ガールズ112期の隠れた実力者

ガールズ112期と言えば梅川風子、大久保花梨、太田りゆ、内村舞織、鈴木美教に吉村早耶香と自力で勝負できてピン(1着)も取れる選手が多数いる。

実際に上位7人にだけ出場が許された2018ガールズGPにも梅川、鈴木と2人出ている。


こんなに上位に名を連ねる選手が多くいるが、そんな選手たち以外に112期の中にどうしても注目をしたい、応援をしたい選手が1人いる。

それが……

太田美穂。


この選手も自力で戦える選手。

しかも先行主体で戦いたい選手。


先行選手は風の抵抗をモロに受ける為、体力の消耗度が激しく、なかなか頭では買いにくい。

男子の方はラインを組んでレースをするため、番手に付ける選手は、前の選手が風の抵抗を受けて走ってくれる分、捲ってくる選手を止めたり、スピードを落とさせたり、援護する走りをする。

しかしガールズにはラインがなく言わば個人戦。

後ろに付ける選手は助けてくれることはほぼない為、先行逃げきりはなかなか難しい。


そんな中でも太田美穂は先行を貫いて戦っている。


太田美穂はデビュー3ヶ月足らずで、出場した国大の競技で落車し大怪我を負った。選手生命すら、いや命すら危うい状態だったらしい。

それでも彼女はそんなドン底から復活し、2018年前半に復帰を果たした。

それだけでもすごいのに、確かに一時は競争得点も47,8点まで落としたが最近では50点台まで戻しているのだから、すごいの一言では決して片付けられない。

今日の静岡ガールズ予選でも、先行意欲のある太田美穂らしい積極的なレースで3着。

今日のメンバーでは強力な山原さくらがいてもお構い無しで先行し、脚は大分使っていただろうが、確定板に残って見せた。


何が言いたいかと言うと、自力がある選手でも、競争得点が高い選手だろうと他の選手の動きを気にしすぎて仕掛け遅れ、人気以下の着順なんてしばしば。

ようは実力を出し切れず負けている。

前述したとおり2018ガールズGPには同じ112期から2人出場したが、新鋭と言う強みを生かせず、経験値不足と言う弱みを露呈してしまった。児玉を意識し過ぎた結果だ。

特に鈴木は地元でありながら何も出来ず、7着大敗。

同じ7着でも腹をくくって先行した7着と今回のようにただ走っただけの7着では全く違う。

今回の鈴木の走りには怒りや絶望を覚えたファンもいたはずである。

ここで思うのは、太田美穂ならどんな走りをしたのだろうか?彼女なら玉砕覚悟でしっかり自分らしい先行をしたのではないか?あくまで想像の域を出ないが、そうであればガールズGPはもっと見ごたえのあるレースだったのではないか……?

ガールズGPと一般競争では雰囲気も何もかも全く違うだろうし一概には言えないが…。


そう太田美穂は買う側からしたら、「ハズレたけど仕方ない」と思える選手なのである。


買った選手が何も出来ずに下位に沈んだら、そりゃヤジだってとばしたくなる。


大怪我を負っても諦めず復帰し、抜かれても諦めず先行している彼女が報われ、ガールズGPに出場し自分らしいレースをしている彼女の姿を近い未来にぜひ見てみたい!




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