お雑煮マジック
毎年年末31日になると、紅白にんじんとゆずをスーパーへ書い足しに行くほどに、お雑煮にこだわる母。年末のとても忙しい時に、それだけのために車で10分くらい?のスーパーへ買い物に出かけることに関して、大根や人参は家にあるのでもいいのにと思ったことも。
白みそは米味噌で米麹が入っているからか、ほんわか、甘くて、まるでしょっぱい甘酒をイメージさせてくれます。さらに、お餅が味噌の中で溶けるのと、昆布だしに味噌を溶かすというよりは、味噌に昆布だしをたして緩める、という言い方のほうが合っているくらい、濃い白みそ仕立てのお雑煮に仕上げてくれます。
幼い頃はアルコール、とまでいきませんが、お雑煮を食べた後はいつもクラクラするほどで、なんでこんなに味噌がドロドロしているんだと思ったものでしたが、今は少し薄くなってきているから?なのか、それとも、ある年にとんでもなく、これ味噌そのものでしょ?みたいなくらい濃すぎるお雑煮の時もあったからなのか、つけ麺など濃いめだしに麺を付けて食べる食文化や、濃くて甘いスイーツ最高文化で味覚が変化したからなのか、ゆずの香りが、蓋を開けた時に広がり、菊菜の香りとさらにマッチして、紅白人参もいい香りで、ビヨンとした時に大根が餅にくっついていたりして、まるでスイーツを食べているかのような、普段は陶器の器でお味噌汁を飲むので、改まった感もあり、紅白人参と大根がない年は、小芋を入れてさらにトロリさせた甘い風味の、どこまでもとろけるお雑煮。
器に少し白みそ汁を入れたら、伸びるほどにゆで上がった餅を2個入れて、そこへまた白味噌をつぎたして、最後に菊菜とゆずの皮を入れて蓋をするのだけれど、母が作ると、なぜかいつも熱々でいただくことができます。ずっと寒かった台所に置かれていた茶碗に少量の白みそを入れた途端に、味噌が醒めるはずなのになぜ?それは多分、絶妙な技。母の雑煮は魔法の雑煮なほどにお餅、ゆずの香り、白味噌の具材それぞれの相乗効果。
というわけで、白味噌のお雑煮、関西風らしいですが、とっても美味しいです。個人的には、ここへ粒あん入りの突き立てのお餅をあぶって少し焦げ目をつけたのが入っていて、大きなどんぶりでいただくことを夢見ています(笑)食いしん坊すぎるでしょ、それ。白味噌いただくとスイーツ食べたくなるのは何ででしょ。
今日の問答
餅:餅とかけて将来の抱負と説きます
ゆず:その心は?
餅:引っ張りだこ
ゆず:伸びしろ無限大
餅:超頑張れ
ゆず:蛇足の君は金太郎飴
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