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#331 大切なことは「タイパ」じゃないところにあった
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。この番組が面白かった。あるいは参考になったらフォロー・コメントなどいただけると嬉しいです。
これから滋賀に行ってきます
3月4日に、滋賀で講演させていただく機会があるんですよね。前入りしないと間に合わないので、今日の午後、滋賀に向かって出発しようと思っています。
関係ありませんが、カレンダーを見たら今日は3月3日、ひな祭りなんですね。
今日は「タイパ」についての話
今日はですね、「タイムパフォーマンス(タイパ)」について、話をしてみたいと思います。
なぜ、話してみようかと思ったかというと、「タイパ」という言葉を最近よく見聞きするんですよね。メディアにもよく出ています。
繰り返しになりますが、タイパとはタイムパフォーマンスの略語です。ネットで意味を検索してみると、大体、こんな感じで書かれています。
時間を効率的に使おうとする人がよく使う言葉、考え方
特にZ世代や共働き世代に、タイパを意識した行動指針を持っている人がいる
たとえば、「動画を倍速で観る」みたいなこともタイパのひとつなんじゃないかな? と思います。
ふと、タイパについて考えた時に、僕「タイパって、意識しているか?」と問われたら、「意識してないなー」って思ったんですよね。
意識はしていないが、行動していることはある
もちろん、意識はしてないけれど、行動してることあります。
先ほどお話しした「動画を倍速で観る」といったことは、タイパを意識しているというよりも、単純に「動画の内容をざっくり把握したい」という時は倍速で観ます。
あと、ネットの記事によっては「タイパ飯」みたいな言葉もあります。要は、ファストフードとか冷凍食品の活用みたいに書かれていますが、実は僕、料理好きなんですよ。なので、ちゃちゃっと美味いものをつくる……みたいなことは嫌いではありません。なので、多分、やってはいます。
でも、タイパを「意識しているか?」と言ったら、別に「意識はしてないな~」って思います。
僕の場合だと、「タイパを意識して」というよりは、「チャチャっとやってしまいたい」とか、単純に「めんどうくさい」といった理由で、「タイパをよくしたい」という意識はありません。
逆に、大切なことは「タイパとは逆」のところにあった
「タイパ」ということを考えた時、僕の頭の中では、逆の思いが生じました。
というのは、僕がいままで経験してきたことの中で、「大事なことを学んだな」とか、「あれは大事な経験だったな」と思うことは、「タイパとは、逆の状況の時が多かったな」と。
たとえば、クソめんどくさい人間関係の中から、その状況を受け入れて、少しずつ信頼関係を構築し、最終的にはおたがいが信頼し合い、仕事がうまくまわせるようになった環境とか。
ほかには、ストレスをすごくかけられたことがありました。その状況を改善するためには、何をどうすればいいのかよくわからない。もう、毎日しんどくて、苦しくて、会社には行きたくない。けれども、その状況の中で「どうすれば、この環境を改善できるか?」を考えて、自分でできることを試行錯誤して。
その結果「やっぱり、仕事は楽しくはたらく方が大事だよな」ということに気づいたり、「コミュニケーションって大事だよな」と思ったり。こういった領域まで達するためには、相当時間はかかったけれど、実践していく中で「チームとして大事なのは、こういうことか」と知ったり。
人生というか、生きていく、あるいは仕事をしていく中で「大切なのはこういうことだな」ということを実感し、血となり肉となりとなったのは、タイパとはまったく逆のケースが多かったように思います。
そう考えると、「タイパを意識することが、果たして大切なのだろうか?」という感じがしたんですよね。
言葉を流行らせたい大人たちの仕業(笑)なんじゃないか
このタイパという言葉を、ネットで検索してみると、だいたい書かれているのは、「Z世代が〇〇~」みたいに書かれてるケースが多いです。ですが、それらの情報を読んで「本当かな?」と思っちゃったんですよね。
Z世代のみなさんが、本当に「タイパを意識して、何かをしているのかどうか?」とか。
いや、それは、こういった、ある世代をまるっとひとくくりにして、「〇〇世代は、□□だ」みたいなことを流行らせたい、大人たちがそう言っているだけなんじゃないか?
タイパを意識することも、もちろん大切だと思うし、重視するのもいいとは思うんですけど、その反面、自分の行動を振り返ってみると、動画を見ながらグダグダしている時間とかもあって。そういった、タイパとは無関係な行動をしている状況だって、きっとあると思うんですよね。電車に乗って、暇な時間をネットニュースでつぶしているとか。
それって、タイパとは逆の行動だと思います。そう考えると、「本当に、多くの人がタイパを意識している?」って思って。
タイパではないことが、重要なこともある
また、タイパを意識すると「〇〇には行かずに、オンラインでやりましょうよ」みたいになるケースもあると思います。もちろん、オンラインでできることは、オンラインでやったらいいと思いますが、実際に、その場に行って得られることもあるし、そのほうが大事なこともあります。
そう考えると、あまり「タイパ」「タイパ」という必要はないし、意識はしてないけど、めんどくさいこととか、「これは絶対、〇〇したほうがいいな」みたいなことは、自然とそのようになっていくので、「タイパは、それほど意識しなくてもいいんじゃないか」という気もします。
みなさんは、どう思われますか?
というわけで、今日は「タイパはそんなに意識しなくてもいいんじゃないか?」「大事なことは、タイパじゃないところにいっぱい眠っているんじゃないか?」という話をしてみました。
じゃあ、今日の話はこれで終わりにします。じゃあね、バイバ~イ!
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