無課金どころかログイン勢でも勝てるブンボーグ講座
2022年3月1日デュエルリンクスに待望の新弾が発売されました.
先日発表された新リミットでは現代リンクス最強の幻影騎士団と長期間環境に居座っている霊獣にはノータッチ.運営はエアプなのか?マスターデュエルにお熱でリンクスは見捨てたのか?と落胆していたところにOCGでも一時代を築いた強力なカードが大量に追加されました.運営からのリミットで幻影騎士団は規制せずに強力な新テーマを環境に増やすことで環境のバランスを取るぞという意思表示が見えます.
去年までの大当たりはドレッドガイ!と煽ってパック剥かせていたコナミ社員がリストラされたのではないかと心配になるくらい強力なカードたちです.
一気に強力なカードが追加されたため,全リンクスプレイヤーがいろいろ研究している最中だと思いますが,その中でも自分が注目しているテーマがあります.
ブンボーグです.画像は自分がランクマでキング達成したデッキレシピです.本記事では,現時点でのブンボーグの雑感をまとめています.まだまだ研究不足なところもあると思いますが,ブンボーグを触る入口にしてもらえれば幸いです.
1. ブンボーグの基礎(魅力と各カード紹介)
ブンボーグの魅力は3つです.安い,うまい,強いです.
吉野家のキャッチコピーみたいですが,安く組めて,繊細なプレイングが要求されうまぶれる所や構築の自由度高く,それで強いです.
上のデッキレシピの画像を見ると分かると思いますが,ブンボーグカードは全部レアリティがR以下です.これまでのリンクスには無課金・微課金でも組みやすいデッキはいくつかありましたが,SRカードが数枚要求されることが多く,毎回イベントを周回してジェムを貯めておくくらいの構築難易度はありました.しかし,R以下は周回どころか適当にログインしてログボ回収してたら揃います.収録パックが複数に分散されているとRカードでも揃えにくいですが,なんと親切にも新弾に全部再録されました.ブンボーグは無課金デッキの上位互換ログイン勢デッキです.
ここからは,ブンボーグの強みを各カードを1枚ずつ紹介しながら見ていきましょう.自分のデッキレシピでは不採用のカードも含めて採用,不採用理由とともにまとめていきます.
①ブンボーグ001
ブンボーグ唯一のチューナーです.打点上昇効果と自己蘇生効果を持っており,OCGでも現役のカードです.自己蘇生は2体同時に機械族が特殊召喚されたとき使えるので,ブンボーグデッキだとP召喚で起動できます.カードデザインとして唯一テーマ内でP召喚できないブンボーグであるため,代わりに自己蘇生がついています.しかし,リンクスはモンスターゾーンが3つしかなく,手札にブンボーグカードが溢れることも多くあるため,あえて2体だけP召喚して蘇生効果を狙っていく状況があまりなかったので不採用にしました.モンスターゾーンが狭いため使いにくいだけで,決して弱いカードではなく,後述の003を使うと1体でレベル4シンクロが作れるので,カードプールの増加とブンボーグの研究が進めば評価を上げていく可能性があるカードです.
②ブンボーグ002
既に先に収録されていたため再録枠ですが,新弾で最も評価を上げたブンボーグです.効果は特殊召喚時にブンボーグカードをサーチします.サーチはモンスター以外もサーチできるため,後述のブンボーグベースもサーチ可能です.新弾以前は特殊召喚手段が003か004しかなく,サーチ先もすぐにアドバンテージに変換する方法がなかったため,全く使い道がなかったカードでしたが,Pブンボーグが追加されたことにより特殊召喚手段が増え,サーチ先も強力なカードが増えたため一気に評価が上がりました.後半の打点上昇効果も重要で,P召喚で一気に複数体のブンボーグを展開できるようになったため,一気にダメージ量を稼げるようになりました.打点上昇の効果対象はブンボーグではなく機械族指定であるため,トレミスなどの機械族エクシーズや無限起動などの他の機械族テーマとも相性よく,出張パーツとして使われる可能性もあると思います.
③ブンボーグ003
こちらも再録枠ですが,テーマ内最強のブンボーグです.OCGでも現役の最強カードですが,召喚するだけで任意のブンボーグモンスターをデッキ内から特殊召喚できるため,最強の初動です.前述の002が特殊召喚時にブンボーグカードをサーチできるため,実質003は全てのブンボーグモンスターを特殊召喚可能であり,全てのブンボーグカードをサーチ可能です.打点上昇効果も強力で,新弾以前は非Pブンボーグしか存在しなかったため最大でも2000打点にしかなりませんでしたが,Pブンボーグとブンボーグフィールド魔法が追加されたため,スケールを貼ってブンボーグベースを貼った状態で3000打点,横にブンボーグモンスターを展開すれば最大5000打点まで上昇します.テーマ内最強のアタッカーです.打点上昇効果がスペルスピード2かつ自身以外も打点上昇できることも強力で,相手は003を処理したいですが,除去に合わせて他のブンボーグに打点を与えてしまうため,因果切断や月の書に耐性があるだけでなく,ウィッチクラフトマスターヴェールの効果無効をすり抜けて打点上昇したり,ハーピィレディSCのバウンス効果に割り込んで妨害したりなど非常に高い対応力もあるカードです.
④ブンボーグ004
004も再録枠ですが,新弾で評価を上げたカードです.新弾以前は上級ブンボーグが009しか存在しなかったため,理論上5000打点までのモンスターを単体で処理できても,後半の展開効果で展開して強いブンボーグが存在しなかったため,高打点処理できるくらいしか使い道がありませんでした.しかし,強力な上級ブンボーグが新たに追加されたため004のみから強力な展開が可能になりました.特に後述の006とは相性がよく3500以下を打点処理しながら006を展開することで,006が特殊召喚時表示形式を変更できるため,004の守備表示で特殊召喚するデメリットを打ち消しそのまま更なる追加攻撃が狙えます.自分のデッキレシピでは不採用となっていますが,P召喚軸のワンキル特化構築にした場合,004の戦闘ダメージが0になるデメリットは重いため不採用となりました.ワンキルとは相性が悪いですが,中速や低速の試合展開も視野に入れた場合は004は優秀なため,004の存在はブンボーグの構築の自由度を引き上げていると思います.
⑤ブンボーグ005
虫眼鏡がないと読めない長いテキストのブンボーグが来ました.005は新弾で追加されたPブンボーグの1枚ですが,召喚,特殊召喚時にフィールドの魔法罠カードを1枚破壊する効果,EXデッキのPブンボーグの数だけ打点が上がる効果があります.P効果はブンボーグしか特殊召喚できないデメリットしか書いていないように見えますが,モンスター効果のほうにPゾーンで破壊された場合ブンボーグモンスターを蘇生できる効果が書いています.Pモンスターであるため,前半の魔法罠破壊効果を毎ターン狙えるだけでも相手の盤面を荒らすには十分強力ですが,自分の場の魔法罠も割れるため後半の蘇生効果を能動的に発動可能です.打点上昇効果については,EXのPブンボーグがあまり肥えるテーマではないためあまり期待はできませんが,魔法罠破壊と蘇生が完結しているため,展開補助として優秀です.相手のサイクロンなどのPスケール破壊に疑似的な耐性があるカードであるため,後述の006と一緒にスケールに優先的に貼られることが多いです.特にTGのブラックローズドラゴンや遺志ハーピィの羽根帚など盤面を全体除去で処理してくる対面には,スケールに貼っておくだけで後続の確保兼相手への牽制になります.
⑥ブンボーグ006
006も新弾で追加されたPブンボーグですが,効果は005と類似の効果を持っており,召喚,特殊召喚時にフィールドのモンスター1体の表示形式を変更できる効果とPゾーンから破壊された場合墓地のブンボーグカードを回収する効果があります.表示形式を変更する効果はワンキルを防ぐために守備で耐えてくる相手の壁モンスターを攻撃表示にしてワンキルを狙いにいけます.表示形式は自分の場のモンスターも対象にできるため,底なしの落とし穴で埋められたモンスターを起こしたり,召喚時にあえて守備表示にして出すことで底なしの落とし穴を貫通することができます.底なしの落とし穴が苦手なPデッキにとってはテーマ内に底なしの対策カードがあるのは心強いです.後半の墓地からブンボーグカードを回収する効果については,005と異なりモンスター以外も対象にできるため,フィールド魔法のブンボーグベースも回収できます.嵐で006とベースを割ることでベースがそのまま回収できるため,実質1枚コストで相手のバックを2枚剥せます.005同様,疑似的な相手の魔法罠破壊からの耐性があるため005と006セットでスケールに貼られることが多いです.
⑦ブンボーグ007
こちらも新弾で追加されたPブンボーグですが,おそらくテーマ内最弱のブンボーグです.効果は005,006と異なり墓地のブンボーグカードを参照にして打点が上昇,他のブンボーグを戦闘から守る攻撃誘導効果,貫通効果を持っています.打点上昇についてはEXのPが肥えにくいブンボーグですが墓地はEXよりは肥えるため上昇させやすいので,それなりに使えます.ただ召喚したところで戦闘から守る効果くらいしかなく,003など非常に戦闘面において優秀なカードが多いブンボーグでは場に出してもあまりメリットありません.2体並べると相手は攻撃できなくなるので,たまに役に立つかもしれませんが,使うことはほぼないプランでしょう.貫通効果も壁モンスターは006やエクシーズで処理できるので,たまにあったら便利かな程度です.あまり効果自体は優秀ではないですが,P軸でブンボーグを組んだ場合,上スケールが005と007しかないためスケール数を確保するために採用するしかないため,仕方なく採用されています.あまり採用したくないカードなため,P軸ブンボーグの今後の評価を下げる要因になりかねない1枚だと思います.
⑧ブンボーグ008
おそらくPブンボーグの中では最強のブンボーグかつバグカードです.効果は007と類似の効果ですが007とは比較にはならないほど強力な効果を持っています.打点上昇効果は007と共通ですが,このカード以外のブンボーグを効果の対象にできなくなり,モンスターに2回攻撃ができます.2回攻撃効果0は,003で打点を与えるなど補助してあげることでワンキルルートが増えるため,これだけでも強力です.008最強の効果は,対象を取る効果耐性を与える効果です.対象を取る効果耐性はブンボーグモンスターではなくカードに与えるためPスケールのブンボーグやフィールド魔法のブンボーグベースにも対象を取る効果耐性が与えられます.003から008を特殊召喚するだけで狡猾の落とし穴とサイクロンがケアできます.自身は対象取る効果を受けますが2体008が並ぶと自身も対象を取る効果を受けなくなります.強力な耐性効果を持っていながら008はPモンスターなので1回処理しても再び次のターンには戻ってきます.003と008を並べて殴ってるだけで1ターンの盤面処理数が少ないハーピィのような対面には勝ててしまいます.
ランクマの008は特に強力で文字が読めないランクマの民が何人も008たった1枚に葬られていきました.文字さえ読めていたらワンキルは回避できていたのに...悲しい事件でした.
(他には狩場やサイクロンで自滅していった投身自殺事件が多数)
余談ですが,対象に取れなくなるブンボーグカードは相手のブンボーグカードも含みます.
ミラーは008が立つと003で打点を上げることができなくなり,005などの展開補助もできなくなるため,純粋な打点の殴り合いになってしまいます.地獄です.
⑨ブンボーグ009
再録枠ですが,ブンボーグのロマン砲です.ブンボーグの打点を集約させて戦闘中効果の発動をさせずに殴る効果と,破壊を他のブンボーグカードで肩代わりできる効果があります.003と一緒に使うことで8000打点くらいにはなります.008と一緒に並べると実質対象を取る効果と破壊に対して耐性を持つのでコキュートスより固い置物が誕生します.しかし,008と並べないと月の書などの妨害1枚で止まってしまうため実践向きのカードではありません.クリボールなどの手札誘発が多い環境なら使えるように見えますが,ブンボーグデッキは1,2枚くらいの手札誘発なら軽く踏み越えてワンキルできるため手札誘発対策のため採用する意義もありません.霊獣のウィンダのようなリクルーターが多い環境なら採用考えてもいいかもしれません.
⑩ブンボーグ・ベース
ブンボーグデッキの潤滑剤兼強力なワンキルパーツです.ここまで読んでいただいた方はなんとなく察したかもしれませんが,ブンボーグデッキは003にアクセスするか002とスケール1セットが揃わないと展開できません.魔界劇団メローマドンナのような1枚でスケールを揃えられるカードも存在せず,ダイナミストの様なフルペンデュラムデッキでもないため,P軸ブンボーグはある程度の手札事故が起きます.ブンボーグベースはアドバンテージ的には1枚損しますが事故率を軽減してくれます.また,手札に溢れているブンボーグカードを不純物カードに変換できるため,数枚の不純物枠が機能しやすいです.打点上昇効果もかなり強力で,P召喚で3体並べてベースを貼るだけで1500ダメージ稼げます.前述していますが,003が打点上昇にブンボーグカードを参照するため,ブンボーグベースも当然カウントされるため003+Pスケール1組+ベースだけで003の打点は3000です.青眼もびっくりです.採用枚数が悩むカードでもあり,基本的には1枚あればサーチも容易かつ破壊されても006から回収できるため1枚採用で十分です.2枚採用することで貼り替えで008の打点を上げることができるため,キルルートが増える場面もあります.構築によって採用枚数が揺れやすいカードだと思います.
最後のブンボーグを束ねるドラゴンボール効果は誤植です.ドラゴンボールが揃う頃には勝負は終わっています.
⑪ブンボーグ・ジェット
カラクリで昔使われていたカードですが,ブンボーグ専用シンクロとして見たときまあまあやばいことが書いてある汎用シンクロです.打点の上昇はブンボーグカード参照なので2000~2500以上になるためアタッカーになります.②のブンボーグカードをコストにブンボーグモンスターをリクルートする効果は005や006をコストに発動できれば2アド,Pモンスターは毎ターン返ってくるので実質コストはありません.③も同様に実質コストなしで相手の盤面を除去できます.しかし,強力な効果しか書いていない最強カードに見えますが,ブンボーグデッキで出そうとすると一工夫が必要であり,001のレベル1チューナーか他にチューナーを採用しなければ出すのが困難です.相性がいいチューナーが見つかれば評価が変わりそうな1枚ですが,現状は召喚の難易度と釣り合った効果を持ってる強カード程度の枠に収まっていると思います.召喚の難易度の高さから現状は不採用にしています.
以上が,ブンボーグの基礎と各カードの紹介でした.
2. ブンボーグデッキの紹介(基本展開とプレイング)
改めて,自分のブンボーグのデッキレシピです.ここからは上のレシピを使ってブンボーグの展開パターンとプレイングをまとめていきます.
基本展開はものすごくシンプルです.002と003を揃える,これだけです.
まずは先攻の基本展開について,例を見ながら考えてみましょう.
先攻初手が上の画像だった場合,スケール1組が揃って002が特殊召喚できる状態です.
ここで,まず1個目の選択肢です.スケール005を貼るか,007を貼るか2通りの選択肢があります.結論を先に言うと,基本的には005と006を優先してスケールに貼るで大丈夫です.005と006の2つだけは,Pブンボーグの中でPゾーンから破壊されることでメリットがある効果を持っているためスケールに置いておきたいです.ただし,相手のデッキが分かっていてバック除去を優先したい場合など005を手札に抱えておきたいときもあるので,ここはプレイング要素です.005と006はモンスター効果もスケールとしても優秀なので最大枚数採用したいです.
それでは画像の盤面に戻りましょう.スケールに005と006を貼って002をP召喚して003をサーチします.
次に003を召喚してデッキからブンボーグモンスターをデッキから特殊召喚します.このとき,選択肢がいくつか生まれます.先攻展開の主な選択肢として,002を特殊召喚して後続を確保するか,002からブンボーグベースをサーチして不純物を引き込みにいくか,008を特殊召喚して対象を取る効果耐性を付与しにいく3つがあります.対面が分からないとき,基本的には後続を取りに行くので大丈夫です.
これで基本展開の002と003を揃いました.盤面を見てみましょう.初期手札4枚から盤面のカードが7枚に増えて後続の003が確保できています.フィールドに注目するとフリーチェーンで003が1体だけ攻守を増加できるので,攻撃力4000の003か,守備力3500の002の壁が作れます.相手視点,盤面を3体剥しきらないとダメージを与えられないので堅い盤面です.
ここで,ブンボーグの展開で意識しておかないといけない注意点があります.それは,リンクスはモンスターゾーンが3つしかないことです.何を今更当然のことを言ってるんだ?と思うかもしれませんが,意識しておかないと必ず展開を失敗します.
別パターンの先攻盤面を見ながら考えてみましょう.
前述の先攻盤面から002が1体減って008が追加されました.ブンボーグベースも貼られてるので盤面はかなり強固です.次のターン耐える盤面としては十分でしょう.しかし,次のターンの展開を考えた場合,ブンボーグモンスターは全てレベルが異なるため,エクシーズ召喚で盤面を開けてモンスターを追加召喚はできません.相手が動いて来なかった場合,先攻盤面だけで押し切るか,アドバンス召喚で盤面を開ける必要があります.003と008の並びは盤面としてはかなり堅く,対面によっては押し切れることもよくあります.ハーピィ,魔界劇団,鮫などの対面には003,008盤面はかなり刺さります.しかし,全部の対面に必ずしも有効ではないため,盤面の堅さだけ考えて展開をすると失敗します.ブンボーグの先攻展開で一番意識することは,次の展開を想像して盤面を作ることです.
以上が,先攻の基本展開でした.
次に,後攻の基本展開です.後攻は先攻と異なり戦闘が行えるので,ブンボーグの醍醐味であるワンキルが狙えます.ワンキルはいくつかパターンがありますが,基本的には002が1体特殊召喚できたらワンキルです.
例を見ながら考えてみましょう.
いくつか選択肢がある手札ですが,基本的には2パターンのワンキルルートがあります.
一番基本的な002を1体特殊召喚するパターンでワンキルしてみましょう.
002をP召喚して003をサーチしてきました.この状況では,あまり関係ありませんが,リンクスのP召喚は特殊召喚時に複数の効果発動が処理される場合,P召喚時に指定した番号順に自動でチェーン処理されます.天罰や摂理などのカウンター罠で妨害されたくない効果をチェーン1にしたいので,P召喚時は状況に合わせて1番通したいブンボーグを1番目に指定しましょう.
ワンキルルートに戻りましょう.
003を召喚して002を特殊召喚,ブンボーグベースをサーチしてきました.この状態でバトルフェイズに入った場合,003の上昇効果で3000アップするので合計ダメージ8000ポイント入ります.
リンクスのライフポイント4000どころかOCGの8000も削り切れます.003の打点上昇はダメージステップでも使えるのでクリボール2枚や月の書1枚なら貫通してワンキルです.相手が手札誘発抱えてそうな対面やバックが読める場合に有効なワンキルルートです.
ここで,相手の妨害や手札誘発は貫通できても相手の場に複数体モンスターがいたらワンキルできないやん!と思われたかもしれません.しかし,上の画像と同じ状況から,ブンボーグは相手モンスターが何体並んでいても無視してワンキルができます.
002を2体素材にエクシーズ召喚しました.出てきたエクシーズモンスターは幻影騎士団カースドジャベリンです.
なんとカースドジャベリンは相手のモンスターの効果を無効にし打点を0にできる強力な効果があります.効果は強力ですが,カースドジャベリン自体の打点が低いため,効果は強力でもちょっと使いにくいカードですが,ブンボーグが打点不足を補ってくれるので,ブンボーグ強化のおかげで一気に評価が上がりました.何体相手の場にモンスターが並んでいても1体でも攻撃表示のサンドバックがいればカースドジャベリンと003でワンキルです.こんな強力なカースドジャベリンはなんとユートのレベルアップ報酬です.安くて強いブンボーグと相性ぴったりです.
以上が,一番基本的なワンキルパターンです.
もう1パターンワンキルルートを見てみましょう.
上の画像で後攻を想定して考えてみましょう.後攻は当然ですが,相手からの狡猾の落とし穴やサイクロンなどの妨害が飛んでくるため,002をP召喚からワンキルは簡単には通らず,妨害のケアが必要です.
相手の伏せが狡猾とサイクロンの2枚があると想定してワンキルしてみましょう.
003から008を特殊召喚しました.008は他のブンボーグカードに対象を取る効果耐性を与えるので,サイクロンは無効化され,狡猾は相手のモンスターを巻き込んで008を破壊するしかできなくなりました.これで安全にP召喚ができるようになりました.
002をP召喚してブンボーグベースをサーチしてきました.これで相手の狡猾とサイクロンをケアしながら003の打点上昇と合わせて合計ダメージ7000でワンキルです.008がモンスターに2回攻撃できるので打点4500の2回攻撃もできます.008で相手の妨害をケアする後攻展開はよく使うので覚えておきましょう.
以上がブンボーグの基本展開でした.
3. その他の採用候補スキルと採用候補カード(対面相性)
上のtier表内のデッキとの対面相性は,幻影騎士団が絶望的に不利,魔界劇団が5分,バスブレが微不利,ハーピィが有利,磁石が不利,ガイアが5分,幻奏は5分だと思います.その他ランクマで見るデッキだと鮫に有利,テラナイトが不利です.
ワンキルと防御面両方が優秀なだけでなく,ギミックだけで妨害を踏めるパワーがあるデッキですが,ブンボーグのワンキルにも耐えられて返しで防御を踏み越えてワンキルしてくる幻影騎士団と磁石,受けと盤面解決力が高いテラナイトはかなり苦手です.
特に幻影騎士団が絶望的で,幻影騎士団はブレイクソードを起点に展開するため,相手の場に割るカードがあると展開を助けてしまいますが,ブンボーグをP軸で組むと必ずブレイクソードの的を用意してしまいます.ブンボーグに限らず幻影騎士団はPデッキに強すぎるので幻影騎士団が環境に居座る限り,Pデッキは今後も苦しい状況が続くと思います.
ブンボーグは苦手対面がはっきりしているため,苦手対面の相性さえ改善できれば,環境内の立ち位置もよくなるはずですが,現時点ではまだ解決策が見つかっていません.構築とスキルの自由度が高いテーマなので,もしかしたら研究の先に答えがあるかもしれません.今後の展開に注目です.
最後に,その他採用候補カードとスキルをまとめておきます.
3.1 採用候補スキル
①LP増強α
展開に特化したワンキルデッキと相性がいいスキルですが,ブンボーグの場合,前述した通りP軸で構築すると1枚でスケールを揃えるカードが存在しないため,汎用の防御札を増やすとP召喚が全くできなくなります.ギミックだけで耐える力が高いので,相手ターンは妨害ではなく防御で耐えるダイナミストにイメージは近いです.汎用カードを採用しにくい性質上防御面の補助はスキルに頼りたいため,自分は増強αを採用していました.類似のスキルに根性がありますが,ブンボーグは003とP召喚の2回特殊召喚で展開をしていくため,根性の特殊召喚制限が重い場合があるので根性より増強αを優先しています.
②絆の力
非常に高い展開力があるテーマなので,打点補助スキルとは相性がいいです.ワンキル性能が高いテーマですが,素の打点は低く,003の打点上昇なしでは,下級の壁モンスターを抜けずにワンキルできないパターンがあります.対面磁石や魔界劇団で見られるパターンです.打点補助スキルによって,003の打点上昇を温存したまま下級を処理できるようになります.環境によっては,採用が検討されます.
絆の力と関連してペンデュラムブースターも打点補助スキルとしては優秀です.
ブンボーグがスケール10なので打点が500上昇します.絆の力の最大300上昇より値は大きいです.しかし,問題点としてデュエル開始時にスキル演出があるため,スケール10に相手のスケール破壊が集中する危険性があります.スケール10は005と007の2種類ありますが,007は採用枚数を抑えたいカードなのでスケール10にスケール破壊が集中するときついです.相手の下級モンスターを抜く打点補助は絆の力で十分なので,デッキ偽装もできる絆の力のほうが,打点上昇値はペンデュラムブースターより劣ったとしても,ペンデュラムブースターより優秀だと思います.しかし,ブンボーグミラーが頻発すると素の打点の殴り合いになってしまうので,ペンデュラムブースターも採用候補になります.
③ディスティニードロー
リンクス最強の防御系スキルですが,劣勢を一気に返すことができる嵐や1枚でワンキルを狙える003など1枚で形成を逆転できるカードが存在するので採用候補です.しかし,ブンボーグの盤面を越えてワンキルしてくる幻影騎士団をはじめとしたデッキには無力であるため,有利対面をより有利に立ち回るだけで苦手対面の解消にはつながりにくいです.他のスキルの採用を検討した上でどうしようもないとき最終的に辿り着く着地点がディスドロだと思います.
3.2 採用候補カード
①無限起動ロックアンカー
無限起動は地属性・機械族全般をサポートしているため相性いいテーマです.前述しましたが,P軸のブンボーグは全カードのレベルが異なり,展開力が高すぎることが足を引っ張ってエクシーズ召喚につなげることが苦手です.どうしてもメインデッキだけで殴り切る展開が増えてしまうため,苦手な対面には全く勝てない状態に陥りやすいです.無限起動を採用するとP軸で組むのは難しくなると思いますが,汎用魔法罠を採用した中速,低速も視野に入れた構築ができるかもしれません.特にロックアンカーは002と相性がいいです.無限起動混合型のブンボーグの懸念点としては,汎用魔法罠を採用したところで幻影騎士団は多少の妨害は踏み越えてくるため,苦手対面との相性を改善できるかは分からないところです.今後の展開に注目しています.
②サイクロン
ブンボーグのサイクロンは相手のバックを剥すだけではな,Pゾーンの005,006を破壊して効果を起動できるため2重の役割を持っています.ダブルサイクロンも同様の使い方ができます.相性としては悪くないカードです.問題点として,幻影騎士団やテラナイトの様な苦手対面のバックは非常に厚くサイクロン1枚では踏み切れない一方で,他の有利対面のバックはギミックだけで踏み切れるため,対面相性の改善にあまりつながらない所です.相性はいいカードですが,採用は環境と要相談のカードです.
③エネミーコントローラー
展開力が非常に高く,Pモンスターでコストを確保できるエネコンとは相性がいいです.ブンボーグは盤面が埋まりやすいためエネコンで盤面を開けに行けるところも噛み合っています.同様の使い方は,ダブルマジックアームバインドでも可能です.ブンボーグベースで不純物を引き込みにいけるため,引いてすぐに使える速攻魔法であるエネコンのほうが優先度は高いですが,どちらも悪くはないカードだと思います.問題点としては,展開を通した後に強いカードであるため,不純物を多く積み過ぎると初動を通せない場面も増えるので上振れ要素が強いカードであるということです.不純物の枚数はよく考える必要があります.
④No.45 滅亡の予言者グランブル・ロゴス
グランブルロゴスはランクマでブンボーグミラーをした際,対戦相手から使われてきつかったカードです.効果にミラー最強と書いてあるので当然ではありますが,グランブルロゴスで003を止めてしまうと,ロゴスの打点2200を処理するのが困難になります.エクシーズ召喚につなげにくいブンボーグですが,ランク2だけは基本展開から作れるため,EXのランク2の枠は増やしてもいいと思います.EXは要調整です.
以上,その他のスキルと採用候補カードでした.
4. まとめ
ブンボーグの発売直後の雑感とデッキの基礎を中心にまとめました.まだまだ発展途上のデッキですが,現段階でもかなり強テーマの片鱗を見せているため今後が楽しみなデッキです.デッキタイプが耐性とワンキルで攻める月光やダイナミストに近いテーマですが,月光やダイナミストが苦手なTG,ウィッチクラフト,幻奏とも勝負できる点など異なる強みもあります.
構築とプレイングの幅が広いテーマではあるため,本記事の内容もブンボーグのほんの一部しか紹介できていないと思います.ここまで本記事を読んでいただいた方にとって,ブンボーグを考えるスタートラインになっていれば幸いです.
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