「働くを考える」を続けていこう。 ~保留状態を急がず維持できますか?~
みなさん、お元気ですか!
「働くを考え、働く人を支援する」を終の仕事と決め、ゆるゆると米子で現役継続中のくろちゃんです。
皆さんは山陰柴犬という犬種をご存じでしょうか。僕は一昨年から大山で繋がったコミュニティ「シゴト場カケル」で初めて知ったのですが、偶然にも現在僕が勤務している訓練校で造園科を指導されている講師の方が飼育されており、先日4匹の赤ちゃんが生まれたとのこと!
里親募集とのことですが、希少な犬種を残していくための育成会があって、里親になるには様々な条件があるようですよ。ご興味のある方はHPを参照のこと。希少な犬種を大事に育てたいですね!
ネガティブ・ケイパビリティってなんだ?
今年6月に本の編集を生業にしている友人が、新たに編集したとプレゼントしてくれた本のタイトルです。キャリコンしてるなら面白いと思うよ、とコメント付き。
正式タイトルは「対人支援に活かすネガティブ・ケイパビリティ」(田中俊哉著)です。田中氏は日本マンパワー代表で、1級キャリコン技能士や公認心理士など現場実務を数多く経験しながら、様々な対人支援の団体活動に関わっておられます。
言葉自体を聞くのは初めてで、最初はなんのこったろ?でしたが、サブタイトルに「あえて答えを出さず、そこに踏みとどまる力」とあったので、「お~、まさに自分の課題として感じてることだわ~」、と共感と理解。
対比する言葉には「ポジティブ・ケイパビリティ」があって、論理的に筋道を立てて最適解を追求するとあります。まさに、営業時代に求められた思考回路そのものです。
保留状態をあえて維持するって力量いるよね
以前投稿したけれど、分かったつもり、良かれと思って早急すぎるアドバイスをしてしまい反省の日々を過ごす僕。性急に答えを求めずに、ぐっとそこに留まっていられるよう日々気を配っているのです。あえて答えを急がず、保留状態を維持できる力。皆さんはどう感じるでしょうか。
本にはネガティブ・ケイパビリティとは、から始まって、中ほどから後半にかけて現場で対人支援に汗を流す10人の方々にインタビューされています。
そのインタビュー記事自体興味深いのですが、10人とも対人支援のお仕事はバラバラ。教育現場や医療現場、介護現場にサービス現場など多岐に渡ります。
内容は割愛しますが、僕が注目したのはインタビューの質問事項。
7つの共通した質問でインタビューが構成されています。あらためてこれらの質問を自分に問いかけてみると面白いかな、役立つかなと感じましたので紹介しておきます。
自分に問いかけてみたい7つの質問
対人支援職向けの質問なのですが、( )内のように言葉を置き換えてみると働いている人に共通して使える質問事項です。以下、著書からの引用ですが一部表現を変えています。
①支援(仕事)の概要は?
〇期間や頻度、支援の範囲や目的、特徴など
②対象者(顧客、利用者、患者など)観は?
〇自分からみた対象者(顧客、利用者、患者など)をどのような存在だと
考えているか
③対象者(顧客、利用者、患者など)の理解の仕方(みたて方)は?
〇対象者(顧客、利用者、患者など)との初対面時に、対象者をどのよう
な人物だとみたてているか、あるいはみたてないか
〇対象者(顧客、利用者、患者など)の問題をどのようにしてみたてるか
〇いったんみたてた場合、その後の修正の可能性をどの程度意識するか
④対象者(顧客、利用者、患者など)とのかかわりや関係性は?
〇実際の関わり方やあるべき関係性
⑤対象者(顧客、利用者、患者など)以外の関係者とのかかわりやその中に
ある利益相反は何かあるか?
〇対象者(顧客、利用者、患者など)に影響のある人や、関係のある人な
どとの関係性やそれらの人と対象者の利益の相反など
⑥支援(仕事)の終了や評価はどのように感じているか?
〇支援(仕事)終了時の様子や、修了後の評価に関すること
⑦自分の自己理解など熟達化に関係していそうなことはなにか?
〇他者を支援する上で必要となる自己理解の深化や、熟達化に影響したと
思われる経験など
働いていると忙しく流れていく日々ですが、働くということは自己理解を深化させていくことがとても大事。たまには立ち止まって、仕事への向き合い方を自分に問いかけてみてはいかがでしょうか。
ではでは。。。