壊しちゃったらどうしよう? 取扱説明書(トリセツ)との出会い
マニュアルを書くテクニカルライターになりたい! と思い立ち、テクニカルライターになるための活動を始めたのが、1987年。昭和62年のことでした。
当時、技術系の出版社で契約社員として働き始めた私は、資料作成を目地られました。フロアに1台のワープロ専用機を使って。
シャープの書院。1979年発売の最先端の機種だったわけですが、使い始めたところ、わかりにくい、難しい…。しかも、フロアに1台で、必要な人が順番に使っている状況。「これ、壊しちゃったらどうしよう?」。当時、200万円以上する業務用の機械。びくびくしながら、キーボードを打っていました。
頼みの綱が、モノクロ印刷された取扱説明書なのですが、これもわかりにくく、懸命に読み解きながら使ったものです。
取扱説明書を書く専門の仕事があるらしい。その専門家をテクニカルライターというらしいというのを新聞記事から知り、その仕事したい!と目指したのがきっかけです。
自分が困っていたから、困っている人に役立つ仕事があるはず。
今で言うなら、UX(顧客体験)を高めるための仕事だと思い、目指しました。
当時、別の出版社が主催していたテクニカルライター養成講座に通ったり、その時の同期で勉強会を行い、関係者に話を聞きに行ったりし始めました。
ワープロの歴史は、情報処理学会 コンピュータ博物館のページで読むことができます。
書院、TOSWORD、OASYS、文豪とメーカーが競い合っていた時代についても知ることができますよ。