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10年前の思い出 / 2021/03/12 文化放送「ニュースワイドSAKIDORI」 出演セルフまとめ #サキドリちゃん

文化放送「ニュースワイドSAKIDORI」に2021/03/12に出演しました。その際、発信した情報のセルフまとめです。


競馬熱が上がっている話

斉藤一美さん「松浦さん、最近競馬熱が上がってらっしゃるとか。」

自分「そうなんです。その昔、有馬記念に3時から並んで見に行ったりしていました。社会人になってからは出来ないことですけど(笑)

去年のジャパンカップ、アーモンドアイという最強馬に、これまた去年の世代で無敗の三冠馬、オスうまもメスうまも誕生し、その3頭が一堂に会するって機会に興奮しました。

僕、賭け事としての競馬じゃなくて、ストーリーとしての競馬が好きなんですよ。」

斉藤さん「ロマンを追い求めているんですね。」

自分「そうです、ロマン大好きなんです。そのロマンをくすぐるようなアプリ『ウマ娘 プリティダービー』が出まして。擬人化の育成ゲームで、娘たちが走ります。実在する馬の名前がそのまま使われ、ストーリーもその競走馬のストーリーに即しているんです。例えば、『ミホノブルボン』という馬が昔いまして。」

斉藤さん「あの、早々に引退してしまった...!」

自分「そう。トレーニングで強くなり、1992年の時代を彩ったスターホースですが、同じように鍛えて走るらしい。いやもうそれだけで、多分ご飯何杯も食べられる。当時ハマってた人間からすると、この話を聞くだけでアツい。最近の『キタサンブラック』とかも登場して、重ね合わせたストーリーになっていて、それぞれの馬を選択することが出来ます。

実はこんなことを言いながら、まだやっていません。やったら睡眠時間がなくなるの間違いないので悶絶しています。」

斉藤さん「今だってそんなに長くはないですもんね?」

自分「はい。競馬熱がより上がって、リアルに競馬を見て、土日以外の時間でウマ娘アプリをやり出したら、僕は一体どうなってしまうんだという。

職場の同僚やTwitterをフォローしている人もハマっていたりして、それで情報がちょこちょこ流れてくるんですよ。いやあ、これはミュートした方がいいんじゃないかなと思ってしまうくらい。」

斉藤さん「流石に『シンザン』はいないでしょう?」

自分「流石にいませんね。一番古い馬で、90年代前半くらい。『スペシャルウィーク』とか、当時の有名な馬はある程度いますね。」

斉藤さん「90年代の馬で一番古株は?」

自分「『オグリキャップ』かなあ。」(注:すいません、一番古い馬でいうと80年代の名馬シンボリルドルフがいました。オグリキャップも引退は90年ですが、80年代ですね)。

斉藤さん「はあ〜なるほど。女の子たちは、髪の毛金髪だったりするんですか?」

自分「そうですね。それぞれの毛色に合った容姿や格好になっているみたい。」

斉藤さん「流石にショートカットの子はいないですか?ポニーテールが出来ないから。」

自分「どうなんだろう?髪型もいろいろみたいですし、馬の覆面のメンコも色んな形で表現されているみたいです。」

斉藤さん「可愛い顔で覆面つけるんですか?!面白い...!」

自分「アクセサリーとかもあるのかな?話を聞くだけで面白いです。やんなきゃかなって思っちゃいますね。」

斉藤さん「絶対考えた方、男性ですよね。」

自分「まあそうでしょうね。」

斉藤さん「やってみたいとは思わない感じを、西川さんは出していますね(笑)」

西川文野アナ「いや、興味はありますよ!文化放送に入ってから競馬を教わって、昔の馬とかもっと知りたくて。だから、ダビスタやってました。」

自分「なるほど。それをやってたなら、ハマる要素あると思いますよ。」

西川アナ「そうなんですね!」

自分「同じ育成ゲームですから。」

斉藤さん「競馬場に一度行ったら、芝の美しさや開放感、馬の力強さや美しさに魅了されますよね。」

自分「近づけば近づくほど蹄の音がしますよね。」

斉藤さん「深夜3時に並んだ有馬記念のときに買った馬はなんですか?」

自分「『ナリタブライアン』です。」

斉藤さん「ナリタブライアン...!ということは、大外通って逃げ切ったってやつですか?」

自分「ぐるっと。ヒシアマゾンが2着に突っ込んできました。当時の三歳馬がワンツーフィニッシュを決めて、非常に感動しました。」

斉藤さん「じゃあ、ナリタブライアンの蹄の音を生で聴いた人なんですね。」

自分「聞きました、はい。」

斉藤さん「どんな音でした?」

自分「一流馬と呼ばれてるだけあって、オーラが違いましたね。どの馬も迫力はありますけど。」

斉藤さん「競馬にハマったことのない方は、なんぞやって感じでしょうね。」

後日談

(結局始めました・・・)

ブリーフィングルーム-東日本大震災当時を語る

斉藤さん「ゲストコーナー、『ブリーフィングルーム』。改めてご紹介します。今日のゲストは、スマートニュース コンテンツマーケティングディレクター松浦茂樹さんです。

東日本大震災発生から10年が経ちましたが、ネットメディアは当時、震災をどのように伝えたのでしょうか、松浦さんにお話を伺いたいと思います。

スマートニュースは2012年設立ですが、2011年の震災当時、松浦さんはどちらでお仕事をされていたのでしょうか。」

自分「ライブドア所属でポータルサイトを預かる身、livedoorニュースやBLOGOSも所管で、オンラインで情報を伝える身でした。

改めてこの出番の前に自分のTwitterを振り返ったんですが、アクティブに使ってるとその時何してたのかが楽に思い出せますね。震災の前後に都知事選もあったなあという記憶も蘇りました。前日に石原さんが4選に出るぞってなって、打ち合わせの内容が全部ひっくり返ったのを思い出しました。」

▼2011/3/10〜13の自分のツイート

https://twitter.com/search?q=(from%3Ashigekixs%20)%20until%3A2011-03-13%20since%3A2011-03-10&src=recent_search_click&f=live

斉藤さん「震災当日、松浦さんはどこにいらっしゃいましたか。」

自分「ライブドア当時は、住友不動産西新宿ビルの25Fにいました。地震の瞬間、ビル角のガラス張りの会議室にいたことを覚えています。」

斉藤さん「相当揺れたんじゃないでしょうか。」

自分「まだ出来てから1〜2年くらいの新しいビルで耐震(耐えるじゃなくて)、免震ビルでした。物が落ちたりはせず、むしろ大きな船に乗ってるように長ーく揺れるんですよね。免震のビルってこんなにしなるんだ。見たことない角度で、目の前の景色が横に変わっていくのを感じました。また、すぐ前の野村ビルが、定規を震わせたときのように小刻みにブルブル震えるのを目の当たりにしました。」

斉藤さん「最近のNHKの映像で、神南からのお天気カメラが新宿の高層ビル街を写しているんですけど、思いっきり揺れているのが分かりますよね。その中にいらっしゃったということなんですね。松浦さんに何事もなくて良かったと思いますけれども、ライブドアでは震災をどのように伝えたのでしょうか、当時の記事をいくつかご紹介頂けますか。」

自分「当時のツイートから辿ると、14:53に一報が出ていました。スマートニュースもそうですけど、情報を集めて届ける身であり、作る身ではありませんでした。しかし、この時は集まってくる情報だけでは足りないという判断をすぐしました。記者経験者がいたため、西新宿に近い新宿に写真を撮りに行くところから始まりました。その後も1日1回情報をまとめて配信することもしていました。」

▼14:53に一報

▼新宿にて写真撮影

▼4月3日までのまとめ記事

自分「BLOGOSというメディアでは、ブロガーさんに震災を受けての記事を寄稿していただきました。例えば3日後には佐々木俊尚さんからの記事。」

・佐々木俊尚「この危機は大いなる変化のきっかけになるかもしれない」 - 3月14日

全国を覆った「津波と放射能の恐怖」- 3月

家族4人を失った黄川田議員「政府のメッセージ足りなかった」と悔やむ - 10月5日

震災後のデマ80件を分類整理して見えてきたパニック時の社会心理 - 4月8日

メディアがほとんど取り上げない今回の原発事故の不幸中の幸い
7月21日

自分「記事配信だけでなく、サービス提供も担当していました。地図会社と提携して避難エリアの提供、『livedoor ワイヤレス』という公衆無線LANの情報提供も自分の部隊が担当だったので、その無料開放などを行いました。」

斉藤さん「佐々木俊尚さんの『この危機は大いなる変化のきっかけになるかもしれない』という記事。これはどういった内容でしたか?」

自分「英語圏で日本の『立ち直る力』に関しての記事が多く掲載されていたことをまとめて紹介してくださったものです。」

斉藤さん「確かに大きなきっかけになりましたが、果たして良い方に向かったのか。やはり悪い方に転んでしまったのかというのは評価の分かれるところですよね。震災から10年経ちましたが、松浦さんが考えてこられた"ネットメディアの課題"について教えて頂けますか。」

自分「そうですね...。震災から10年、職場は4回変わりましたが、常に課題に向き合ってきました。全部ネットメディアですが、ずっと会社の生業も、個人としても情報を届ける役割です。どうやって最適に届けるか、2つポイントがあると思っていまして、『事実を正確に伝達すること』と『二度と起きてはならないという予防の考え』です。

フェイクニュースって最近出てきた言葉ですが、震災当時でもありました。

総務省が3/13に出してます。今やあまり聞かなくなりましたが、チェーンメール。震災にまつわる誤った情報がメールで出回りました。この10年、この当時よりも便利になったのに、なかなか止められていません。

情報を受け取る側のリテラシーだけで片付けちゃいけない話題だと思います。発信側も、少なくとも偽情報が伝わりにくくする工夫が必要です。今現在、Twitterはワクチンの偽情報に警告ラベルを貼り、5回で永久凍結にする対策を打っています。」

斉藤さん「それはちゃんとカウントしてくれるんですか?」

自分「はい。カウントしてくれるという話になっています。でもあくまでカウント。ある意味、4回までは偽情報を発信できちゃう。」

斉藤さん「プロレスの反則と一緒ですね。5カウントまではOKっていう。」

自分「こう見てると、まだまだフェイクニュースを止め切れていないと感じます。せっかく10年でテクノロジー面ではかなり便利になったのに対して。また、ネットメディアの人間として課題を感じています。」

斉藤さん「情報の真贋をネットサービスの方で見極めるのって、至難の技でしょう?」

自分「そうですね。でもテクノロジーの発展でちょっとずつ良くなっているとは思います。でも、まだまだです。伝達の事業者であるからには、何かしらのアクションをもっとかけていくべきだという課題感は未だに持ち続けています。」

斉藤さん「スマートニュースでフェイクニュースを流してしまったということはありますか?」

自分「フェイクニュースに対しての動きですと、ファクトチェックイニシアティブという団体を支援しています。止める動きや予防する動きをとにかく大事にしています。ある程度流れてきてしまいますが、元を断つ。

で、先ほどお伝えした『予防の考え』も大切にしています。二度と起きてはならないという予防の考えが根付く必要性を感じています。

大きな地震やウイルス、慣れてもいいです。でも、いざ非常事態が起きた時にどれぐらい予防できるのか。地震だって長野でも熊本でも北海道でも大きな地震がありました。その学びをいかせているのか?ネットメディアはその予防の考えを根付かせるのにどれだけ貢献できるんだろうか、と考えます。まだまだ課題に感じています。」

リクエスト曲-君は1000%|1986オメガトライブ

西川アナ「ここで松浦さんのリクエスト曲をおかけしたいと思います。曲名は何でしょう?」

自分「1986オメガトライブ『君は1000%』です。このバージョン違いをお聴きいただこうかと。」

斉藤さん「カルロス・トシキが歌ってます?」

自分「そうです。まずはちょっとお聴きいただければと思います。」

西川アナ「では、松浦さんから曲紹介をお願いします。」

自分「はい、1986オメガトライブで『君は1000% 2nd line』。」

西川アナ「1986オメガトライブで『君は1000% 2nd line』でした。これはどういったバージョン違いなんでしょう?」

自分「今、日本のシティポップが海外で注目されてまして。松原みき『真夜中のドア』当時も聞いてたのですが、改めて自分も聞き直してまして。そんななか、1986オメガトライブの35周年アルバムが昨年末出まして。『ああ、こういうアレンジ良いよね、シティポップいいよね』と改めて思い、かけてみた次第です。」

斉藤さん「西川さんはすぐにトランペットが違うって仰ってましたね。」

西川アナ「部活で以前トランペットをやっていたので、分かりました。音が大きくて伸びるような印象でした。」

自分「当時の曲が他にも入っているんですけど、今の機材でリマスタリングされていて、音圧とか何もかもが違います。」

斉藤さん「あと、原曲よりもリズムがゆったりとした印象を受けましたね。カルロス・トシキさんがいつかのTVで仰っていたんですけど、セン(cem)っていうのはポルトガル語で実は100って意味だそう。あの方の母国語ですよね、ブラジル。だから『君は100%』っていう感覚で歌っているんでしょうかね。だけどセンって言葉は日本語でもあるから1000にしちゃえ。そういうタイトルにしてみたという裏話を聞きました。」

自分「それは初耳でした。甘い歌声を今でも聞けるの、ありがたいですよね。」

感情を煽らず、「事実」を伝えることの大切さ

斉藤さん「松浦さんは最近、あるネット記事を読まれて、メディアコミュニケーションについて深く考えさせられたそうですが、どんな記事だったのでしょうか。」

自分「最近、長編小説『クララとお日さま』を出したカズオ・イシグロ氏の
インタビューが東洋経済オンラインに出てました。

このインタビューの中に、こういう一節がありました。」

私たちは「大事なのは事実や真実ではなく、何を感じるかだ」という考えを浸透させすぎたようです。

斉藤さん「ノーベル文学賞作家の方ですが、一体何を仰っているんでしょう?」

自分「事実よりも感情優先で物事が伝わりやすくなっているんじゃないか。そこに対して、危機感を抱いている。感情を動かせるコンテンツは、確かに多くの人を動かす力があるけれど、それで世界を二分していないか。ということを書かれているんですよね。」

斉藤さん「長編小説『クララとお日さま』読み始めたそうですが、どんなお話しですか?」

自分「AIが登場する話になっています。まだ出始めを読んでいるところですが。インタビューでは、身に染みて感じることがあって。10年前からTwitterをやっていますが、最近自分も『見ていて辛い』と思うような話をミュートするようになりました。見えなくするようにしています。」

それって、ある意味自分から世界を分断しているんじゃないかな、と感じていて。反省すべきではあるけれど、ミュートを解除すれば自分が辛くなる。『コミュニケーションが辛くなるのは一体どういうことなんだろう』と身に染みて感じます。

先ほどのフェイクニュースの話もそうなんですけど、感情で引っ張られすぎるのは良くない。エビデンスを前に出して語れるかどうかが重要なんじゃないかということが、このインタビューでも語られています。」

斉藤さん「カズオ・イシグロさんって、哲学的な部分を上手くお話にのせて小説を書かれていますが、今考えてらっしゃることはこういうことなんですね。」

自分「そうですね。感情をのせた情報の方が伝わりやすいのは事実ですが、でも一歩引いて考えなければなりません。

一つの対処方法は『数字を出さない』ことだと思います。例えば、ランキング。1〜10位とランク付けされますが、果たして誰から見てもそれは1位なのかといったらそうじゃないこともある。それぞれのオンリー1があります。飲食店に星がつきますが、星の数が少なくたって好きなご飯はありますよね。『これが1番です!』といったように、やたらと数字で主張しすぎるのは良くないです。」

斉藤さん「確かに、住みたい街ランキングとかね。自分の街、『圏外で悪かったな!』なんて思ったりしますよね。」

自分「ネガティブな感情が生まれちゃいますよね。こんな感じでコミュニケーション不全になると、『本当に伝えたかったことはそれなんだっけ?』となったり。

そもそも、ソーシャルネットワークは感情発散の場ではありません。血縁、地縁に続いて、知的好奇心から繋がる縁は『知縁』と捉える。こういった考えが好きです。」

斉藤さん「松浦さんがお好きなクイズ、まさにそうですね。」

自分「そうそう。複雑化するデジタルコミュニケーションですが、もっとポジティブなものであるべきだと思います。先ほどリクエストした1986オメガトライブの曲のトランペットを通じて、興味や会話が広がったように。

情報を伝える身として、ポジティブなコミュニケーションを心がけたいです。煽ったりせず。変な話、つまらなく聞こえても構わずに。」


クリエイターというわけではないですが、受けた支援は自分のモットー「みんなでしあわせになろうよ」のために使います!