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Usquaebach Reserve

 ウィスキーの入門として何がいいって言われたら?なかなか難しい質問です。バーで女性に「ウィスキーはあまり飲まないんだけど、最初はどんなのがいい?」と聞かれて無難なものからいろいろ試したら(もともとかなりの飲み手です)、結局スモーキーなラフロイグを気に入ったなんてこともありました。

 それでもあえて何か挙げるとすると、ウシュクベ・リザーブ(Usquaebach reserve)を選びます。とてもバランスのよいブレンデッドウィスキーで、私のお気に入りです。モルトウイスキーが60%、グレーンウイスキーが40%という構成で、熟成年数が10年~18年熟成の25種類以上の原酒を合わせ、その後、シェリー樽で最低6か月後熟されるという贅沢な作り方がなされているそうです。ちなみにウシュクベという名前はゲール語の「命の水」に由来しています。

 ストレートがいいですが、ハイボールも悪くありません。豊かな香りと果実のような甘味が爽やかです。スモーキーさとスパイシーさはともに控えめですが、バランスが絶妙で豊かさをさらに増します。私は口の中で少し転がして甘味を楽しみます。余韻は甘いですが、すっきりしていて、くどさはありません。

 歳を経ていろんなウィスキーを飲むようになりましたが、最後にはここに帰ってきます。私にとっては、そんなウィスキーです。

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