしんとした環境になった。
授乳とおむつ換えから、子が連続して寝る時間はおよそ2時間。なかなか寝付けず、意識がふっと落ちた30分後には子が覚醒する。

日中は話し相手の母親がいたので気分転換できたが、
夜は満足に睡眠時間がとれないのがいつまで続くかわからず、1人で乗り切らないといけない。

子に「寝ようね、寝ようね」とゆらゆらしながら語りかける。優しい声色でコーティングして、中身は「頼むから寝てくれ、私を寝かせてくれ」とドロドロとした願いを含んでいて、ドス黒い感情が渦巻いた。
数日は、寝られないことを悲しんで、視界が滲みっぱなしだったが、泣いても現実は変わらないんだと理解させられてからは、寝ていないことを考えるのをやめた。相変わらず股は痛い。
身体がヘロヘロでも、心がボロボロでも子のお腹はすくし、おむつは汚れるし、それを世話するのが私の義務で、実家にいるから自分は恵まれているのだから、できなければならないと言い聞かせた。

睡眠不足は思考を鈍らせ、実家に来て3日目の夜からは子を施設に預けたいと思うようになった。
「乳児院までどうやっていけばいいんだろう、朝イチの電車に乗っていけばいいんだろうか」と考えたことを今でも覚えている。
どの施設に行くか、と具体に考えることはなく、ただ子と距離を起きたい感情でいっぱいだった。お腹の中に入っていた時の、いつ生まれるかわからないけれどまだ夢を見ていられるあの頃に戻りたかった。

追い討ちをかける出来事が退院から1週間後に起きた。
ミルクの腹持ちがいいと産院で習ったので、(諸説あり)、授乳してもすぐ起きるときはミルクを20mlほど作っては夜中に飲ませて私の睡眠時間を確保していたが、産後1週間検診で、体重が急激に増えているため、母乳のみで育児するよう指導されてしまった。
母乳のみだとなかなか寝つきが悪かったので、ミルクを頼っていたのに、頼みの綱を取り上げられてしまった。ますます夜が怖くなった。

夫への感情と、里帰り総括

夫が何をしていたかというと、里帰り期間中、育休取得のための仕事の引き継ぎ等もあり、平日は1日おきに実家に来ていた(実家と自宅の距離は車で15分ほど)。
夫が来た日は、育児の辛さをこぼし、泣きついた。
夫は、仕事の話や会社の人間関係の話をしていて、私が話す内容は子供のことしかなくて、自分の世界が小さくなったような、取り残された感覚になった。

夫が子を抱いて微笑みかけているのを、一緒に生活していないから微笑みかけられるんだと冷ややかな気持ちで見ていたし、子に夫を取られたような、悔しい気持ちもあった(夫にとっては待ち望んでいた子供なので当然なのだが)

久々に暮らす実家でのストレスと、慣れない育児への不安、産後の疲労が蓄積した状況を踏まえて、夫に早めに育休を取ってほしいと頼んだ結果、有給休暇を組み合わせることで数日前倒しで実家から自宅に戻ることになった。

朝方に泣き止まないときには抱っこしてくれた父親にも、私の好物を連日作ってくれた母親にも感謝している。
ただ、第二子を産む機会が今後あったとしても、実家には里帰りしないだろう。
(両親が歓迎してくれるという前提だが)
これは相性の問題だ。生活リズムが合わないことも、私が孤独を感じることも、誰の責任でもない。

私は1人で育児をしたくなくて、父親である夫と分担して育児をしたいのだ。
夜泣きのフラフラ感も、おむつを開けたときにおしっこを飛ばされるようなピンチも、新生児微笑の瞬間も、分け合いたい。
というか、1人だけ育児の責を負わずに今まで通り仕事しているのを許せない、の方がどちらかというと近い。

久々の自宅への帰宅

夫の休暇取得初日。午前中に私は実家での荷物をまとめて、夫は自宅の部屋の片付けに取り組んだ。
出産の時に縫った股の引き攣るような痛みはだいぶ弱まっていた。

午後、両親にお礼を言って迎えに来た夫の車に乗る。
外の空気と、車から見える景色が懐かしい。

自宅に着くと、すごく落ち着いた。においも部屋の明るさも、自分に馴染んでいる。

私は結婚をきっかけに家を出て夫と暮らしたので、1人暮らしの経験はない。
夫と暮らした5年ほどの生活が、20数年暮らした実家よりも居心地が良いものになったのだと実感したし、実家は「落ち着くけどずっといるには気を使うよそのお家」になってしまったのだ。

子は病院からの実家を経て、初めての自宅での生活だ。
環境の変化に気付いて、すぐに泣き出した。
夫と私の敷布団が並んでいたところの、真ん中を空けて布団を置いた。
真ん中がとてつもなく短い川の字、もしくは横幅を縮めてしまったHの字みたいだった。
産前の就寝が、夫と横並びに寝る機会満了の日になった。

子が寝たのを見て、別室で横になる。
ミルクの作り方やおむつ換えは産後の入院時に、夫が面会に来た際に説明したので、あとは任せた。慣れてもらうしかないし、産後から今までの2週間、1人で頑張ってきたので、ちょっとくらいバトンタッチさせてほしい。

久々の自分の布団と自分の枕が身体によく馴染む。
起きたら、また寝られない夜が始まる。
寝られないのは苦しいが、ひとりではないのなら、なんとかやっていける気がして目を閉じた。


以上になります。

子に対して、可愛いとか愛おしいとかの感情を抱くよりも先に、死なせてはいけない義務感がワンクッションはさまれて、子の世話をタスクのように思っています。
それがどこから来るものなのか、最近考えてます。

ここまでお読みくださりありがとうございました。




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