【最後の手紙:主題歌】「Last Letter」

Liner notes

 魔除けのアクリルパーティションと、お清めのプッシュ式消毒液が、そこらじゅうに設置されている。コ口ナ菌と新しい生活様式が、人と人との絆を分断している。しかしそんな折でも、私は数か月に及んだクリエーター「Isamu.y.」さんとの協同制作で、温かい絆を感じることができた。4か月半に渡る制作期間中、数十回の電子メッセージを交わして、そしてついに辿り着いた珠玉の楽曲「Last Letter」。ダーク調なメロディと切なげなリリックが心情を掻き立て、小説に内在する寂寥感をCoolに表現している。Vocal: Kanaさん、Starring: Lamuneさん、どうもありがとう。そして最大の謝辞をIsamu.y.さんに。長い間本当にありがとう。今回、Isamu.y. さんから嬉しいメッセージが届いた。以下に紹介したい。

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「執筆した小説を元に楽曲を制作して欲しい」 ー 田中茂雄さんからそんな依頼が来たのは去年の秋の終わり頃でした。元々自分自身も小説を書く事もあり、興味深かったので喜んでお引き受けしました。早速、小説『最後の手紙』を読み始めます。主人公の心情やヒロインとの心の触れ合い、さらに三部構成による物語の意外な仕掛けなど、とても惹き込まれる内容で感動したのを覚えています。この作品を損なうことのない楽曲に仕上げようと制作を開始しました。当初は作品の世界観やモチーフなどから「昭和っぽい雰囲気」「佐野元春の楽曲っぽい雰囲気」などを前面に押し出して最初のデモ音源を提出しました。しかし、原作者の田中さんからは「昭和や佐野元春に縛られる事なく、今の時代っぽい雰囲気や音色も醸し出して欲しい。」という旨のお返事を頂きました。最初は驚きましたが、なるほど僕は小説の世界観を活かそうとするあまり少し縛られていたのかも知れません…。そこで、田中さんと改めて「どういう楽曲にするか」「どういう音色が良いか」「どういう歌詞にするか」をじっくりと話し合いました。小説の世界観に縛られる事なく今の時代の雰囲気もある楽曲…。僕は試行錯誤を繰り返し、やがて一つの楽曲を紡ぎだしました。それが『Last Letter』です。田中さんも大変喜んで下さり、僕も長い苦労が報われてとても嬉しかったです。楽曲にとっての「命」である歌を吹き込んでくれたKana(元Sheep&Wolf)、そしてMVで魅力的な演技を魅せてくれたLamuneさん。そして、この楽曲を作る機会を与えてくれた原作者の田中茂雄さん。皆さんに感謝しています。この楽曲は皆で完成させた皆の作品です。是非、多くの方々にも『Last Letter』の楽曲、MVを聴いて、観て頂きたいです。そして是非、小説『最後の手紙』を読んで下さい。

Isamu.y.(Sheep&Wolf)

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