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どうしてポルトガルなのか

サラリーマン時代は、年に一度の長期休暇に海外に行くのを楽しみに仕事を頑張っていました。しかし2009年に生まれた息子の食物アレルギー(卵・乳・小麦粉)のために、しばらく海外旅行はお預けに・・・

アレルギーの中でも小麦粉が一番症状がひどく、小学校入学を目前にしても食べられるようにならなかったため、「経口免疫療法」という「食べられる量のアレルゲンを食べさせて、身体を慣らしていく」という方法で2年間治療をし、2017年12月に小麦粉を食べてもOK、となりました。

妊娠中も含め、9年間我慢した海外旅行。小麦粉OKになった2018年は弾けたように、息子の春休みにオランダ、夏休みにシンガポール、冬休み(昨年末)にポルトガルへ行きました。

実は、ポルトガルに行ったのは昨年末が初めて。それまではオランダとドイツがお気に入りで「移住するならオランダ!」と言っていました。だから小麦粉OKになって、まず最初に行くのはオランダ以外に考えられませんでした。

12年ぶりのオランダ。久々に行ってみたら「ん?なんかちょっと違うかも」。ホームステイ先に問題あったことや、とても寒かったこと、この9年間英語の勉強を全くしていなかったので、旅先でのコミュニケーションが辛かったこと、など、いろいろあって「なんだか、昔の記憶で思い描いていた感じと違ったな。もうオランダはもういいかな・・・」と思いました。

昨年末、夫が勤続20周年の休みが取れることになり、さてどこに行こうか、、、と考えた時に、義姉のお気に入りのポルトガルが思い浮かびました。義姉は若いときにポルトガルに3か月ほど撮影旅行に行ったそうで、一昨年は2回もポルトガルに行っていました。そんなに良いところなら、私も一度はポルトガルに行ってみよう、と思ったのです。

そんなわけで、初めてポルトガル(リスボン)に行ったのですが、第一印象は良くなかったです。歩きたばこを吸う人が多くて、その吸い殻が石畳に挟まっていました。リスボンには3日半ほど滞在したのですが、その初日に石畳に落ちているたくさんの吸殻を見ながら「もう、リスボンに来ることないな」と心の中でつぶやきました。

しかし。2日目、ものすごい快晴で上着を着ていると暑いくらいの陽気の中、アルファマという古い町並みが残るエリアを歩いたら、なんだかとても楽しくなってきて。気が付くと何時間も、路地裏を歩きながら写真を撮っていました。

「7つの丘の街」と呼ばれるリスボンは坂が多く、あちこちに展望台があり、2日目の夕方にたどり着いた場所からはこんなきれいな夕景が見られました。

3日目もアルファマへ。ちょうど土曜日で「女泥棒市」という蚤の市があり、教会の周りにたくさんのお店が出ていました。中には、ガラクタしか並んでいないようなお店もありましたが、作家さんの手作りの小物も売られていて、一期一会の買い物を楽しみました。(古い写真も売られていました)

リスボンに3日半という短い滞在でしたが、穏やかな陽気とアルファマの町並みに魅せられ、帰国したその日に「次はいつ?いつポルトガルに!?」という状態になり、2月には夏休みの旅行の手配を完了していました。

そんなわけで、「今暮らしたと思っている国はポルトガル」なのですが、今回初めてポルトガルを訪れて、まだまだ行ったことが無い素晴らしい国や場所が沢山あるんだと、改めて感じました。

そして、自分の少ない経験から「移住するならオランダ!」なんて自信満々に言っていた自分が浅はかに思えました。自分の知っている範囲内でしか考えられないことばかりですが、自分が知っていることなんてほんのちょっと、まだまだ知らないことがいっぱいあると思って、これからもいろんなところに行ってみたいです。

私のnoteマガジンのタイトル「ポルトガルで暮らしたい写真家のつぶやき」が、今後変わることもあるかもしれませんが、これまで訪れた国の中ではポルトガルが一番好きです。今の時点では。

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