僕は君の「熱」に投資しよう

独立系ベンチャーキャピタルであり、シードファンドとして国内最大となる300億円のファンドを運営する佐俣アンリ氏による仕事論について書かれたもの。

特に若者に向けて、熱をもって挑戦することの大切さを説いているが、世代関係なく、自分自身の現状に目を向けて、いま自分は何かに挑戦できてるか、熱を注げるようなことに向き合えているか、漫然と過ごすだけの毎日を送ってはいないかと、考えさせられる。そして、考えるだけではなく、行動しなければと焦りを感じてしまう、それほどに著者も挑戦し続けている。

特にDAY2で述べられている、自分にとって「正しい場所」はどこか見極めろという場所論は、全くその通りだと思う。本当の天才は場所を選ばないかもしれないが、基本的に人の能力に生得的な差は大きくなく、自分を置く場所、どのような環境に身を置くかが重要で、楽ができる場所にいては、自分の基準値は一向にあがらない。自分より高い基準値の場所に身を置くことで自然と自分も引き上げられる。

熱をもって取り組んでいることはあるか熱を投じる場所は本当に正しいのか現状に満足していないか、と自問することで自分の立ち位置やすべきことが見えてくるのではないかと思う。

取り組むことは、必ずしも起業でなくてもよいと著者は述べており、重要なことは、熱をもって、正しい場所で、未来・成長に向けて挑戦することである。

世代、立場問わず、読むことで感じること、考えさせられることのある良著。