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#138 あかるい花束|岡本 真帆

第1歌集がよかったので第2歌集も。

タンバリンって名前をつけたそのとたん、たん、しゃん、たん、と子犬が跳ねる

すべてはそう、とらえかたしだいだ。

ただしくよりたのしく歩く 光ってる水が見たくて すこし小走り

ただしくよりたのしく、力強い。

幸福な沈黙そして幸福な頷きあいの真ん中にパフェ

短歌に「そして」ってもったいないのかと思ったけど、
それだけ幸福な時間がゆっくり広がっていることを表しているのかな。

夏が好き すべてのものが永遠のような顔してそうじゃないから

フジファブリック「若者のすべて」を想起させる。

乱丁のある文庫本抱きしめる 愛すよたったひとつの傷を

さすがに落丁だと愛せないよな。


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