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携帯電話のない時代

厳密に言えば携帯電話はありました。
1990年、私はアルバイト先で、モトローラの携帯電話を、外出する時に持っていました。
 基本的には留守番電話です。小型のカセットテープが内蔵されていて、音声を何十分録音できる「スグレモノ」でした。
 就職活動で、企業から面接の連絡は留守番電話に入れてもらうので、学生には必須のアイテムでした。
 大学だと、「あいつならたいてい15号館にいる」「あの授業を取っているからそこに行けばいる」という情報から、友人にあっていました。
 また、休講の知らせは大学の掲示板しか知るよしはないので、だいたい掲示板の前に行くと友人がいました。
 「あちゃー、休講だ」
 「どうする」
 「西門の近くのあの店でビリヤードして、夕飯代をかけようぜ」
 
 なんていう会話をしていた覚えがあります。とくに不便などを感じた覚えはないのですが、携帯電話がない時でも、きちんと連絡は取れていました。

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