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棚を付けよう その1

シンプルな木のオープン棚。
SNS等の写真を見られて「こんな棚付けたいです」という依頼を多く受けます。

確かに、キッチンに棚を付けてお気に入りの食器をディスプレイしていたり、壁いっぱいに本を並べたり、素敵なインテリアの夢が広がりますよね。
今回は2回に渡り、棚を付ける際の検討事項をご説明します。


検討事項は主に3つ

1.棚板の種類は何にするか
2.取付方法、金物の種類はどうするか
3.棚板の表面仕上げ(これはフローリング「オイルかウレタンか」と同じような話です)

ではまず今回は「1.棚板の種類は何にするか」について、弊社での採用例をご紹介します。
※ 2については、次回【棚を付けよう_その2】にてご説明します。

1.棚板の種類

採用回数ダントツ一番が「タモ集成材」です。
タモ材は、日本だと一番オーソドックスと言える木材ではないでしょうか。
無印良品の家具に多く使われていると聞くと、イメージしやすいかと思います。
木目も大人しく、色味も赤過ぎず黄色過ぎず程よくて、実に使いやすい木材です。
ここで言う集成材とは、小さく切り分けた木材を接着剤で組み合わせて板状にしたものの事を言います。
乾燥による反りや割れが少なく価格もお手頃ですが、本物の木の質感は充分に感じられるので、これまた実に使いやすい。
ということで「タモ材の集成材」が最多登場回数なのです。

タモ以外の樹種では、ゴムの木の集成材を採用した例があります。
色が明るめなので、棚を沢山取り付けても圧迫感が出にくく、タモより少し価格が抑えられるのが利点。

逆に価格は上がりますが、ウォルナットの集成材を採用した例もあります。
さすが世界三大銘木の一つ、ぐっとノーブルな雰囲気に仕上がりました。

「ウォルナット集成材」使用例

集成材よりもっと綺麗な木目が欲しい場合は「巾接材」(はばはぎざい)を検討します。
木材を繋ぎ合わせて板にしている点は集成材と同じですが、その一枚の幅が広いので、一枚板に近い木目が得られます。
どちらかと言うと、テーブルや幅が広いカウンターに採用する事が多いのですが、棚に使っても上品な雰囲気が出て素敵です。
ちなみに弊社のテーブル兼作業台は、ブラックチェリーの巾接材ですよ!

また、集成材・巾接材共に、使用する樹種は他にも沢山あります。
パイン、チェリー、ツガ、オーク、キリ、チェリー・・・
床の材と相性が良い樹種を選定したり、価格を抑える為に安価な材に着色したり、臨機応変に対応しています。

雰囲気はガラッと変わりますが、合板を棚板にする事も多いですね。
合板とは、薄くスライスした木材を、木目が交差するように貼り付けたものです。
断面がボーダー柄になり、ラスティックな雰囲気のインテリアに良く合います。
ちなみにインテリアによく使われるのがシナ合板ラワン合板
シナは表面がスムースで明るいさらっとした感じ、ラワンはもう少し無骨なザラザラ感があります。

他にも面白いものがどんどん浮かんできますが、まずはベーシックな材料をご紹介しました。
特殊な例も、いつかまとめて記事にしますね。


施工例

・タモ集成材

・ゴム集成材

・ウォルナット集成材

・ラワン合板

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