『デジモンアドベンチャー02 ベストパートナー』シリーズ(『絆』含め)考察
Shihanneと申します。
去年日本語で考察「ラスエボのテーマ、そして『02』、02組、02の最終回との関係について」を書いて、今回また面白い事が出たのでまた挑戦したいと思いました。
大02オタクで、たいていブログで「02がもっと深くわかるように考えましょう!」という考察を書いていますが、母語は英語なので日本語で考察を書く経験が少ないので変な書き方、または不図失礼な言い方、わかりにくい所があれば申し訳ありません。
今回は「ベストパートナー」というキャラソンアルバムシリーズの話です。
新ベスパは『ラスエボ』の設定や世界観ですが、旧ベスパと同じパターン(人間ソロ・デジモンソロ・デュエット)で、意外に『02』のブランドやロゴを使っています。(個人的にちょっと微妙な気持ちですが…)
そんなきかっけで旧ベスパに調べていこうと思って、いろいろな面白い事が出てきました。
旧ベスパは『02』の13話~21話のあたりに発売しました。つまり最後のアルバムの発売した時でも『02』の放送はまだ途中でした。
一番際立つのは賢ちゃんとワームモンのソロ曲がまだカイザーの時という事ですが、実際に他の気配もあります。
無印組(太一とアグモン・ヤマトとガブモン・空とピヨモン・光子郎とテントモン・ミミとパルモン・丈とゴマモン)の物語はもう前作の『無印』で、旧ベスパは「その後」なので人間キャラはもう悩みを乗り越える決意が出来た気がします(完全に解決したと言えなくても乗り越える決意がちゃんとありそうです)。
しかし02組(大輔とブイモン・賢とワームモン・京とホークモン・伊織とアルマジモン・タケルとパタモン・ヒカリとテイルモン)の人間キャラはまだ悩みに迷ってた気がします。『無印』に登場したタケルとヒカリの場合、前作でも解決できなかった悩みがまだ残りそうでした。
旧ベスパはポジティブなシリーズなのでもちろん悲しい気分ではありませんが、「悩みを乗り越える覚悟が出来た」より「自分の悩みがわかる」という気分で、デュエットでも無印組の強い決意と比べてまだまだという感じです。
結局、もちろん悩みを乗り越える覚悟が出来ましたが、それはだいたい『02』の後半なので旧ベスパに映さなかった気がします。『02』を最後まで観る後でまた旧ベスパに聴くと、ちょっと寂しい気分になります。
新ベスパは『ラスエボ』の設定で、8年後と言えば確かにかなり長い時間ですが実際にテーマは『02』というシリーズからあまり遠くないと思います。
無印組と比べて『ラスエボ』の02組は「割と当時のまま」とよく言われて、新ベスパの曲は「それぞれのキャラが『02』の後半でわかってきた事」を映すと思います。
以下、それぞれのパートナー同士の状況を説明します。
大輔とブイモン
『02』の49話によって大輔は「悩みがない」と言われて、それは確かにそうですが、それでも前半の大輔と後半の大輔はかなり違う雰囲気でした。
大輔自身が気づかなかったと思いますが、「悩み」と呼ばなくても「本当の自信がない」みたいな感じだったと思います。
偉そうな言葉を言っても先輩とかに責められるとすぐに「はい…」と言っていたし、他の02組が強く反対した時にイライラしても結局いつも連れられていたし、いつも認められるように空回りするお調子者でした。
今は『02』ファンに「大輔はどんなキャラ?」と聞くと「前向き」「仲間想い」「メンタルが強い」「みんなの背を押す」という答えが多くなると思います。
しかし旧ベスパを聴くと...
ソロ曲『ゴーグル・ボーイ』は、やはり大輔の有名な前向きな性格がさっぱりないし「俺をほめてくれ」ばかりです。「本当の大事な事」のためではなく「先輩がカッコイイ物を渡したから」や「負けたくない」という事です。
『02』を最後まで観れば、「本当に大輔の代表的な曲か?」と言えるほどです。
しかしよく考えると『02』の前半の大輔は確かにそうでした。いつも先輩に憧れて追いかけて、「ほめてくれ~」という感じでしたね。まだ本当の大事な物をわからず空回りでした。
パートナーデジモン中にもブイモンは特にパートナー(大輔)に似合う性格とよく言われています。
なので、ブイモンのソロ曲『Go Ahead!』は『ゴーグル・ボーイ』の「ぶっ飛ばす!」に合わせてだいたいバトルの事ですね。
デュエット曲の『2-TOP』は主にケンカで、「まあいつもケンカしてるけどなんとかなる」という感じです。
大輔が自分の強い心で「本当にやりたい事」を初めて言うのは20話だったと思います。それからどんどん他の02組に認められて、後親友の賢ちゃんとわかり合って大事な事を認識してきて、最後にみんなの知ってる前向きな大輔になりました。
しかし、新ベスパでは…
ソロ曲の『RUNNING MAN』、「少年」が「男」になっても編曲の雰囲気があまり違わないのがかなり大輔らしい(作曲家も同じ太田美知彦さんだし)と思いますが、歌詞の内容は完全に違いますね。
「仲間想い」や「前向き」という気持ちがあふれて、「これがみんなの知る大輔だね!」と思えるぐらいです。昔の「ほめてくれ~」という感じがさっぱりなくなって、仲間が支えてくれるからもう賞賛がいらないようです。
ブイモンのソロ曲『Beyond The Future』は大輔と同じく「戦い」「ぶっ飛ばす」とかではなくて「前向き」です。
しかもデュエットの『HEYらっしゃい!』はもうケンカの事ではなくて「将来の夢(ラーメン屋)へまっすぐに行く」意味です。大輔とブイモンが完全に以心伝心になって、やりたい事と大切な事をちゃんと決めて、「夢があれば出来るさ」「笑顔を見たい」という気持ちで頑張りそうです。
『02』の事件のおかげで、大輔は本当の大切な事を気づいて、仲間の支持を受け止めてこんな前向きな人になりました。人格が似てるブイモンを連れて行って、やりたい事がやれる人になりました。
賢とワームモン
「デジモンカイザー」と「賢ちゃん」はどちらも一乗寺賢の面で、その二つの面だからこそ賢ちゃんは印象的なキャラです。『02』には「過去を否定せず、認めて前に進む」というテーマが大事なので、賢ちゃんの黒歴史を完全に否定するのが良くないと思います。
しかし、『02』を最後まで観たらまた最初から観ればやはり苦しいです。
カイザーの時の賢ちゃんの言動を見ながら「賢ちゃんは今苦しんでる」と考えるしか出来なくて、「本当の賢ちゃんじゃない」というワームモンの気持ちがよくわかります。今『02』放送の前半からのグッズを見て「賢ちゃんがいないのは寂しい」「賢ちゃんの苦しみをもう見たくない」という意見が多いし、カイザーより「一乗寺賢」のイラストが多いと思います。
その故に、振り返ると旧ベスパの大半がカイザーの時なのはかなり際立ちますね。
カイザーの姿と同じく、音として『ONLY ONE』はかっこよさそうですが本当に賢ちゃんの苦しみを隠していますね。いなくなった兄の治のイメージで「強い人」に見えるために、「本当の自分を見せたくない」という気持ちでした。
もちろんパートナーのワームモンも苦しんでいて、『君が夢見た未来、僕が夢見た未来。』の編曲と歌詞が苦しいです。カイザーに傷つけられても賢ちゃんを信じ続けました…
デュエット曲の『本当の強さ』は賢ちゃんが本当の心を取り戻した後で、「やっと出会えた気がしてる」のようなフレーズが本当に救いです。
しかし、リアルタイムで21話の前に発売しました(ちょっとネタバレだったかも?)
その故に、二人が仲直りしたばかりで、「これからが本当のはじまりさ」以外に「これからどうする?」という質問に答えがあまりなさそうです。
『02』の後半の賢ちゃんはやるべき事があるのをよく知っていましたが、自分を責める癖が強かったです。26話で「僕はどうなったっていいんだ!」と命を捨てるつもりでした。恥に沈んで大輔たちの仲間になるに値しないと信じました。
02組との交流のおかげで、ちゃんと前に進む覚悟をもらって、49話で「犯した罪を悔やんでる場合じゃない」と戦い続ける決意が出来ました。
新ベスパでは…
「自分のままでいい」「日常の幸せだけでも大切」を気づいた賢ちゃんは「なりたい自分をちゃんと考えて、日常の日々で生きる」と決めました。
編曲はかなり激しいですが、それがまさに賢ちゃんらしいと思います。長調と短調を混ぜて、激しい感情と前向きな希望はどちらも賢ちゃんですね。
「戦って行くよ」「取り返すまで」と言って、自分を責めるより前向きに戦って続く覚悟が出来ました。
「胸のナイフを磨いていた」賢ちゃんはもう「誰かに自分に向けてたナイフを手放した」という所になりました。
ワームモンのソロ曲『can change it!』は『君が夢見た未来、僕が夢見た未来。』の雰囲気と全然違って、賢ちゃんへの愛があふれて、「どうなっても一緒にいるよ」という気持ちが強いです。過去に振り返りますが、後悔とかありません。
昔一乗寺兄弟は「早く大人になることを要求されていたんだ」が、デュエット曲の『フォーエバーアドレセンス』には賢ちゃんが「子供の頃に出来なかった事を今やる」と決めたそうです。「少年の心まだまだソレデイイジャン」「ありのままでいる」と、ちゃんと自分のままで生きます。
自分を責める事もなく、ちゃんと自分を大事にする賢ちゃんになりました。これからどうするか、本当の覚悟が出来たみたいです。
京とホークモン
最初からも京は自分の悩みをストレート言います。よく見ると自分を責めるばかりですね。
『02』の物語にも「ミミさんあたしなんか違って…」(14話)、「あたし、一度スイッチ入っちゃうと止まんなくなっちゃうようね」(18話)、「そう、確かにあたしとは違うんだよね、ヒカリちゃんって」「またやっちゃった」(31話)、よく他の人に自分を比べて、自分を責める癖が強かったです。31話でヒカリちゃんが京の事を「結構世話焼けますよね」と言うと京が「やっぱり、そういう風に思ってたんだ」と答えて、自分は責めるべき人だと思ったそうです。
つまり前半の京は「みんなに迷惑する自分が嫌い」という感じでした。
京のソロ曲の『クラッシュでビンゴ!』は「ダメな私でも受けられるかな」で、ホークモンとのデュエット曲は京がどんどん自分を責めてホークモンが京を支えて頑張ります。
ホークモンのソロ曲『愛の騎士』はかなり熱くて劇的で、パニックしがちの京を見守るためにそんな情熱の必要がある感じです。
しかし18話でホークモンが「そんな京さんが好きです」と言って、その通りに京のいい所もあります。
最初からも元気に「選ばれし子供たち、出動~!」とみんなのムードメーカーで、31話、36話、38話とかで「他の人に笑わせる」能力を見せました。
周りの愛する人への愛情があふれて、ジョグレスパートナーのヒカリちゃんと近づいて、「世話焼く」傾向のおかげで絶望に落ちたヒカリちゃんに手を伸ばす事が出来ました。
大輔のすぐ後に賢ちゃんを認めて、よく賢ちゃんの調子を心配します。
結局ちゃんと「愛する人を支えられるムードメーカー」になりました。
なので、新ベスパでは…
もう自己嫌悪がなくなって、仲間を支える人になったみたいです。
昔「パソコンいじるしかできないのよ私」「私がいなくたってみんな困らないでしょ」と言った京がもう「プログラムまだ組めずドジをふむあたしでも(みんなが)わかってくれている」と気づきました。
ホークモンとの関係は昔「パニックする京と追いかけるホークモン」という感じですが、今は「バラバラな関係を祝う」みたいですね。
しかも、京がかなりたくましくなって、ホークモンのソロ曲『ジェントル・トルネード』は『愛の騎士』よりもうちょっと冷静な感じです。
京の一番大切な事は「愛する人」なので、その愛する人を支えながら自己嫌悪を乗り越えました。
『スペインより愛とかこめて!』のラストは急に「ピロシキ ボルシチ キャビア!」(『02』42話より)「あ なんか思い出しながら—」が出たのは、やはりスペインで楽しんでも友達や大切な思い出を考えるしか出来ません。
「ここだけの話」でも、何より大切な人が恋しい感じが強いです。
伊織とアルマジモン
「正義は正義、悪は悪」と白黒だけで考える伊織ですね。
「理屈だけじゃ物事解決できないって、僕だってちゃんと分かっています」という認識がありますがまだ寸前だそうです。
頭がまだ柔らかくないし、「敵は論理的じゃない」とまだ人の心や気持ちがよくわかるようにならなかったそうです。
「規則だから」「お父さんならそうします」という考え方はまだ外さなかったそうです。
『おみゃーとLet's Go』ののんびりするアルマジモンが伊織に「理想ばっかこいてちゃいかんがね」とアドバイスを言う必要がありますね。
デュエット曲の『未来へのメッセージ』は、『ラスエボ』の立場から振り返ると特に面白くなります。
伊織は何よりしっかり大人になりたくて「どんな大人になるんでしょう」と聞いて、アルマジモンは「大人んなっても伊織は伊織」と答えます。
『02』の時の伊織は大人っぽく見えても、本当に最年少だからこそ真面目すぎる気がしました。
結局的にタケルの複雑な気持ちがわかってきて、元カイザーの賢ちゃんを受けて及川の悩みを知る伊織になりました。
「悪は悪、正義は正義」という考え方から分け離して、「お父さんなら…」より「自分が決めた事だから」やるべき事を決めてきました。
新ベスパでは…
「本当の正義は白黒ではないし、やるべき事は自分で決めなきゃ」と気づきました。
伊織のお爺さんが言った「今何をすべきか、選ぶのは己自身じゃ」(『02』5話)という事をちゃんと学んで、「ここにこうしているのだって、自分で決めた事だから」(『02』45話)のような気持ちを今でも持っています。
ソロ曲の『変わらないもの』は完全に敬語ではなくタメ口の所もあるし、デュエットの曲『Choo Choo Tryin'』ではまさか伊織がラップをします。
ラップでも伊織が伊織らしく真っすぐに言葉を吐いていますが「楽しむのも悪くありません」と頭がちょっと柔らかくなりそうでした。
伊織がちょっとたくましくなって、アルマジモンのソロ曲『Dera-DX Delight』はのんびりする『おみゃーとLet's Go!』よりたくましい感じです。
ちょっと脱線ですが、『未来へのメッセージ』では伊織とアルマジモンが「僕はどんな大人になるんでしょう」「大人になっても伊織は伊織だがね」という話がありました。
今聴くと、伊織の中の人はアルマジモンと別人になった(浦和めぐみさんから山谷祥生さん)のでちょっと寂しい気分になります。
しかしラップみたいな意外なジャンルでも山谷さんの演技がちゃんと伊織らしいし、浦和さんのアルマジモンには時々昔の伊織が聞こえて、「大人になっても伊織は伊織」「アルマジモンは昔の伊織の気分を保っている」感じが出ます。
山谷さんと浦和さんに本当にありがたいです。
タケルとパタモン
旧ベスパのタケルのソロ曲「Focus」は某「君」の事だけど、その「君」は誰だという質問がありますね。みんなも誰かなとずっと想像していますが、個人的にやはりパタモンの事だと思います。
『02』のストーリーに合わせて、タケルはまだエンジェモンの死からトラウマに閉じ込められて、「走って、転んでいつも笑った」(『無印』12話)「光の中に立っている」(『無印』13話)「あの日」(『無印』13話)「気になるんだ 君のコト」(特に『02』34話)「小さな頃から僕らは一緒だったね」「泣いてばかりいた君」(まあ確かにそうですね)というフレーズが似合うと思います。
とりあえず、誰だと問わず、面白い所は…
タケルは「本当の気持ちがちゃんと言えない」という悩みがあります。
「Focus」の編曲がかなり激しいし、一見優しいタケルに似合いそうにもないんですが、『02』34話で伊織が「いつもの穏やかなタケルさん、激しいタケルさん、どっちが本当のタケルさんなんだろう」と言いました。タケルには「優しい」面も「激しい」面もあります。
それに、インタビューでタケルの中の人(山本泰輔さん)もそう言いました。
「いろいろ」考えても何も言えず、本当の気持ちを伝えず急に怒る所があります。
しかも『無印』の時でもそうでした。13話でパタモンに赤ちゃんの時を覚えるかと聞かれると「よくわかんない、覚えてないかも」(どう考えても嘘)と答えて、26話では「僕も嫌だよ、家族が…ううん、みんながバラバラになるの」(詳しく家族の事柄がつらすぎて話したくない)のようがエピソードがありました。
『02』のパタモンは『無印』の頃よりちょっと(ちょっとだけ)大人になりましたが、それでもいつも甘ったれますね。
ソロ曲の『Don't Stop パタパタ』でも泣きながら「大丈夫だよ、泣かないよ」と言って、カタルシスがないタケルからあまり遠くないんですね。
デュエット曲の『Steppin' out』で、『無印』からの絆のおかげでもう「生まれ変われる いつでも」「違う場所へ 高い壁へ 蹴上がれ」と、前に向かう覚悟がもう出来ましたが、「通じ合う」感じではないと思います。
『Focus』はパタモンの事なら、大切なパタモンにも言えないのが『02』34話のように、「パタモンが大丈夫でよかった」以外に深い気持ちがちゃんと伝えないままだそうです。
そのせいで伊織は『02』34話で「タケルの事がよくわからない」と言って、ちゃんとタケルの過去や気持ちの事を知りたくなりました。
伊織の努力のおかげで、タケルが伊織と通じ合えるようになってやっとジョグレスが出来ました。
新ベスパでは…
「かなり正直に考える事を言う」ように出来たそうです。『02』の時には思えないほどです。
自分の考える事だけではなく、他の人の意見がちゃんと言えるようになりました。
基本的にタケルは優しくて周りの事を認める(大輔役の片山さんによって「包容力ある」)人で、ちゃんと言えるようになるからちゃんと他の人を背を押す人になりました。
しかもデュエット曲の『Le Lien~絆~』では
パタモンとタケルはちゃんと通じ合えます。
『Focus』の時に「うまく言えない」タケルはもう言葉なくてもパタモンと気持ちを伝える事が出来ます。
しかもパタモンのソロ曲『スマイルの輪っか』は「戦う」「頑張ってる」だけではなく、「仲間想い」があふれます。
日常に大切な事は何、とちゃんと考えてパタモンがちょっと大人になった気がします。
つまり、タケルはパタモンや他人にちゃんと言いたい事を言える人になって、どちらも成長したそうです。
ヒカリとテイルモン
『無印』48話で、太一がヒカリの事を話しました。
具合悪くても「だって、早くしないと地球が…」しか何も言わず、ヒカリがいつも他のみんなのために頑張ってて気分の苦しみを押さえました。
そして『02』31話では
他の人のためなら一所懸命頑張りますが、自分のためなら他の人に迷惑にさせたくなくて何も出来なかった、という感じです。
昔、兄の太一がその癖がわかってヒカリを守ってあげましたが『02』の時はもう一緒ではなくて、太一や他の人に迷惑させたくないヒカリちゃんが闇の世界にとらわれると、行きたくなくても「拒めない」「もうダメ」と諦めるしか出来なかったです。
旧ベスパのソロ曲がそういう風ですね。
みんなのために頑張って、自分が苦しい時でもいつも笑顔をしたくて、自分にひどい事が起こる時「いかなくちゃ」と拒めません。
他の人に迷惑させたくないし、他の人に本当の気持ちを伝わっていません。「力をください」というのは「まだ力が足りない」という意味で他の人に頼ってもいいという覚悟がありません。
テイルモンのソロ曲「Getting up」は「小さな自分に泣きたい日がある」「争うばかりが生きてる方法じゃ悲しい」というフレーズがあって、やはり『無印』からの過去の苦しみがまだ残るままですね。
デュエットの曲「Shining Star」は前向きな「頑張ろう」のような曲ですが、また自分の気持ちを触らない気がします。
31話で、京がヒカリの悩みがわかってきて「ヒカリちゃんの手を握って、必ず取り戻す」「もうダメなんて言わないで」と、「あたしがいるから頼れてもいい」という意味が伝われました。
その後の話で京とヒカリがどんどん近づくなって、ヒカリはもう諦めない覚悟が出来ました。
新ベスパでは…
昔「力が足りない」のような事を言ったヒカリは今「自分のやりたい事を追いかけたい」と言います。他の人のためではなく、自分のためです。
肯定的に「負けない」と言える強さが出来ました。
新ベスパ⑥はヒカリとテイルモンの「物語」で、お互いに先方の事を語ります。
テイルモンのソロ曲「Tender tale」は過去や痛みの事ではなく、ヒカリの事です。
「あなたのおかげで…」のような気持ちで、自分の痛みをかまわず、ヒカリとテイルモンが前向きになりました。
『無印』と『02』ではあまり先方への気持ちをちゃんと話さなかったので、今回詳しく自分の気持ちを言えるのが良いです。
本当に強くなりました、という感じです。
結論
『無印』は「自己実現」の物語で、無印組は自分(紋章)の力で悩みを超えました。
『02』は「自己実現」ではなく「人間関係」の物語で、仲間(ジョグレス)の力で悩みを超えました。その悩みを超えるため仲間の支援が必要というのは、「自分だけで超えられない悩み」です。
なので02組のみんなは普通よりとても複雑な悩みがあったと思います。
自分の良い所を気づかなかった大輔と京、正しい生き方は何かと迷ってた賢と伊織、本当の気持ちが言えなかったタケルとヒカリ。
好きなキャラで苦しいドラマが好きなのは普通ですが、『02』ファンの中には以外と珍しいと思います。
「もういい、この子たちの苦しむ姿をもう見たくない、これから幸せのままでいい」と。
どんな作品でもキャラが苦しみますが、なぜ『02』ファンにこんなに嫌でしょうか。
個人的に、「02組の苦しみがあんなに深かったので結局幸せになっただけで奇跡」という理由です。他のみんなもそう思うかわかりませんが。
どうせ、この新しいキャラソンシリーズで02組の幸せがちゃんとわかる事が出来て嬉しいです。
やはり『02』は深い!!!!!!
…と再確認しました。
脱線
新ベスパの曲と「ここだけの話」を聴くと、やはり02組はパートナーとの絆が強いですね。
大輔はブイモンと相談して、賢ちゃんがワームモンに起きを頼んで、京とタケルとヒカリがいつもパートナーを連れて、アルマジモンの言葉(名古屋弁)が伊織に映ります。
『ラスエボ』の時にパートナーをちょっと見逃していた太一たちと全然違いますね。
しかも大輔や京やヒカリが夢を真っすぐに行っても、02組の全員は大人になる意識があまりないみたいです。
やはり、『ラスエボ』では特殊なポジションであった理由に繋がると思います。(詳しい説明はこちらです)
新作映画にはどんな関係があるかと楽しみにしています!