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「人たらし」になれ!

旅行会社に勤務していたころ、営業支店に配属され営業をしていた。
当時は支店に女性の営業はいなかったので「営業マン」、今で言えば「セールスパーソン」。

たまたま配属先の支店は成績の良い支店で、まわりにいるセールスパーソンも優秀な社員ばかりだった。

セールスパーソンのタイプも色々あった。
・きっちり仕事はするけれどドライな人
・たまにうっかりミスがあるけれどお客様に好かれ許されちゃう人
・きっちり文字にして分厚い企画書を作る人
・べらべらの企画書なんだけど何故かいつも契約してくる人
などなど

そんななか、僕の先輩で、人付き合いがよく、後輩の面倒見も良く、酒好きで顧客とも朝まで飲んで説教までしちゃう、時にポカもあるけれど、多くの顧客から愛されていた優秀なセールスパーソンがいた。絵に描いた「人たらし」だった。

僕はそんな「人たらし」の先輩に憧れて、顧客から好かれる「人たらし」セールスパーソンを目指していた。

新年度になると、支店全員での全体会議があり、支店長は1年の支店経営方針など社員に伝える。「キックオフミーティング」だ。

僕が支店長だった頃の「キックオフミーティング」の資料を久しぶりに見返す機会があった。

【基本方針】
1.顧客・関係機関との信頼関係から、利益の出る仕組みづくり
2.新規企画の提案と販売拡大
3.社員の「教育」「育成」「養成」
4.「コンプライアンス」の徹底
5.「人たらし」になれ

ふむふむ…
5番目の「人たらしになれ」…

支店の社員全員が集まる、一応、会社の公の会議「キックオフミーティング」の資料に、きっちりと文字で「人たらし」と明記してある。

「人たらし」…。
はて、今更ながらだが、これは適切な表現なのか、不適切なのか???

ちょっとググってみた。

(ChatGPT)
『「人たらし」という意味は、社交的で人付き合いが上手な人を指す日本語の俗語です。つまり他人との関係を上手に築き、人々に好かれる能力を持っている人を指します』

(PARTY PARTY)
人たらしの特徴
1.考え方がポジティブ
2.常に笑顔で愛想がいい
3.同性・異性に関わらず人として人気がある
4.フットワークがいい
5.気配りができる
6.人を頼ったり甘えることが上手
7.聞き上手
8.人間関係にお金がかかっても気にしない

(goo辞書)
1.多くの人々に好かれること。また、その人。
2.人をだますこと。また、その人。

(Japan Knowledge)
豊臣秀吉は人たらしの名人だった

「人たらし」は漢字で書くと「人誑し」となり、「誑」という漢字は訓は「たらす」で、たぶらかす、あざむくという意味である。

とも出てくる…。

う~む…。
まあ、あまり公の資料に文字で残すのは「不適切」なものだったかもしれないけれど…。

でも、実際に優秀なセールスパーソンは、顧客の懐に飛び込んで、自分をさらけ出している社員が多かったし、顧客とのいい関係が長く続いていた。

契約したときの理由として「企画が良かった」「他社より安かった」よりも、「他社より高かったけど、あなたと一緒に仕事したい」と言われる言葉が、セールスパーソンとしては一番の醍醐味だと思っていたし、今でもその考えは変わらない。

だからセールスパーソンの「人たらし」を良しとしよう!

久しぶりに見たその資料にはこんな文字も残っていた

5.「人たらし」になれ!
顧客・社員・家族・・・「人」のそのものに興味を持つ。ITが発達しても最後に決めるのは「人」である。「人たらし」になれ!

「人そのものに興味を持つ」
これは、コーチングにも生かせるかもしれないな~~
などと思っている自分がいる。

「人たらし」×「コーチング」で売り出せる日は来るのだろうか…???





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