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無理をしてでも行った方がいいとき 2014年10月6日

 自称「語る女」神垣です。

 無理をしてでも行った方がいいときがあります・・・。


 先週の木曜の夜
 広島市内で金曜の夜にこのイベントが開催されることを知り
 「これは、行かねば後悔する!」
 と、ぎゅうぎゅうの予定を繰り上げたり繰り下げたりして
 行ってきました。

 それが、「THINK_45」。
 現代美術家の岡本 亮さんの一夜限りの
 ライブペインティング。

 以前、岡本さんが
 東京の全面ガラス張りの美容室を
 白いポスカ(ポスターカラーのマーカー)の線画で埋めていく……
 という動画を見て

 「これは、描いているところを生で見てみたい!」
 と思っていて、

 幸運にも地元でそれが見られるチャンスを
 どうしても逃したくなかったのです。

 主催は、建築家・谷尻 誠さんの建築事務所
 サポーズデザインオフィス。

 オフィス3階の打ちっぱなしの空間で、もう3年も
 「THINK_」という名の
 実験的(?)なイベントや試みが行われていたことを
 今回初めて知りました
 (ちなみに、谷尻氏は尾道の
  自転車に乗ったままチェックインできるホテル「ONOMICHI U2」を
  手がけた方 )。

 天井からつるされたアクリルの板に、
 岡本さんが線を描いたり、消したりして
 作品を制作する間
 音楽家の宮内優里さんが演奏。

 作品の完成後
 谷尻、岡本、宮内、三氏のトーク
 そして、
 終盤は宮内さんのライブ
 という濃い内容の約2時間を堪能しました。

 48歳のわたしと、一緒に行った50歳のデザイナー氏、
 おそらく参加者の中で最年長と思われる「おじ・おばコンビ」に対して
 他の参加者は20~30代が中心。
 でも、万障繰り合わせて行って、本当に良かった。

 アート好きなクセに
 現代アートが今ひとつよくわかっていなかったのですが

 今回のライブを体験して
 ひとつ、分かったことがあります。

 現代アートのキーワードは
 即時性(即興性ではなく)。ライブ感です。

 レンブラントの絵の制作過程を
 わたしたちは目にすることはできず
 作品だけが後世に残ったわけですが

 現代アートは
 制作している空間と時を
 その場でアーティストと共有できる……

 ということなのかな、と
 感じた次第。

 仕事柄
 デザインには理屈が必要で
 「なぜ、このデザインなのか。このレイアウトなのか」
 をデザイナーは説明できなくてはならない
 と思っていますが

 アートもまたしかりで
 自分の作品を、きちんと論理的に説明できないと
 キュレーターを説得できない
 という岡本さんの話を聞き
 腑に落ちました
 (つまり、デザインもアートも感覚でつくっているのではない
  ということ。理屈が必要なんです)。

 ゴッホのようにはなりたくない
 という言葉も印象的でした。

 ゴッホのように、本人が亡くなってから評価されたのでは仕方がない
 ということなのですが

 わたしもアーティストの友人に(おせっかいながら)
 同じことを言い続けてきたので
 「だよねぇ~!」
 と大いに共感しました。

 たっくさん刺激を受けて
 自分が活性化された気がします。
 やっぱり、行って良かった。

 岡本亮さん、注目のアーティストです。
 もし、あなたの住む街でライブパフォーマンスがあるときは
 ぜひ、体感しに行ってみてください!

 で、帰りに宮内さんのCD買ってしまいました。だって
 ライブで聴いた「読書」が、とっても良かったんだも~ん!

(VOL.2268 2014年10月6日配信 メールマガジン あとがきより)


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