27歳まで続く日記vol.119『荷台の嘆き声』

ギィーーーーーーーーッ

コンビニにて、店内放送の音を遮って聞こえた荷台の嘆き声。ホントはこんな単純な音じゃなかった。

ギョインギョインギョインインインギョージイン

みたいな感じだった。「ジ」は入ってなかったかもしれない。それは、いくつかの商品が積まれた荷台が床と奏でる不協和音。荷台が悪いのではなく、荷台をこうなるまで酷使した人間が悪い。いつだって酷使するのは人間だ。人間だって人間を酷使する。働かされすぎた人間が死ぬように、あの荷台もいつか壊れる。そして荷台の断末魔は一瞬だった。

ガコッ

低くて情けない音だった。商品が崩れ落ちて店員はこう言った。

あぁあぁあぁ、あージあ

「ジ」は入ってなかったかもしれない。

小さい頃からお金をもらうことが好きでした