【遊戯王デュエルリンクス】ポイントバトル1位ブンボーグ徹底解説
最近リンクス楽しんでいるでしょうか?マスターデュエルばかりやっていてリンクスの環境は今tier1はアックスレイダーだっけ?となってませんか?
自分は最近リンクスユーチューバーさんのマスターデュエル配信に外人のふりして「come back to duellinks」とコメントして頑張って英語で言い訳してるのを見て楽しんでいます.
冗談はこの辺までにして,本題です.
最近,何かと記事書きたい欲があるので,話題作りにならないかと積極的にポイントバトルに参加していました.予想以上に調子がよく記事にまとめることにしました.
タイトルの通り使用デッキはずっとブンボーグを使っています.
デッキレシピは直近ずっと使ってる構築です.
参加しているポイントバトルはほぼ毎日開催があるミニnao杯です.計8回参加して成績は18位,35位,1位,1位,1位,3位,1位,13位です.初めはかなり負けましたが,構築を見直してからボチボチ勝てるようになりました.
以前ブンボーグは発売してすぐに雑感をまとめた解説記事を書いています.
ブンボーグの基本情報は以前の記事にまとめているのでそちらを読んでください.
本記事では,以前よりブンボーグへの自分自身の理解が深まり言語化できた部分が増えたため,展開や戦略的,ポイントバトルバでブンボーグが強い理由など踏み込んだ内容をまとめています.ブンボーグのネタばらし記事です.読んでいただいた方が,ブンボーグに分からん殺しされる被害者にならず,ブンボーグで通り魔する加害者にもならないことを祈ります.
1. なぜブンボーグはポイントバトルで強いのか?
共通認識として持っておいてほしいことですが,現在リンクス環境は圧倒的な幻影騎士団の1強環境です.
幻影騎士団のデッキパワーの高さと構築の自由度の高さから,対幻影騎士団対策札や対策デッキを全て踏み越えてくるため,幻影騎士団への有効な対策方法は現時点では見つかっていません.今リンクスで勝ちたいなら,幻影騎士団以外のデッキを使う意味がなく,全てのデッキが幻影騎士団の下位互換です.KCカップで金アイコンは分かりませんが,銀アイコンを取りたいなら幻影騎士団以外のデッキを練習することは無意味です.
現在のリンクス環境は上記の通りですが,ポイントバトル環境は少し異なります.特に自分が参加しているミニnao杯は賞金がなく自由参加のポイントバトルなので,幻影騎士団も一部いますが,幻影騎士団以外を練習したい人も参加しているため,かなり雑多な環境になっています.
幻影騎士団1強ではなく,幻影騎士団もいるけどその他のデッキも多く存在する環境が前提条件です.この前提条件において,ブンボーグはポイントバトル形式のtier上位デッキです.
ポイントバトルは,大会形式のようなマッチ形式ではないシングル戦,KCカップの様な長期間のレート戦ではなく制限時間があるレート戦です.そのため,短時間で多くの対戦数をこなせる速攻デッキか,遅くても勝率10割近い圧倒的勝率を叩き出せるデッキの2種類が有利です.ブンボーグは速攻と勝率の高さ両方を兼ね備えており,2つのデッキタイプの中間的存在です.
上の画像は別々の日のポイントバのスクショですが,90分のポイントバトルで20戦以上対戦してる日もあれば,勝率9割の日もあります.その日の引きやマッチング運もありますが,大体毎回10~25戦やって勝率約7割です.大体3~5分に1戦のペースです.ブンボーグはポイントバトルの形式にかなりマッチしているデッキと言えます.
ブンボーグがポイントバトルの形式にマッチしている2つの理由があります.
1つ目はイージーウィンが存在することです.後述しますが,ブンボーグ003が絡んだ展開が通れば勝ちです.
短時間で対戦数を稼ぐことが重要なポイントバトルで,イージーウィンがあることは大きなアドバンテージです.
2つ目の理由が対応力の高さです.バック干渉札,表示形式の変更によるワンキル補助兼底なしケア,耐性付与,各種展開補助が揃っているため,対面によって多彩なプレイングを選択可能です.ポイントバトルの様な雑多な環境の場合,対応力の高さは武器となります.
1.1 各対面の立ち回り
ここまでは,大雑把にブンボーグのポイントバトルにおいて強い理由を説明しましたが,実際に各対面を見ながら,どのようにしてブンボーグで勝っているのか説明していきます.
ブンボーグのプレイングは難しい点がいくつかあるため,実際にプレイしてみると悩むところがあると思います.なるべく分かりやすく説明していますが,以前の記事を先に読んでいただけると,以降の説明が分かりやすいと思います.
①ハーピィ
ブンボーグが一番得意な対面です.現環境のハーピィはあまり立ち位置がよくありませんが,ポイントバトルでは多く見られるデッキです.スキルは狩場と遺志,デッキ枚数も構築によって異なりますが,基本的な立ち回りは共通しています.
対面ハーピィに限った立ち回りではありませんが,ブンボーグが最も意識していることは次のターン生き残ることです.これは特に先攻で意識して立ち回っています.ワンキル性能が非常に高いテーマなのでライフカットはいつでもできますが,ワンキルする前に自分がワンキルされてしまうと意味がありません.先攻はバトルフェイズがないため,ブンボーグのパワーを最大限発揮できません.
以上のことから察した人もいるかもしれませんが,ブンボーグは基本的には後攻デッキです.ワンキルできるから後攻取りたいのも理由の1つですが,他の理由もありその点はその他の項目で後述します.後攻デッキですが,先攻も決して弱いわけではなく,端的に言うと,後攻取るほうがベストですが,先攻で耐える盤面を作りやすい対面は得意対面です.
実際の先攻展開とワンキルまでの流れを盤面を見ながら説明していきます.
対面ハーピィで目指す先攻盤面は2パターンです.
1つは場に003,002,手札に後続の003を抱えるパターンです.ハーピィは基本的に場に3体並んでいる状態からワンキルは取れないので盤面を埋めておきます.このパターンの場合,狩場をケアできませんが後続を抱えているため,返しのターンの後続が確定しています.
2つ目は場に003と008を並べるパターンです.こちらの場合は,008がブンボーグカードに対象耐性を付与するため,狩場をケアできるため,盤面としては1つ目より堅いです.欠点として,後続が確定せず盤面を返されるとトップ解決が要求される,盤面が埋まっているため追加の展開に移行しにくいです.
対面ハーピィはどちらの盤面でも概ね生き残れるので,手札と相談して盤面を作ります.どちらのパターンでも手札に余裕があれば,スケールに006を置いておくとベストです.006を置いておくと羽根帚でスケールとベースを巻き込んで破壊されたときベースが拾えるので,返しのターンでトップ解決が要求される状況で,ベースのマリガンによりリスクを軽減できます.
先攻盤面ができたので,相手ターンを考えてみましょう.
生き残ることは最優先ですが,相手ターンはもう1つ重要なことを意識します.それは,相手に盤面を空けてもらい次のターンの展開を通しやすくすることです.おそらくこれが対面ブンボーグをよく分かっていないと間違えやすい一番の初見殺し要素です.
上の2つの先攻盤面のうち,1つ目の002を並べるパターンはエクシーズ召喚から盤面を空けることができますが,003の召喚時効果は破棄することになります.2つ目の008を立てるパターンは完全に盤面が埋まっているため,アドバンス召喚しか追加の召喚はできません.ブンボーグの展開力に対してリンクスのモンスターゾーンが3つしかないことが,リンクスのブンボーグを難しくしている理由です.モンスターゾーンが3つしかないことを必ず意識しておかないと失敗します.
ここまでの説明で,1つ相手ターンの立ち回りが見えてきました.それは,相手ターンのハーピィSCのバウンスは003でケアしないことです.
ハーピィSCの効果にチェーンして003を使うことでSCのバウンスを1回ケアできますが,SCのバウンスは発動させて,バウンス先を見てから発動の判断して大丈夫です.3体展開しておけば,ほぼワンキルがないため,SCのバウンスは次のターンの展開をやりやすくするため逆に利用します.ブンボーグがハーピィに強い理由の1つでもありますが,SCのバウンスが刺さりにくいです.盤面にサーチャーの003と002,強力な効果を持ったPモンスターを盤面に置いておくことで,バウンスで再利用が可能になります.
以上の説明から,ハーピィに限らず対面ブンボーグのプレイングが1つ見えてきます.ブンボーグ側の盤面が埋まってるため,妨害を2つ以上用意して壁モンスターも用意しておけば,ブンボーグのワンキルは回避できるということです.例えば狡猾と月の書をセットで引けていれば,ブンボーグの盤面を無理に処理せずにターンを返し,ブンボーグが展開できずに攻めてきたタイミングで妨害を当てるほうが安全です.対面ブンボーグは無理に攻めずに何もしないはプレイングの1つです.
ただし,この何もしないプレイングに対して,いくつかブンボーグ側にもケアする方法があります.005や008をアドバンス召喚して盤面を空けつつバックを処理するのがよくやるケア方法です.アドバンス召喚によって盤面を空けに行く展開は,召喚時に底なしの落とし穴を踏んだり,一時的に008の耐性が剥がれることがあるため,召喚時の隙を月の書で狙われます.ハーピィのような多面展開さえしておけば,仮に底なしや月の書を踏んでも生き残れる可能性が高いデッキには,積極的にアドバンス召喚やエクシーズ召喚で盤面を空ける強気なプレイが可能です.
特に先攻で008を着地させる展開パターンの場合,相手ターンのスタンバイフェイズの砂時計のラグから月の書か聖槍を握っていることが判断できます.008がサイクロンを打てない状況を作っているからです.008が場にいる状況で相手ターンスタンバイフェイズのラグで月の書と聖槍,自分のターンに入ってラグがあれば因果切断かカナディアかサイクロンと判断できます.2伏せ以下かつ相手ターンのスタンバイフェイズのラグがない場合は,相手の妨害数が1つであると読めるので,ワンキルを回避できる妨害数2つ以上を満足していないため,展開して押し切るようにしています.
ここまでの説明では,ハーピィは毎回チャネラー初手に握って3伏せしてくるだろ!!とクレームが入りそうです.3伏せ以上は基本的には順番に踏んでいく展開になります.Pデッキであるため,因果切断のような除外以外ではリソースが削られることはないので速攻は諦めて中速で攻めるときもあります.しかし,これは基本的なパターンであり例外が存在します.
ブンボーグデッキのバグカード嵐です.ベースとスケールを巻き込むので嵐1枚で最大3枚のバックが剥せます.前述した006をスケールに貼りベースを回収できるようにしておくのは嵐を最大限有効活用するためです.嵐は005と006の破壊時効果を起動させつつバックを一気に剥せるので,1枚で勝負を決めるパワーカードです.フィニッシャーとしての側面が強いですが,初動の安定性にも貢献しており,006とベースを嵐で割ることでベースの効果を1ターンに2回通すことができます.この動きは先攻で使うことはありませんが,後攻で003を引き込みに行きたいとき使います.
嵐はパワーカードであることは間違いありませんが,意外とプレイングが絡む場面もあり,墓地に回収先が存在しないのに雑に打ってもアドバンテージを無駄に失います.また,嵐だけでなくブンボーグの不純物カードの選定はかなり慎重が必要です.ブンボーグの不純物については,その他の項目で後述します.
ここまで,先攻展開から相手のターンの立ち回りから,ライフカットまでの大雑把な流れを説明しました.基本的には003を軸に展開,防御,ライフカットをします.展開と防御についてはある程度動きがテンプレ化できます.問題はライフカットであり,ここがブンボーグを回す上で一番難しいところです.妨害の踏み越え方や,盤面が埋まってる状態での展開をベースのマリガンやトップの期待値を考えながら組み立てる必要があります.後続を確保できていない初動のときは,展開にアドリブが絡むため特に難しいです.
アドリブ要素が強いライフカットについて,ある程度道筋を立てるため,もう1つブンボーグを回す上で意識することがあります.それは008育成です.
008育成とは,自分が勝手に読んでいる呼称ですが,008の素の打点が上がるように墓地のブンボーグカードを肥やしていくことです.008育成が実はブンボーグの初見殺し要素その2です.003からのワンキルは意識されるため,003を優先的に処理され,003だけでは勝ち切れない状況があります.そこで墓地のブンボーグカードが3枚以上肥えたら008でのビートダウンの勝ち筋が作れます.墓地が3枚以上肥えるとスキルとベースの込みで008は3000打点になり,3000打点+対象耐性付与+2回攻撃のPモンスターが完成します.ここまで育ち切ると008を毎ターンP召喚しておくだけでかなりのデッキが詰みます.墓地3枚の条件は003,002,サイクロンで破壊されたベースなどで達成できます.008育成を意識すると1つプレイングが見えてきます.それは003をあえて相手に除去させるということです.前述したように盤面が埋まった状態では追加展開が難しいため,あえて003を除去させて008育成や追加展開したほうがいい場合もあります.ブンボーグ初心者が陥りやすいミスですが,003を守ることに一生懸命になって003を除去させたほうが強い場面を見落とします.この辺は対戦経験を積んで覚えるプレイングの選択方法を覚える必要がありますが,勝ち筋は003だけではないことを意識するだけでプレイングの幅が広がるはずです.
ざっくりとした対面ハーピィのプレイングの注意点をまとめました.ハーピィに限ったこと以外も説明しましたが,基本的に盤面解決力が低いデッキに対しては,003からの展開が通れば勝ちです.
②魔界劇団
対面ハーピィでブンボーグのプレイング全般を含めて説明したので,ここからは各対面の注意事項を中心に説明していきます.
魔界劇団は条件付きで得意対面です.
対面魔界劇団で最も注意しなければいけないカードは魔王の降臨です.
魔王の降臨は魔界劇団最強の除去札ですが,相手のチェーンを許さない除去であるためブンボーグ003を壁にして防御することができません.008を展開することで魔王の降臨1枚はケアできますが,2枚重ね撃ちされるとそのままワンキルされてしまいます.
対面魔界劇団はガチガチガンテツを必ず立てにいきます.
ガチガチガンテツは以前は採用していませんでしたが,ポイントバトルの調整を通して,対面魔界劇団に後攻ワンキルされることが多かったため,採用しました.採用後,想像以上に魔界劇団に刺さり勝率の改善につながりました.
ガチガチガンテツが強い理由として,素の守備力が1800であるため魔界劇団の下級モンスターでは突破できない,破壊耐性が2回あるため魔王の降臨の重ね撃ちでも処理できない,002が2体初手にあるとき2体ともP召喚できる,安全に素材を墓地に送れるので008育成が容易になった点です.
魔王の降臨対策は期待通りでしたが,予想外だったのは,先攻で強いランク2を採用したことにより002を2枚P召喚できるようになったこと,008育成が容易になったことです.
002を2枚P召喚できるようになったことは,ガチガチガンテツを採用しない場合,先攻で強いランク2が存在しないため,1体だけP召喚して盤面を空けることで,サーチした003の召喚時効果を通すようにしていたため,002のサーチを1枚損します.アド損の問題を解決したのは大きかったです.
008の育成については,破壊耐性が任意であるため,ワンキル阻止の役割が終われば相手に破壊してもらうか,アドバンス召喚のコストにして墓地にブンボーグを任意のタイミングで送れるようになりました.魔界劇団はメローマドンナでライフコストを払うため,ワンキルさえ阻止できれば育成した008の2回攻撃でワンキルです.ガチガチガンテツを破壊してもらうタイミングは注意が必要であり,使い終わったガチガチガンテツは盤面を埋めてしまうのでプレイングが絡みます.注意して破壊してもらいましょう.
ガチガチガンテツは対面魔界劇団以外にも有効な場面はあり,ポイントバトルで対戦した中では剛鬼のような罠ビートに有効でした.
③磁石
磁石はポイントバトルではあまり見かけず環境的にもあまり立ち位置のよくないデッキですが,ブンボーグの構築にかなり影響を与えたテーマなので説明しておきます.
ブンボーグは基本的には磁石は苦手対面です.
磁石は非常に高い受け性能があり,ブンボーグのようなワンキルデッキに強く,防御から返しのベルセリオンでワンキルしてきます.特に問題なのがγです.
γは守備力が2000あるため,下級モンスターでは戦闘破壊できません.
ブンボーグもγの守備力2000は厳しく,LP増強αなどの防御系スキルや絆の力のような汎用打点補助スキルを採用した場合,ベースと002の打点上昇だけでは素の打点は1500~2000にしかならないため,壁モンスターを突破するためだけに003の打点上昇効果を使うことになり,ワンキルはできません.
壁モンスターに003の打点上昇を使わされる問題を解決してくれたのがペンデュラムブースターです.
Pブンボーグのスケールは10であるため,ペンデュラムブースターにより打点が500上昇し,絆の力の最大300より上回ります.これにより,ブンボーグの素の打点は2000~2500となり003の打点上昇効果を壁モンスターに使わず温存できます.
ペンデュラムブースターはかなり受け性能の高いデッキの勝率をかなり改善してくれます.磁石以外には霊獣や害悪などの耐久デッキに有効です.
④ミラーマッチ
ポイントバトルのブンボーグの強さが徐々に認知されているため,ミラーマッチも増えています.ブンボーグのミラーマッチについて説明しておきます.
ブンボーグミラーは基本的に008を先に立てたほうが勝ちです.
対面ハーピィの説明用画像と同じものですが,上の003+008の盤面を先に作ったほうが勝ちます.008を先に立てたほうが勝つ理由は,008の対象を取る効果耐性の付与は相手の場のブンボーグカードも含むからです.008を先に立ててしまうと相手は003の打点上昇効果が使えなくなるため,素の打点で殴るしかありません.003が使えなくなる問題を解決する方法が1つだけ存在しており,自分も008を召喚することによりお互いに003の上昇効果を使えなくすることです.しかし,008をお互いに出し合って素の打点の殴り合いを回避する方法が存在しており,008が出てくる前に003の打点上昇効果を003に先撃ちしてしまうことで回避可能です.一応003先撃ちされても008を戦闘破壊することでワンキルはできませんが盤面を返すことができます.盤面は返してもまたここに問題があり,008を先出ししたほうが先に008育成ができてしまいます.003の打点上昇が使えない状態では,先に008の素の打点を育てたほうが勝ちです.
ブンボーグミラーは008の耐性付与が重すぎるせいでほとんど技術介入できる要素がなく,引きとコイントスの要素が強いです.最低限の知識があると運ゲー色が濃いため,ミラーが増えてくるとブンボーグをデッキ選択するのは慎重にしたほうがいいです.
以上,ブンボーグの強みとプレイングをまとめました.
2. その他(ブンボーグの問題点)
ここからは,ブンボーグの弱点と問題点を説明していきます.
現環境のブンボーグ最大の問題点は対面幻影騎士団が絶望的に不利であることです.ブンボーグに限らずP召喚デッキ全般が幻影騎士団に不利であり,スケールを貼る性質上,場にブレイクソードのサンドバックを置いてしまうため,相手の展開を補助してしまいます.ブンボーグは盤面解決力の低いデッキには有利ですが,幻影騎士団は非常に高い盤面解決力を持っています.加えて,最近の幻影騎士団はコズミックサイクロンを採用しているため,より一層勝てなくなりました.
実はブンボーグはコズミックサイクロンが特別苦手なわけではありません.コズミックサイクロンは008でケアしたり,スケールの貼る順番など,手札次第ではケア可能です.コズサイのライフコスト1000も実はブンボーグ視点おいしく,ブンボーグカードは1枚あたり500の打点上昇札とカウントできるため,1枚で500ダメージのところを1000ダメージ与えてるのと変わらないため,キルラインが下がりお釣りがきます.しかし,幻影騎士団のコズサイだけは例外で霧剣と一緒に使われるため,ケアは不可能であり,お釣りが来たところで幻影騎士団の耐久盤面を突破できないため意味がありません.幻影騎士団のコズサイはまともに踏むしかない突破不可能の妨害札です.
ポイントバトルでもほとんど幻影騎士団には勝てておらず,幻影騎士団は相手の展開を眺めていけそうなときだけ対戦して,勝てそうにないときはすぐにサレンダーして次の対戦に行くようにしています.ポイントバトルだから幻影騎士団を避けて他でポイントを稼ぐことができるだけで,現環境のブンボーグの立ち位置はいいわけではありません.
対面としては幻影騎士団が絶望的に不利なだけで,他対面には概ね有利なブンボーグですが,ブンボーグデッキ自体の問題点を抱えています.それが安定性です.
ブンボーグの安定性の問題点はブンボーグに限らずリンクスのPデッキ全般が抱えている問題です.比較として魔界劇団を見てみましょう.
魔界劇団メローマドンナは現リンクスのPモンスターの中では最も強いPモンスターです.P召喚は2枚をスケールとして使い1体のモンスターを召喚します.1体のモンスターに対してコストを2枚払ってるのと変わらず,3枚消費の召喚方法です.リンクスの初期手札は4枚であるため,4枚のうち2枚以上不純物を引いてしまうとP召喚はできません.メローマドンナはP効果にサーチがあるため,実質コスト軽減カードです.メローマドンナのおかげで魔界劇団は不純物をある程度採用できます.対して,ブンボーグにはコスト軽減できるカードは存在しないためP召喚には必ず3枚のカードを消費します.したがって,ブンボーグは不純物を2枚以上引いた時点でP召喚はできません.ベースのマリガンで事故軽減はある程度できていますが,ベースのマリガンでベースや不純物を引いた場合もP召喚はできないため,ベースの採用枚数を増やしても事故軽減にはつながりません.ブンボーグの初手に来る不純物は事故札にしかなりません.手札は1枚でも多ければ多いほどPデッキの事故率は下がるため,後攻の1ドローは重要であり,ブンボーグは後攻デッキです.リンクスのPデッキが後攻デッキになる傾向はしばらくは続きそうです.
しかし,初動を通した後の不純物は切り札であり,ベースのマリガンやトップ引きの不純物は強力です.ここが難しいところであり,事故率を抑えるために不純物を削るとデッキの最大出力は落ちます.ブンボーグの不純物は後引きで強いカードを枚数を抑えて採用するが基本的な考え方になります.
ここまでの説明で1つ対面ブンボーグのプレイングが見えてきます.それは,初動のベースとPスケールに妨害は当て得だと言うことです.初手でP召喚可能な手札が来るのは実はレアケースです.ほとんどの場合,ベースのマリガンや003でパーツをかき集めてから動きます.逆にブンボーグ側は,後攻5枚ハンドのうちP召喚用パーツを除いた残り2枚で妨害をケアする必要があります.ケアできるケースもありますが,できない場合も多く存在します.逆に,ブンボーグ側は妨害をケアできる手札のときは使うカードの順番を工夫することでケアすべきです.何をケアして何を割り切るかをブンボーグは常に考える必要があります.
以上が,ブンボーグの問題点です.
3.あとがき
今回はポイントバトルで勝てたのが嬉しくなって記事を書いてしまいました.初見殺しで勝ってる対戦も多かったので,ネタばらししたことで今後勝ちづらくなるかもしれませんが,そこはお相子でしょう.
現環境あまりにも幻影騎士団1強のせいで他のデッキの存在価値が相対的に低くなってるのは否めません.幻影騎士団を限界まで極めたものが勝つのか,まだ見つかっていない未知の答えがこの先にあるのか?この環境の答えは何なのか気になる所です.ブンボーグに限らず,ちょっと視点を変えて環境を見つめ直す時間も時には必要かもしれません.この記事を読んでいただいた方の答え探しのヒントになっていると幸いです.
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?