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問題山積・日本の食料事情

近年、無農薬栽培というものが、各地で数多くうたわれていますが
この無農薬で米や作物を作るということが、どれ程の重労働なのか?
多くの消費者に、安全でおいしく食してもらう為に日々


「土」と向き合い汗水たらしてがんばっている農家さん・酪農家さん
単に仕事だから・・・ということだけでは成し遂げることは、
現在では、出来なくなりつつあるジャンルです。
人間が生きるためには、食べなくては生きてはいけません
お米や作物を作り人間の生活を守り続け、何年・何十年・何百年と
受け継がれたことが、今少しずつ失われつつあります。


たとえば、トウモロコシは中国の輸入量急増やアメリカなど生産地の生産減少が高騰原因。植物油の高騰は生産地であるマレーシアでの労働力不足が原因で、生産が需要に追いつかない点が指摘されている。さらに投機資金の流入が商品相場の高騰に拍車をかけた。

生産国での悪天候や、コロナ禍における世界的な内食需要の高まり、サプライチェーンの混乱などの影響が重なり、食料価格の高騰に収束のメドはたっていない。

さらに長期化することによる食料インフレの懸念もささやかれている。すでに日本国内でも、トウモロコシを使った家畜の飼料が値上がりしており、今後、豚肉などの価格に影響が出そうだ。4月以降は、小麦粉・パン、食用油の値上がりも見込まれている。内食コストは確実に上がることになる。

食料輸入大国の大いなる不安


最近の食料品の高騰自体、憂慮すべき事態には違いないが、国民にとっては将来的な需給問題のほうがより切実で重要な問題ではないだろうか。食料の多くを輸入に頼っている日本。2020年の農水産物輸入は7兆6918億円にのぼる(輸出は8842億円)。

農産物は①アメリカ1兆3628億円 ②中国6735億円 ③カナダ4115億円がトップ3。水産物は①中国2633億円 ②チリ1487億円 ③アメリカ 1165億円、と依存している。

国際社会でいがみあう米国と中国への依存度が高いという、なんとも皮肉な状況になっている。


昨年、中国産の玉ねぎやニンニクの輸入が滞り、大幅な品薄、値上がりを招いた。農林水産物約400品目のうち、中国からの輸入がシェアトップとなっている品目が100ほどあるのが今の現状です。


コロナ禍で外食需要が大幅に落ちているとはいえ、緊急事態宣言解除で再び外食向け需要も増加するだろうから、今後、中国産食材への依存度は高まることはあっても低下することはなさそうだ

だが、中国国内の食の変化や需要増もあり、いつまでも安価な輸入を維持できるという保証はない。

人口がいまだに増え続け、食生活の水準が上がっている中国は、近い将来、食料輸入大国になるとみられている。そんな状況で、中国産食材への依存度が高いままというのはリスクが高すぎるのではないかと思う。

人口減社会の日本とは裏腹に、世界的に人口が増え続けていく国際社会において、食料とエネルギーの争奪戦はますます激しくなっていく。

生鮮物の場合は天候(地球温暖化問題)や資源管理の要素も加わるから、安定供給に必要なだけの食料を確保していくのは、年々困難になっていくであろう。

そして国際的な需要が増大すれば価格も上昇する。特定国への依存が高すぎるのは考えものとなり、それは中国に限った話ではない。

身近な例で見てみよう。

近年、健康志向の高まりで人気が過熱している「サバ」ですが…

スーパーに出回っている塩サバの半数はノルウェー産だといわれています。

2020年のサバの輸入量は5万2751トン輸入金額は129億円余り。

前年に比べ数量で20.3%減、金額で24.2%減となっている。

輸入元はノルウェーが4万5751トン、112億円で全体の約87%を占め断トツだ。

一定水準以上の輸入は期待できない

この数年間のノルウェーからの輸入量を見ると、

2019年は5万7208トン、
2018年は5万9456トン、
2017年は5万6263トン
だった。
2020年は近年よりも数千トン減っているが、ダントツには変わりない。

このほか、ノルウェーから中国やベトナム、タイなどに輸出されて、現地で加工されたサバも輸入されている

さらに缶詰等の調製品も、ベトナムやタイなどから年間2万5500トン余りが、輸入されているのです。

ノルウェー水産物審議会のデータによると、2020年のノルウェーのサバの総輸出量は30万トンで、全体の5分の1が日本向けとなっている。

ノルウェーの海域で獲れるのはタイセイヨウサバで、脂の乗りがよい秋に集中的に漁を行うことで知られ、資源管理も徹底している。

FAOの最新データによると、2018年のサバの漁獲量は18万3597トンだ。

また、2010年から2018年の間でもっとも多かったのは2017年の20万6527トンである。

(もっとも少ない2012年は7万3000トンだった)

獲れる量は限られている中、健康志向で日本国内の需要がいくら高まろうが、一定水準以上の輸入は期待できないということである。

漁獲量が制限されたり、悪天候による不漁が続いたりしたら、当然、輸入量に影響が出てくる。

脂が乗っておいしいノルウェー産のサバの価格がこの先、不漁などで高騰しないことを願うばかりだ

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6割以上輸入に頼る日本の食生活

日本の食料自給率は38%。つまり、単純計算では6割以上を輸入に頼っている。生産地やその周辺で天候、労働環境、流通環境などに大きな変化があれば、野菜、魚、肉、果物、穀物などの輸入がいつ影響を受けてもおかしくない。

少なくとも38%という国内の食料自給率を引き上げていかなければ、

今後、世界的な食料争奪戦が激しくなるなかで、食料安定調達への不安は増大する一方だ。

前出のサバについては、日本の沿岸で獲れた小ぶりのサバは、数年前まではナイジェリアなどアフリカ向けに輸出されることが多かったが、昨年は、輸出先が大きく変わり、ベトナム、タイが1位、2位となった。

輸出した国産サバをベトナムやタイの工場で缶詰に加工して、それを再び日本が輸入しているケースが多いのだ。

そうまでしてサバにこだわる日本国内の需要の高さに驚くが、日本沿岸で獲れたサバをわざわざ海外に運んで加工して、それを輸入しているという現実に愕然としてしまうばかりである。

2018年5月の時点では、国内で販売されていた輸入サバ缶詰の品目数は3品目だったが、翌2019年5月には13品目となり、全販売品目数36の3割以上を占めるまでになったという指摘もある。

「国消国産」の政策課題も

現在、日本国内では、鮮魚として出回る国内産サバ、高価格の国内有名ブランドサバ、輸入されたノルウェー産サバ、ノルウェー産サバをアジアで加工した輸入塩サバ、国内産原料・国内製造のサバ缶詰、国内産原料・海外製造の輸入サバ缶詰といった、さまざまなサバ製品が国内に流通しています。

この複雑極まりない図式のなかで、ノルウェーやタイ、ベトナムなどへの依存はますます高まっていくのだろうか。

政府は農林水産物輸出の拡大計画をアピールしている。

それはそれで結構だが、耕作放棄地解消や生産力向上など国内での生産体制拡充策、農業、漁業所得向上策など、食料自給率を高めるために欠かせない課題は山積状態となっている。

最近は、国民が必要とするものはその国で生産する「国消国産」という考え方が注目されるようになったが、まさに大きな政策課題である。

先日、農産物についての動画をいろいろと閲覧していると、

コーヒーについての研究映像が目に入ってきました。

この中で印象に残ったのが、2050年までにコーヒーの苗を植える事の出来る耕作地が、50%減となってしまう!という驚きの調査結果です。

その対策として、気候変動にも対応できるコーヒー苗を開発するために、現在コーヒーを栽培している耕作地に、世界中のコーヒー苗を持ち込んで、どの品種が気候変動に耐えながら育つのか???ということを研究し始めていることです。

もう、すでに始まっているのです。
地球温暖化がもたらす、我々の生活環境への影響というものが。。。
24時間営業などという、経済的な事だけでは済まされなくなってきている事を、深く認識する時ではないでしょうか。

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