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動画データの種類について

AfterEffectsで制作した映像は
最終的に「動画データ」として出力しますが
この「動画データ」はパラメーターが多く
内容もややこしいので一度補足説明をおこないます。

正確に説明しようとすると、非常に長々しい文章になってしまうので
以下3点を中心に、ざっくりと解説していきます。

1|プレイヤー
2|動画形式
3|圧縮形式(コーデック)

1|プレイヤーについて

プレイヤーとは再生するソフトのことです。
MacであればQuickTimePlayerが標準で
WindowsであればWindowsMediaPlayerが標準です。

その他にもさまざまなプレイヤーが存在しますが
実はそれぞれのプレイヤーで再生できる動画データが異なっています
特にMacとWindowsで標準であるQuickTimeとMediaPlayerで
再生できる動画形式が異なっているという部分が非常に面倒な点です。

そのためMacとWindowsで共通にインストールでき
動画形式も幅広くカバーしている
フリーのプレイヤーVLC media playerもよく使用されます。

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2|動画形式について

動画データの種類です。
基本的に動画形式はプレイヤーと紐ついていると考えてください。

QuickTimeであればmov(モブorエムオーブイ)
MediaPlayerであればavi(アビorエーブイアイ)

という具合です。

また汎用的なmp4(エムピーフォー)という動画形式もあります。
再生環境だけを考えれば
mp4はほとんどのプレイヤーで再生できるため最強説ありますが
次項で出てくる圧縮形式の種類が乏しいというデメリットがあります。

3|圧縮形式(コーデック)について

動画の圧縮の種類のことを、圧縮形式あるいはコーデックと呼びます。

動画データは非常にデータ量が大きくなるので
基本的に何かしらの圧縮をかけて、軽量化します。

データは軽い方が便利ですが、
圧縮率を上げていくと画質は劣化していくため、
用途に合わせて圧縮形式を選択する必要があります。

この圧縮形式のバリエーションを考えるとmovが最強です。

つまり大雑把にまとめると

・一般に広く流通している汎用のmp4
・圧縮形式に特化した玄人向けのmov

の2択となります。
この2つは用途が異なっているので
優劣がつけにくくケースバイケースで選ばれています。

それぞれの代表的な圧縮形式(コーデック)について触れておきます。

〈mp4の代表的なコーデック〉
H264:まぁまぁキレイでとても軽い、インターネット界では無双
・MPEG4:H264より軽い、あんまりキレイではない

〈movの代表的なコーデック〉
・AppleProRes系:Appleの宝刀、クリエイターみんな使ってるやつ
・AppleProRes4444:無圧縮かと思うほどキレイ、普通に重い
AppleProResHQ:キレイ、作品上映もこれでおk、HQでの納品もあり〼
・AppleProResLT:上映するならHQがいいかな
・AppleProResプロキシ:プレビュー用、Prores中で最も軽い

番外|シーケンス

またAfterEffectsから出力する場合、
動画の形式欄にシーケンスと書かれたものがいくつかあります。

これは正確には動画ではなく、連番とも呼ばれる
データ名の末尾に数字のついた静止画のことです。

静止画なので、当然は音は入りませんし
全フレームを出力するので、数百、数千の静止画が吐き出されます。
うっかりデスクトップに出力すると
デスクトップがびっしり埋まってしまうのでびっくりします。


まとめ|授業で使うフォーマット

課題提出など授業で採用するべき動画形式を考えると
MacとWindows両方の環境で使える必要があります。

将来性を考え、Windows勢にはVLCをインストールしてもらい
movを採用する ということも考えましたが
アニメーションがメインという学校でもないので
将来性についてはこのnoteで触れたことにして
本授業では一般的なmp4を採用したいと思います。

ただし1つ厄介なのは
mp4はAfterEffectsから直接出力できません!
MediaEncoderというソフトを経由して出力します。

MediaEncoderはAfterEffectsをインストールすると
もれなく自動でインストールされています。

では最後に、AfterEffectsからMediaEncoderを経由し
mp4を出力する方法を説明した動画を貼り付けて終わりにします。