ホテル業の楽しみは懐かしい方々にお逢いできること
箱根のホテルに出向して3年ほど経つのだが、自宅から都心の職場に勤務していたころに比べて、ホテルに勤めていて何がいいかというと、色々な人達が泊まりに来てくれて、懐かしい方々との再会があることだ。
今でも年賀状を300枚くらい出している。年賀状のみのお付き合いで、毎年必ず「今年こそ会おう」などと書いて何十年もたっている人も中にはいる。もう今年は出さなくてもいいかな、と思うこともあるが、生存確認ということもあり、年賀状のやり取りは続いている。
3年前の年賀状に箱根のホテルに出向したことを書いたら、多くの方から連絡を頂いた。
中学時代にクラブの顧問でお世話になった恩師はさっそくご主人様と泊りに来てくれた。30年ぶりの再会だ。
小学校からの幼なじみから、中学・高校・大学時代の旧友・悪友が泊まりに来ては昔話に花が咲く。
旅行会社時代の仲間や、その当時のお客様も来てくれる。
そんな中、昨日、僕が37年前に入社した当時の支店の方々が泊まりに来てくれた。当時の支店長、課長、チーフだった方々。
当たり前だが、いくつになっても新入社員だった僕と当時の支店長の年の差は変わらない。当時、支店長に報告するときは直立不動で立っていたことを思い出す。営業成績は良い支店で、厳しさも社内では有名で、支店の中で罵声が響くこともあり、ドラマ「不適切にも…」ではないが、まさに「昭和」の職場だった。
支店長は仕事には厳しい方ではあったが、親分肌で温かみもあり僕の結婚式の仲人もしてくれた。
一緒に一献交えて夕食を取り、2次会はカラオケ。当時の昔話や近況などうかがって、その時間で距離が縮まる。今となってはかつての緊張感は無く、穏やかな感じが心地よくなっている。
時が経っていても、何年も会っていなくても、親密にお付き合いした方とは、会えばすぐにその当時の関係に戻っている。これって大切な「無形財産」なんだろう。
もう少し、この仕事を楽しんでみようと思う。
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