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【HACHI LIVE TOUR 「Close to heart」渋谷公演 感想】 HACHIというシンガーが紡ぎ出した暖かな光の世界

こんにちは、リョと申します。
 

 


2023年10月9日、ライブユニオン RKMusic所属のVsingerであるHACHIさんのライブツアーである「Close to heart」の渋谷公演が開催されました。

仕事周りの事情で現地への応募も早々に諦め当日はオンライン参戦となった私ですが、ライブが本当に素晴らしくて、書きたいことも感情もいっぱいになったため、例のごとく感想を書きました。
拙く長く自分勝手な書き散らしですが何卒。

 
 
 
 

初めに少しだけ。

私がHACHIというアーティストを知った時期ですが、彼女のCh登録者数が2万人に乗ったあたりだったと記憶しています。(正直よくわからん)
お仕立てを担当している泉彩先生つながりで知ったことや何かしらのコラボかイベントでその歌声を聴いたこと、何より歌配信の雰囲気がとても好きでそこから楽曲や歌みたをちょこちょこチェックするようになりました。

明確にその歌が好きになったきっかけは2022年のVtuberFesのDay2出演者に名前を連ねていたことでした。

オリ曲もいくつか聴いたことがありましたが、折角のイベントならしっかり予習せねばと楽曲や歌みたを改めて聴き漁っていくとその魅力や歌唱力の高さに引きこまれていき、そして当日披露された「Rainy proof」のあまりの美しさに完全にファンになってしまいました。

そんな体験がありましたが筆者的には「好きなアーティスト」という部類であって「推し」という見方にはなっておらず、それ以降も変わらず曲や動画こそチェックしていましたが配信も出演イベントもそこまでしっかりと追えているわけではないというのが正直なところでした。
実は過去二度のライブも当時の日程が綺麗に合わなかったこと、筆者がリアタイ以外でライブを見るのがそこまで好きではないことなどもあって見れておらず、そういった点でも私はBEESとも到底呼べないにわかの身です。

そして今回も連休中の旅行、休み明け一発目のド早朝出勤などもあったため現地チケット応募は早々に諦め、ネチケ購入もギリギリまで悩んでいました。
そんな私の背を押したのは同週の土曜にホロスターズの律可くんが主催となって行われていた「第一回Vtuber歌唱王決定戦」でのはちたやの歌唱でした。

うまいのは当然知っている、うまいに限らずその魅力を知っているはずではあったのですが、改めて彼女の歌唱を聴いてその魅力に圧倒されました。
こんなにも暖かくてきれいな歌声をしていたんだ、こんなにも上手で自分が色濃く出せる歌い方をするんだ…

良いな…

とその瞬間にはチケットを買っていました。

あとは言うまでもありません。
買ってよかったです。急いで帰ってきて、あのライブを目撃できて本当に良かったです。


HACHIの魅力と透明感に包まれる時間


各楽曲のよさもさることながら全体のコンセプトや舞台設計が非常に良かったですよね。

まず、毎度凄いのは知っていましたがとにかく映像の質感が素晴らしい。
楽曲ごとに違うはちたやの表情、力や感情のこめ方が現れる目元や動きといった部分に限らず、ライティングや映像演出と溶け合う瞬間の美しさも格別でした。

そしてそれを支えるステージ。
美しい質感の映像技術もさることながら、ステージセットと舞台効果がとにかくよかった。
現実離れしつつも街の一角にあるかのような雰囲気とどこか無機質な美しさとが混じり合う舞台を様々な角度で映す、楽曲の音にハメて明滅させるなど、溢れる光も光を絞った冷たさ暗さも使い分けることで楽曲一つひとつが明確に持っているテーマと色を魅力的に演出していました。

自販機 信号 教室 コンクリート 不思議な質感を伴ったステージでした


またバーチャル空間での造形やコンセプトをしっかり作りこんで現地ではその映像との融合を目指す、配信ではそこに込めた映像美をまっすぐぶつける演出を見せるという強みの使い分けと、ワールド内のセットを現地に繋げることで現地にしかない臨場感に厚みを与えるという魅力を余さない拘り具合も流石でした。
当然現地に勝る神席も空間もありませんが配信勢だけの楽しみも確実に作る、同時にそこだけの感動を演出するこのやり方はめちゃくちゃ好きです。座ってのパフォーマンスでも動きが見え、奥行きが見やすいことで演出が映えるといった良さもあったのでこの試みはどんどん進化させていってほしいですね。


ハニカム構造のセット達がバーチャルと現実を地続きにしていました


セットリスト

1,夜迷い言
2,空が待ってる
3,Twilight Line
4,MC1
5,Deep Sleep Sheep
6,Lonely Girl
7,さよならfrequency
8,Level off
9,バスタイムプラネタリウム(gaze//he’s me remix)
10,Greyword
11,涙することは疎か、息も出来ない
12,Rainy proof
13,いつまでも
14,光の向こうへ
15,MC2
16,八月の蛍
17,夏灯篭
18,ビー玉
19,MC3
【アンコール】
・MC
・HONEY BEES


美しい夜と突き抜ける空の歌


「夜迷い言」
公開当時のはちたやには珍しかったバンドサウンドが前面に出た楽曲からライブは始まりました。
正直少し意外でしたがセットと映像の質感、衣装の新調によってまた新たな空気を帯びて現れたHACHIというシンガーの姿を後押しする最高の一曲目。
自身の進化と想いを表現するライブで音楽の舞台に立つ者への賛歌、その中で大人になって変わっていく現実と心境を「錆」というフレーズと共にまっすぐ綴ったこの曲をぶつける姿は鮮烈でした。

ライブも始まったばかり。これからボルテージが上がっていく空間に投じられるとその音楽とメッセージがより強い力を持って飛び込んできたように感じます。


曲調がガラッと変わり晴れ間のような清涼感で披露されたのは「空が待ってる」。
穏やかながらも伸びやかな美しい高音が映える曲調に聞き惚れながら、盛り上がりに合わせて様々な光の使い方を見せてくる舞台効果のレベルの高さにも驚かされました。
この曲、Cメロのスネア&ピアノのパート→コーラスと共に盛り上がるラスサビの流れが大好きなので今度は是非生バンドで披露してみて欲しいですね。

舞台に一気に水が満ちるような空気感の切り替わりが印象的だったのは「Twilight Line」。
駆けるようなAメロからの流れと音が一気に強まるサビで視界が開けるような感覚、街を模したセットに溶け込むような日常との境界が近い歌詞など、彼女の透き通ったシルキーな歌声が良く映えます。
ライブ中何曲か強い鳥肌が立つ瞬間がありましたが、一発目はこの曲のラスサビの盛り上がりでした。

歌声もですがこのまなざしにも何度も吸い込まれそうになりました

私が見つめていたのは20インチそこらのモニターで、音もヘッドホンの小さな穴から流れ出るものだけのはずなのに、視界も感覚も一気に開けるかのような突き抜ける瞬間が忘れられません。
現地勢の方が大変羨ましくなると同時に、ここまでのパワーがあるひとなのだということを改めて見せつけられました。


二つの顔で魅せる中盤戦

クールさや落ち着きが見える曲調と強さや激しさが映える曲、二つの対照的なイメージを切り分けてそれぞれ披露していくのが良かったですね。
ライブ全体で見た時の緩急と言いますか、「ここはこういう雰囲気のパートだ!」というまとまりやこだわりを感じる構成が好きな筆者には非常に嬉しかったです。

「Deep Sleep Sheep」で一気に空気を落ち着いたものに、曲の世界のスケールを部屋の片隅ほどの小ささに変えてみせたのを皮切りに、ボカロチックなサウンドとクールな質感の「Lonely Girl」、かと思えば一気に弦楽器をつま弾く音と優しくも軽やかな歌い口が心地よい「さよならfrequency」、それまでの三曲の流れを締めるように広がりのある歌声と随所に覗くクラブ調サウンドが印象的な「Level off」と続けざまに歌っていきます。

最新アルバム楽曲を軸にしつつも過去の楽曲もふんだんに魅せてくれた今回のライブですが、まさかライブユニオンのアルバム曲からも引っ張ってくるとは予想していなかっただけに「Lonely girl」が流れてきたときにはテンションが上がりました。


この時間は夜の街のセットが静けさや郷愁ではなくネオンの輝きと大人びた雰囲気を醸し出しているようにも見えましたね。

あとこのパートから出てきた椅子に腰かけてのパフォーマンスも個人的に大好きなやつでした。後ろから差す光とともに抜いた横顔のカットの美しさや感情豊かな歌い方との相性も抜群で、また新たな魅力を感じずにはいられない良い演出だったと思います。


続いて流れてきたのは聴き馴染みがありつつもその装いを大きく変えたイントロ。
「バスタイムプラネタリウム」のremix.Verです。

いや本当に良かった。マジで良かった。

今やはちたやの代表曲であるバスプラですが今回のアレンジは初めて聴くものでした。正直初めの方は何のイントロか分からず少し困惑していました。

まず曲間のつなぎから美しい。本当に良かった。
ライブでしかできない音源の使い方、出し方というものを最高に上手く使っていたと思います。正直滅茶苦茶興奮した。
そしてどこか疾走感のある原版と違ってより揺蕩うような質感と幻想的な雰囲気、そしてバンドサウンドが前に出ながらも2番以降に顕著なように落ち着いた雰囲気も醸し出すことで別の魅力を帯びて際立つ歌唱の美しさが素晴らしい、最高に心が震える一幕でした。

前述したTwilight Line等でもそうですが、はちたやは夏や輝く光を纏う歌と同じくらい水や青の似合うアーティストだなと思います。
青白い暗さや落ち着きはありながらもその中に差すような光が見える歌唱は本当に言葉にしがたい魅力がありますが、映像美とライブならではの呼吸音まで聞こえてくる環境がそれに磨きをかけていたように感じました。

MCでここからの曲のコンセプトが少し変わるという宣告を残していったはちたや。
持ってきたのは「Greyword」です。

こちらも彼女の曲の中では比較的珍しい雰囲気のものというイメージがあります。改めて聴くと生での歌唱を拒むかのような難度の楽曲でもありますがそこは流石のHACHIさん、力を籠めることで透き通る魅力に凛とした強さを含ませた歌声で歌い上げていきました。

そして「涙することは疎か、息も出来ない」。
公開当時そのタイトルのインパクトから知った曲ですが、やはり疾走感と共に強さ・儚さが見え隠れする良い曲です。

ギターと共に叫びを絞りだすかのような入りから、力強く前を向くサビまでをその言葉の力強さとそれを繊細に汲み取る歌唱で綴る様は圧巻でした。
音が絞られ歌詞が浮かび上がるパートも感情たっぷりに歌い上げ、その余韻を残す終わりと共にライブは進んでいきます。

過去の姿との対比

私も所詮は長くVとVsingerのオタクをやっている者です。
こののちも現れていましたが「Rainy proof」の時のような“公開当時の、過去の姿そのままが使われたMVやイラストを用いて成長した現在にまた違う魅力を演出する”手法が大好きなんですよね。

なんならこの曲は私がはちたやの存在を深く脳裏に刻むきっかけになった曲でもあり、彼女の代表曲の一角でもあるので歌唱は当然それまで同様素晴らしかった。
そしてそれを持って余りある演出の魅力がそこにありました。

ビジュアルの大きな変化を二度経ている彼女ですが、この曲は特に前ビジュアルを印象深く映すものだと思っています。
少しきらきらしていて丸めに垂れた目とロングヘア―、上着を脱いだ時に強調される見た目以上にどこか華奢なシルエットは現ビジュアルと比べると不思議な儚さが色濃く見えるのですが、MVで動くそんな彼女と水の満ちた広く高い空間との親和性は抜群です。

それをバックに髪を短くし、服装と共に大人びた空気感を強めた今の姿のHACHIが同じ曲を歌い上げるという今回の演出はその進化や成長をBEESに見せるかのような、同時に積み上げてきた活動の在り方を示すかのような魅力があってとても素敵でした。

私は軽率に“エモい”とか“思い出”という言葉に逃げることに抗っているオタクではありますが、そういう感情を抱かずにはいられない良さがそこにはありました。


会場の空気を静けさで満たしたと思えばまた光あふれるステージを見せてきます。
暖かく優しい歌声でその決意を示すかのように歌い上げる「いつまでも」に続いてきたのは「光の向こうへ」です。

楽曲については説明不要かと思います。夜明けの海で歌うMVをそのまま持ってきたかのような壮大で希望の溢れる歌ですが、今回のライブではまあとにかく演出が凄かった。

この壮観な光量と美しさですよ。

この歌を体現するかのような、まばゆい光に包まれながらその声を響かせるはちたやの姿は強く心に焼き付きました。
またあれだけ神々しい歌なのにCメロでぴたりと空気を張り詰めさせて、1オク上げて一気に盛り上がるラスサビでまたこちらを光の中に連れて行ってくれる最後も圧巻でした。
個人的にものすごく心に残った一幕です。

(個人的な話ですが私は元神戸市民なのでこの光景の雰囲気は凄く心象風景みがあって刺さったりします。自然光だけでなくこういった芸術チックな灯りにも似合う歌声や存在感を持ち合わせているところも素敵ですよね。)


夏の匂いに満ちる

はちたやの本領、夏モチーフの曲がここで一気に出てきます。

まずは「八月の蛍」。
夏の夜というモチーフには夏灯篭もありますが、より夜の野原や夜空が浮かぶのがこちらだと個人的には感じています。
“二人”の想いや世界を蛍になぞる切なげな歌詞と歌い方、吸い込まれるような歌声の映える曲調などこちらも魅力の絶えない一曲でした。

ライブセットも夏の夜に包まれます

そしてサビで浮かび上がる蛍火の美しさたるやです。幻想的な空間に見入っているうちに次の「夏灯篭」に繋がっていきます。

「夏灯篭」は本当にもう、流れた瞬間空気を夕夏の高原のような揺らぎと熱で満たしてくれるところが大好きなんです。

はちたやは本当に、聴く人の周りの空気まで染めてしまう凄い人です。
全体的に光を溢れんばかりに使ったり、暗さではなくよく通る青を使ったりすることの多かったステージもこの曲では赤を基調に静かに整えられていてそれもまた印象的でした。

またライブ中、何曲かにあったラスサビ前の静やかな歌い方で毎回震えていた筆者ですがここでの感動はひとしおでした。
持ち曲の中でもひときわ幻想的な一曲に力を込めてゆく姿と最後に浮かび上がる灯篭が作る光景はとても美しかったです。

そして最新アルバムに収録された新たな夏の歌、「ビー玉」。
それまでの二曲と比較するとノスタルジーをくすぐる情景や夏の日差しが見えるMVの流れを汲む演出でしたが、その幻想的な空間の深度は負けず劣らずのものでした。


空間が一気に青色の夏に染まります

ラムネ・ビー玉という夏らしさと思い出に染み付くモノのイメージから感情、オノマトペ、時間と心の移ろいを表現するところも、それを抜群の透明感で歌い上げるはちたやもどちらもめちゃくちゃ素敵でした。

感謝と優しさをたたえ、終幕へ

こことアンコール後のMC、にわかが何を薄い言葉で知ったようにと言われてしまえば返す言葉もありませんが、はちたやは本当に自分なりのやさしさでファンに向き合い、その優しさとBEESとの歩みで進み続けている人なのだということを改めて感じるものでした。

日頃から何でもないつぶやきにも反応をくれる、ファンのツイート(やポスト)をすごくしっかり見ていて「見ているぞ!ありがとう!」という言葉が聞こえてきそうなほどそれをはっきりと示してくれる、ファンサ自体が良くあるこの界隈にあってなおとびきりと言って差し支えないファン想いな彼女ですが、そういった普段の何気なくも細やかなファン想いな在り方が言葉の端々からもにじみ出ていることを感じました。

武道館という夢を語る際にもそれに見合う存在になること、そのためにゆっくりBEESと進んでいきたいということ、長く音楽の世界に立ち続けていたいということ、その日まで一緒に進んでほしいということなど、ファンにはこの上なく嬉しい、まっすぐで想いに満ちた言葉を欠かさなかったはちたや。
着実に活動を重ね活躍の機会を広げ、新たな魅力を開拓した新アルバムと共にクラファン無でのライブツアー開催を実現させた彼女であれば、きっとその言葉は現実になっていくでしょう。

感謝やファンへの言葉から覗く活動のスタンス、自身の在り方を大舞台でも変わらず見せてくれることのありがたみを噛み締める時間になりました。

いやもうほんと…凄い人です。
マジで大好き。

そして最後の曲のために、舞台はまたしんと空気を変えていきます。


ラストの曲は「まなざし」。
イントロから光があふれるかのような強くまっすぐな広がりを見せ、はちたやの歌声を軸に収束していくかのような聴かせるパワーに満ちたサビに繋がる、ラストにふさわしい曲です。
印象的だったギターの音に合わせて光が飛んでくる演出を筆頭に、曲中に多い音の起伏を表現してゆく舞台演出にも後押しされ、はちたやの歌声も強くまっすぐ響いていきます。

疲れた身体とぼやけた頭で、椅子に体を深く預けて聴いていたらあっという間に引き込まれ、気づけば終わってしまった今回のライブ、そのラストに強烈なイメージを焼き付けられました。

ここでライブは終わりました。
が、当然観客の興奮は冷めやらずアンコールの声と手拍子が上がります。有観客で声出し可の魅力はここにもありますね。
どれだけ気を付けても絶対に早くなるアンコールに呼ばれ再度はちたやがその姿を現します。

そのままMCに入る彼女ですがなんと装いを最新のライブ衣装から先代のスポーティスタイル+ジャケットの姿に変えていました。


良い

こう‥‥すごくイイ!!(語彙力)

バーチャルだからこそできる過去の自分と今の自分の融合ですが、はちたやがやるとその良さが一際印象的でした。


今までの自分の歩みやファンへの感謝を述べ、「まだ歌ってないあの曲があるよね!みんなも歌って!」という言葉と共にライブはついに本当のラスト一曲へと向かっていきます。

「HONEY BEES」

Vのオリ曲でも度々見る今の自分があることへの感謝、ファンへのアンサーソングというジャンルの音楽ですが、この一曲はまさしくそのアンサーソングの決定版とも呼ぶべきものだと思います。


“想い”と超えた苦しい夜で紡いだ曲が「君」の歌になる
幾千万の音色で 向かい風で舞い上がれ


一番からもう見えてくるBEES、それに限らず自分の音楽を聴く人へのメッセージに満ちた本当に暖かい曲です。
コーラスに合わせて揺れる会場、黄色の光に満ちていくステージ、笑顔で歌うはちたや、そのすべてがきらきらしていて、様々な感情や光景を美しく編み上げていったこのライブを最高の形で締めくくっていく様を感じました。

会場が一つになって声を合わせ揺れ光に包まれ、はちたやが笑顔で舞台を後にして、そうして18曲によって紡がれた光の時間は幕を閉じました。

本当に、素晴らしいライブでした。
はちたや、本当にありがとう!!!



あとがき

まず細かい感想や裏話は本人の配信を見るのが一番、ライブを見そびれた方はダイジェスト映像で雰囲気だけでも感じていただきたいです。(もう試聴期間ギリギリですが可能なら全編見て欲しい!)

この界隈のオタクにしては人並み程度以上に音楽に触れていながら、時間も気力もないためあまり推しを手広く増やしてはいない私でしたが、この日で明確な推しが一人増えました。ありがたいことです。

色々なVsingerさんが好きな私ですが、その共通項には「Vを知らない人にも届く、知っている人には別の感情をもたらすようなメッセージやテーマが見える」というものがあります。(まだVの音楽が今ほど盛り上がっていない、多様化していない時代からこの路線で存在感を示した星街すいせいや神椿の魔女たち、AZKiが好きなのも是ゆえでしょう。)

そこで言うとはちたやの楽曲は私にとっても非常に魅力的で、優しさと暖かさで包み込むような歌声を持ちながらも楽曲には寂しさや人とのかかわりというテーマが一貫している(ように私は感じる)ところがとても好きだったりします。
最新アルバムだとDeep Sleep Sheepやまなざし、そのほかでも夜迷い言、メッセージ性の晴れやかさから一見違うと感じながらも根幹にそれを感じるHONEY BEESなど、活動の期間を重ねて様々な形を持った「孤独、寂しさ」から始まるメッセージが覗く楽曲はどれもめちゃくちゃに魅力的なものでした。

加えてなんと言葉にすればいいのか難しいですが…あの五感に訴えかける魔法のような歌声です。
「夏灯篭」が顕著ですが音楽を聴いているだけで情景やにおい、心のざわつきまでもが広がってくるような歌声と曲のイメージを汲み上げる表現力に彩られて、どの楽曲も最初の音を聴いただけで引き込まれるようなパワーがあります。

本当に聴けば聴くほど魅力的な音楽を紡ぎ出す彼女の最高の舞台を目撃できたこと、それがばっちり触れる心の琴線を持っていたこと、そしてこれからの歩みもまだまだ追いかけていけること、そのすべてが嬉しく感じる、とても暖かいライブでした。

多様化、界隈の固定、長期化など様々な変化の出てきたバーチャルの世界ですが、その中をその歌声とあり方で確実に進んでいくはちたやの歩みはこれからも変わらず確かで暖かくて美しいものでしょう。
沢山のBEESの皆さまに愛され、そして自身もBEESを愛する彼女がこれからも進化と前進を続け、それを観測する人々の心をとらえ続けていくことを、このライブで彼女に魅せられた一端のファンとして強く願い応援するばかりです。
今度は現地に行きたい!などという望みもありますが、これだけのものを見せていただけた感謝をこれからもファンとして伝えていければと感じました。


長くなりましたが
本当に素晴らしいライブでした。
はちたやに、あのライブを作り上げてくださった方々に、そしてBEESの皆様に最大限の感謝を敬意をこめて、締めとさせていただきます。


本当にありがとうございました!

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