「私の戦闘力は53万です」。53万という数字を選んだ理由について考えてみた。
鳥山明氏は世界が誇る天才マンガ家である。
その一方で、一流の数字の使い手である。
あなたはこのセリフを知っているだろうか?
「わたしの戦闘力は53万です。 ですがもちろんフルパワーであなたと闘う気はありませんからご心配なく・・・」
これはドラゴンボールに登場する、かの有名な悪役「フリーザ」が発したセリフだ。
当時、リアルタイムに少年ジャンプでドラゴンボールを読んでいた小学生の僕は、この「53万」という数字に、これまで生きてきた中で感じたことのないような絶望感をおぼえたものだった。
53万・・・。
この53万とは、あの「クンッ!(中指と人差し指を上にクイッとする技)」で東の都をあっという間に壊滅させたナッパの約132倍に匹敵する戦闘力だ。(ナッパの戦闘力は4,000)
ナッパ、132人分・・・!
53万とはなんと絶望的な強さなんだ・・・!!
さて、驚くべきことは、ここからだ。
この53万という数字、実は今でも多くのドラゴンボールファンの記憶に残っている。
「フリーザの戦闘力は?」と質問すると、おそらく100%に近い人がこの数字を正確に答えるのではなかろうか。
しかし、なぜ、今も多くの人の記憶に、この53万という数字は残っているのか?
ちょっと考えてみた。
すると、いろいろなことが分かってきたのだ!
私なりの答えを言おう。
53万という数字が今も多くの人の心を捉えて放さない理由、それは・・・。
この53万(ゴジュウサンマン)という数字ほど、口に出したときにすごみを感じる数字はないから、である!
それを証明するために、この数字を「5」と「3」というふたつの数字の視点から考えてみる。
まず、「5」という数字から考えてみよう。
この「5」という数字を見た時に、あなたは何を連想するだろうか?
五重の塔
ゴレンジャー(ヒーロー戦隊)
ゴーゴーカレー
五木ひろし
どの言葉も悠久の歴史を感じさせながら、圧倒的な存在感を放っていないだろうか?
戦隊シリーズはたいてい5人である。
4人や6人ではダメなのである。
5であることに意味があるのである。
では、次に「3」についても考えてみる。
三銃士
サンバルカン(ヒーロー戦隊)
三都物語(谷村新司の名曲)
塚口さんさんタウン(兵庫県の塚口駅にある、超便利なショッピングゾーン)
こちらもすさまじい存在感。
「5」に負けないくらいのラインナップだ。
戦隊シリーズの中で唯一3人のみで戦いを終えた「サンバルカン」の存在がそれを裏付けている。
つまり・・・。
53万という数字は、ふたつの圧倒的な存在感をもった数字の掛け合わせなのである!
これらのことを総合的に考えると、やはり、「53万」という数字をチョイスした鳥山明氏は一流のマーケッターであると言わざるをえない。
・・・そして、その後の調査で私はさらに驚くべきことに気が付いたのだ!
それは、資本金をあえて「53万」にしている会社がこの世に存在していたということだ!
その会社とは・・・。
「DONQ(ドンク)」である。
「DONQ(ドンク)」とは言わずと知れた、パン界の巨人。
その圧倒的な美味さは、パン界のフリーザと言っても過言ではないだろう。
この「DONQ(ドンク)」の会社概要を見てほしい。
拡大してみると・・・。
なんと!!
資本金が「2億1千53万円」!!
やはり、パン界の巨人は知っていた。
53万という数字がいかに強い意味をもつ数字かということをッ!!
2億1千万円ではなく、2億1千53万円。
あえて、53万を乗せるこだわり!
しかも・・・。
「DONQ」という名前は「DRAGON BALL」にそこはかとなく似ている!!
さあ、あなたもDONQでパンを買おう!
DONQのカリカリメロンパンは至高なのだから!!!
ちなみに、神戸発動機の起業当初の資本金も53万でした。
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