ライトノベル『二年四組交換日記 腐ったリンゴはくさらない/朝田雅康』※ネタバレなし


2年4組の委員長の発案ではじまったクラス単位の匿名交換日記‥を読まされていたはずなんだが、なんか後半めちゃくちゃ急展開で色々と起こりすぎて駆け抜けてしまいました。

ちょっと待って頭の整理が追いつかない、と。

まずこの2年4組、いわゆる問題児が新米の先生のクラスに寄せ集められた系のクラスです。つまり登場人物はほとんどがキャラ濃いめ。ああ、新米先生、可哀想。

そして本名とは別にそれぞれの登場人物にはニックネームがつけられています。冒頭で述べた委員長なんかはわかりやすいですが、他にもハッカーや三馬鹿1〜3やメイドやらハンサムやら口軽女やら。それはもう、名は体を現すと言わんばかりに。
そして交換日記の書き手によってニックネームで書く人もいれば本名で書く人もいるし、そもそもそれぞれの日付が誰が書いたかが一見はわからない。序盤には本名を書いてるけどさすがにまずいと思われ次の日の人に名前のところ全部を黒塗りされてたりもあって面白かったり。それを考えながら読んでく必要が少なからずあるのですね。

つまり、これは、もはや、パズル本です。しかしながら必ずしも全登場人物を把握していなくても大丈夫なのは、助かる。

僕は読書する時は電車移動中や何かの待ち時間にすることが多いので、メモを取りながら誰が誰で‥とかまではせずに読み進めましたが、それをしながら読むのも絶対に面白い。が、それをするとめちゃくちゃ時間はかかるでしょうな。

ニックネームはね、その登場人物の特徴を現しているので、ある程度イメージが付きやすいんだけれど、本名と紐付けるのが大変、しかもそれも1クラスの人数がいるのだから。(35人くらいいたはず)

そんな一風変わった小説ですが、最初に言ったとおり、ただの交換日記で終わるはずはなく。ほんとに後半から急展開が待ち受けております。普通の高校生じゃねぇ!というような展開が。

ストーリー感というよりかは構成、過程を楽しむ要素も強い作品なので、ネタバレはせずに描いてみました。が、伝わるかねぇ、難しいねぇ。

個人的には4/22の交換日記と終章が好きでした。(読んだ人にしかわからん情報)

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