泊まれる演劇『QUEEN'S MOTEL』※ネタバレあり

ようこそ、現代版お伽話の世界へ。
“Contemporary retelling of『Alice in wonderland』”
語り継がれる この話
 旅の途中は、夏の夕。
ダイヤル戻そう あの日まで
 そうそう、たしか 水曜日!

魅惑のお茶会 開いては
 不思議の國よ、こんにちは。
主役は いかにも珍しい
 若く逞し クイーン・オブ・ハート!

さあさあ 語ろう、モーテルで
 夢か現か、法螺話。
耳にし者は 皆こう云う
 寝ても覚めても、奇奇怪怪!

https://www.tomareruengeki.com/queensmotel


ネタバレ解禁したので公開します!



招待状を受け取りQUEEN'S MOTELへと泊まりに来た私たち。水曜日のお茶会へと参加し、それぞれ本当の名前は隠してスイーツの名前をオーナーのこころさんから名付けてもらいます。
私はティラミス、同行した友人はプリン、というサイゼリアのデザートセットコンビとなりました。

水曜日のお茶会ではQUEEN'S MOTELの昔話を聴きながら、紅茶をクイッと飲み…気が付いたら1994年にタイムトラベル!?!?!?

当時のオーナーのハート、従業員のアリス、トキタ、猫屋敷、一兎、ずっと泊まってる常連客のパンナコッタ。そんなメンバーと水曜日のお茶会をすることに。

まずはそれぞれの登場人物とお茶会の準備をすることに。私はパンナコッタといっしょに、みんなの帽子を作ることになりました。私はトキタの帽子にワッペンを付けたのですが、このあと犯人探しの時にこのワッペンのおかげで犯人を見つけるとこができるとは…となりました。
他のメンバーはハンドベルの演奏の練習や、紅茶、余興の手品の準備などをやっていたようです。

楽しいお茶会がスタートしたのですが、このホテルには決しては開けてはいけない『空の扉』があり、そこから悲鳴が…オーナーのハートは葛藤の末、開けてはいけないその扉を開けることに。そこから出てきたのは王子の格好をした奇天烈な格好の男性。
空の扉の先は、ワンダーランドという別の世界へと繋がっていたのです。そこは男尊女卑の悪しき風習がまかり通り、そこから逃げ出してきたとのこと。そんな王子にもスイーツの名前をつけて(私が行った日は「ズコット」という名前になりました)、一緒にお茶会をすることに。

そしてお茶会が進んでいくと、従業員の持ち物がなくなっていることが発覚…しかも空の扉の鍵までいつの間にかなくなってしまった!ということでホテル内を探索しながら、みんなの持ち物や鍵を探すことに。

このあたりでようやく、そもそもなんでタイムトラベルしてるんや!?みたいな情報が徐々に明らかになっていきます。

それと同時並行で、ハートが従業員を頼りきれてないことへの葛藤がすごく感じられるようなフェーズでした。最終的にズコットがハートといっしょにワンダーランドへ戻って、ワンダーランドの男尊女卑な文化をどうにかしたい!という申し出に対しても、他の従業員を残して行けないという葛藤があったのでしょうが、未来から来た一兎の策略によりアリスの性格もたくましくなり、パンナコッタからの叱咤もあり、一人で行く(挑戦したい!)という決断になったのは本当に素敵な女性だなと感じさせられました。

備忘録的に登場人物のわかったことを簡単に書いておこうかな。
◆こころ(現代のオーナー)
トキタの娘。心臓が弱く、小さい頃に手術をしている。動かない懐中時計を持っていたが、タイムスリップ後に懐中時計が動き始めた。一兎が送ったドリンクを使ってタイムスリップする。死んだ父親が最期に言えなかったことを確かめたいと思っていた。
◆ハート(先々代のオーナー)
本当はパンナコッタの娘。従業員を頼りきれずになんでも自分でやってしまう。挑戦的でワンダーランドを変えるという使命に燃えるが、自分がいないとQUEEN'S MOTELが成り立たないと、悩む。
◆アリス(先代のオーナー)
最初は弱気な女の子という印象だが、物語が進むにつれて強くあろうとするようになり、最後にはQUEEN'S MOTELを買収しようとしていた金持ちの西園寺に対しても電話で強気に言い返すようになる。ラジオしてる。
◆トキタ
こころのお父さん。こころの手術費用のために西園寺に借金があり、西園寺が欲しがっている空の扉の鍵を盗もうとするが、バレてしまう。パンナコッタがお金を工面してくれたのと、アリスが強く断ったため、西園寺とは縁が切れる。
◆猫屋敷
今回、ほとんど絡むことがなかった…二児の母親ってことと意外と年齢が高いって設定ってことくらいしかわかりませんでした。明るいしアネゴって感じでいいキャラだったので、もっと絡みたかった!
◆一兎
最近働き始めた。未来のワンダーランドから着て、こころにタイムスリップできるドリンクを渡し、私たちに招待状を送った張本人。いつもの感情の読めない感じでこころに「私は飲み物をあなたに送りましたが、みんなに飲ませたのはあなたですよね?」と言うシーンは鳥肌でした。あと大事そうにしてるウサギのぬいぐるみのことを「家族です」って言ってるのに、名前は?って聞いたら「ないです(真顔)」って言うのまじで怖い。あと中の人が手品師らしく、マジで間近で見てもなんもわからんくらいすごいマジックめっちゃ見れた。
◆パンナコッタ
ずっとQUEEN'S MOTELに泊まってる謎の客。その正体はワンダーランド出身でハートの父親。でも近づかないっていう誓約書みたいなのがあったので、身分は隠している。途中でハートと喧嘩するシーンがあるんですよね、「もっとアリスを頼れよ」とか口うるさくパンナコッタが言って、ハートも葛藤するんです。でもこれも、親だからこそ言ってしまうって気持ちもあったんでしょうなあ。最後まで正体は明かさずに、トキタのために大金を工面(ワンダーランドだと男性はお金を稼ぎやすい)し、ワンダーランドへ向かうハートを涙ながらに見送る、めちゃくちゃいいキャラでした。絡むことも多くて好きなキャラになりました。演技が大泉洋っぽさがすごくて、より好きだった。
「名札書いてくれよ~」って言われて書いたけど、字が下手くそすぎてめちゃくちゃ申し訳ない。


そうそう、全体を通して好きなんですが、特に一番好きなのが、ハートがワンダーランドに行くときに、トキタに懐中時計を渡して、「売ればこれもいくらかにはなるから」と言っていたのに、それは売らずに、娘のこころに渡していたところ。好きすぎる。そしてそこからハートが不在のまま、死ぬまでQUEEN'S MOTELに身を捧げてきたのも、トキタ、アゲです↑↑↑。

あとはVIPの呼び出しですね。王子から呼び出されました。空の扉の奥に行くと、ハートがワンダーランドを変えつつある様子や、トランプ兵が「うさぎどこいった?」と話す声が聞こえます。
さらに「トキタは空の扉の鍵を本来触れないはずなのにどうして触れたのか?それと一兎の首元にもワンダーランドの住人の証であるトランプのマークがあるので確認してほしい」と言われます。確認して明日の朝教えてね!と言われるのですが翌日は現代に戻るのでそのお願いは叶わずでしたが…(笑)
トキタが空の扉の鍵(ワンダーランドの住人じゃなければ触ると暑い?痺れる?痛い?ので触れない)が触ることができたのは、部屋にあった手袋を使ったこと。しかしそこには、一兎の首元にあるトランプのマーク…ジョーカーと同じ模様が。しかもそのマークは招待状にも書かれていたものと同じという衝撃の事実。
全てはジョーカーでありウサギである一兎の手のひらの上だったということですな。誰に言われてそんなことをしたのか、もしくは自らの意思でワンダーランドを変えるためにやったのか、そのへんはわからないままでしたが…。

終わってからはお酒も飲んで、部屋に帰るとタイムスリップした時に飲んだドリンクが置かれていて、それを飲んで寝ると、朝起きたら現代へと帰ってこれました。朝は現代のアリスのラジオを聴きながらのんびりとモーニング。素敵な時間でした。

最後に…シークレットアイスについて。
ストロベリー✕ブルーベリー、が一番正解に近い感じでした。が、もっと他のベリー系が混ざったりしてる可能性がありそうです。
正解は絶対に教えてくれないので、気になるー!(正解に近いと顔で表現はしてくれるが正解かはわからない!)

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