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#20 Save1.クリア報酬のないクエストVer.2

きた。

早速、きた。

仕事をしていて、ランチも食べて、さあ、午後の仕事・・・と思って、ふと携帯をみたら、夫からのメッセージ。
いきなり、3連で、

『BBA』

の文字列。
あ~・・・・。
略語である。「ババア」という俗称の。
そして、その相手が実母であるという恐怖。

この日は、先日、退院してきた義母の2日目にあたる。
偶然なのだが、夫は、退院日とその次の日が休日であり、私はもちろん仕事で、義母の面倒・・・というか、義母との対話は、私がいないところでの親子対決となっていたのだが、よるとさわると、二人は同族嫌悪甚だしく、血のつながりも濃いため、夫からのメールは、それはもう、惨憺たるものだった。

出来事としては、依然大したことではない。
義母が欲しがっていた保冷タンブラー、義母言うところの「魔法瓶」の購入を巡って、ひと悶着があったのだ。
夫は義母の為に良かれと思うことを伝えるが、義母は自分の思うことが通じないと感じるのか、言うことが都度、コロコロと変わる。
夫はそんな義母の言動がいたたまれないくらいに迷惑だと感じ、ストレスとなって、私へのメール連打という状況になっていたようだった。
書けばこれだけのことなのだが、そこは「感情」が介在することで、どうにも埒が明かない。
結局のところ、義母曰く、
「やっぱり(魔法瓶)いらない。その都度、(湯を)沸かして、あったかいの飲むのがいい」
ということで、一旦の落ち着きはみせた。
実は、この部分が悶着の根っこなのだが、最早、そのことを書いても意味がないので書き残さないが、いずれ近い内、やはり同じことを言い出しそうなので、それまでは義母が「いらない」というので買わないことになった。

と。これが序章であることは想像に難くないだろうと思われる。
この翌日。話の流れがどうしてそうなったかは思い出せないが、一度は、ちょっと無理かもしれないという義母宅からの衣裳箪笥を持ってくる、持ってこれない、置けない、置けるという、これも書けば本当に大したことのない事柄で、夫がキレた。
元々、前日の魔法瓶騒動で夫の中でくすぶっていた苛立ちもあったのだろうけれど、こと箪笥の持ち込みに至っては、義母が元気ならば、追々、中を整理しつつ、何とかひと棹だけでも持って来れないかと検討していたものだが、事情が異なってしまったため、現状、義母の箪笥を持ってくることは不可能に近い事柄となってしまったのだが、義母にその話を順を追って説明しても、義母からは、
「いや、私、なんべんも見とる。置ける」
と、徐々に頑なになっていき、とうとう夫がブチギレて、義母に向かって大声を出していた。
ハタで見ていた私からしたら、今回の件は、義母の聞き入れの悪さの方が大きく感じた。ただ、夫の方にも、もう少し、かみ砕くなり、辛抱強く話してもいいのではないかと思う面もあったが、なにせ、良く似た親子。物の言い方ひとつが気に入らないと、延々と気に入らなくて、対話にならなくなる。
夫がキレて、自室に猛然とした勢いで引っ込んでしまい、ふと見ると、義母は夫の方が分からない事を言う駄々っ子な面を出していると思う節を見せたので、さすがに、また私がしゃしゃり出ることとなってしまった。

とくとくと説明する。
箪笥は物理的に持って来れないこと。なぜなら、持ってきたいという箪笥は立派すぎて、縦はともかく幅があるので、義母の部屋には置けないし、他のどこの部屋にも置けない。しかし、収納スペースはすでに必要に迫られているので、今の部屋のスペースに合ったものを購入する方が早い。自宅の箪笥の整理、持ち出し、運び入れをする手間ひま、そしてスペースという物理条件で自宅箪笥を持ってくることは無理であることを、とにかく言葉を重ねて重ねて説明。
さらに、今住んでいるマンションを購入する際、何を一番基準に考えたのかということを、また、イチから話した。
義母は、一応、私の話はおとなしく聞く。最終的には、分かったと言う。一緒に暮らすことに関して、感謝しているとも言う。たぶん、そのこと自体にウソや偽りはない。だが、すぐにその思いは亜空間に追いやられるのか、どうしても、行動言動原理が、自己中心となってしまう。
閑話休題。
とりあえず、私の話はおとなしく聞き、分かったと言い、怒って自室にこもってしまった夫のところに「謝りにいく」というので、一瞬止めようかと思ったけれど、まあいいかと行かせてみたが、ひとまずはちゃんと謝ったようだった。

義母が帰ってきて、たったの2日でコレである。

しかも、その次の次の日には私が爆発した。
主に夫に対しての不満だったのだが、次のSaveポイントまで移動。

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