小説『十角館の殺人/綾辻行人』※ネタバレなし

以前にノートにも書いた『叙述トリック短編集/似鳥鶏』を紹介してくれた友人のおすすめ本をようやく読了できました!
本格的な長編ミステリーを読んだのは久々でしたが、登場人物が多いと覚えたり相関図を頭の中で整理する能力が衰えているなと感じました。

さて。過去に事件のあった孤島に合宿にきた大学生たちが、正体不明の犯人に殺されていくというこの物語。この大学生が推理小説が好きなミステリー研究会のメンバーということもあって、普通そうはならんやろ!みたいな言動をするのもけっこう好きでした。普通殺人事件が起きたら冷静にトリックとか考えたりできないよね←
とはいえ探偵のように振る舞う人もいれば、普通に怖いってなる人もいるし、その辺は主張しすぎずにいい塩梅。
孤島での出来事の描写だけかと思いきや、孤島パートと本土パートが交互に書かれているため、それぞれのパートの登場人物しか知らないことを読者だけがどちらも知ることができるので、一緒に推理しながら考えることを誘導されているような、そんな気分でした。ミステリー研究会だけあって、推理小説の定番ネタみたいなのを登場人物が話したりもするので、それも小ネタでおもしろかったり、ふむふむなるほどって感じでそれを踏まえて考えたりできました。ミステリー好きにはよりたまらんのではないでしょうか?

というわけで私なりに犯人を絞り込んでいったわけなんですが…序盤の直感で2人にまでは絞り込めました!そしてどんどん人が死んでいくので消去法で候補は減っていくのですが、そのうちの1人が犯人ということは無事に当てられました!
ですがですが、これはまあネタバレをせずに言うと、本当に直感とかメタ推理の範疇を脱しないので、細部まで当てることはもちろんできてませんし、なんなら犯人っぽいな〜って思っていても確証はなかったし、種明かしフェイズに入るまではすっかり騙されていたというのも事実。してやられる気持ちよさはありますよね。

あとは学術的と言いますか、言葉難しい!とか知識が足りねえ!ってなって調べたりすることも多少ありました。こういった知見を深めてくれるのはありがたいですね。
あと小説関係ないんですが、Kindleで言葉を選択すると辞書検索とかWeb検索できる機能があるのですね、今まで知らなかった…一般的な国語力はある方だと思ってましたが、助かりました。

そしてそして、この小説がHuluで映像化されたらしいですね。どう映像化するのか気になるところです。

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