27歳まで続く日記vol.114『全然すり減らない消費されない表現』

クオリティ高いと、何回聴いても、何回見ても、全く飽きない、ことに驚いている。しかもリピートする度に新たな発見をして深みにハマっていく。奥深い表現は何重にも表現が塗り重ねられていて、味わう度にその層が剥がれていくけど、ぶ厚くてぶ厚くて、底が見えない。

そんなことを実感した日、新宿駅東口にて終電を待ちながら何人かで缶酒飲んでいたら、遠くの方で弾き語りをしている男の人がいて、その目の前で1人、女の人がうっとりと、しかも体育座りで男の人をじーーーーーーっと見続けていた。女の人の異常な没入感がシュールな雰囲気を醸し出して思わず笑ってしまったし、その男の人の歌声は1フレーズ歌い切る前に底が見えてしまったのでそれでも笑ってしまった。ブルーハーツを透き通る声で歌い、底が丸見えになっていた。もう、トンネルが開通されていた。

「あの女の人、歌ってるやつの彼女なんかなあ」

と隣でボソッとAが言って、みんなでクスクスと悪い笑い方をした。

小さい頃からお金をもらうことが好きでした