愛の母子像 風景印と記念碑
新潟県糸魚川市にある親不知郵便局の風景印には「愛の母子像」が描かれています。
親不知
親不知は飛騨山脈(北アルプス)の北端が日本海に接する岩の崖で、昔は波打ち際で波間を通り抜けるしか通る方法がありませんでした。その際、親子が互いを顧みるいとまもないほど波が厳しかったことが地名の由来だったそうです。
現在は、道路・鉄道も整備されていますが、それでもトンネルが連続し、崖沿いの厳しいルートです。
愛の母子像
風景印にある「愛の母子像」は横江嘉純による彫刻です。
横江嘉純「愛の母子像」はカーブが連続する親不知の安全祈願で作られました。
台座には糸魚川が生んだ文豪 相馬御風の「かくり岩に 寄せてくだくる 沖つ浪の ほのかに白き ほしあかりかも」の歌が刻まれています。
像の足元には「愛こそ平和の母となれ」と刻まれています。
親不知記念広場は1968年に整備されました。愛の母子像と同じ彫刻が横江嘉純の出身である富山市内にあります。おそらく富山の銅像の方が古いと思われます。
横江嘉純1887−1962
東京駅前広場にある「愛の像」(1955年)の作者でもあります。富山県保内村(現在の富山市)に生まれ、東京美術学校を卒業し、大正・昭和にかけて彫刻の世界で活躍しました。
地図
母子像は国道8号線沿いの親不知記念広場にあります。
碑文
かくり岩に 寄せてくだくる 沖つ浪の ほのかに白き ほしあかりかも
親不知郵便局
風景印は郵便窓口で郵便物を差し出す時に押してもらえる赤茶色の絵入りの消印です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらうことができます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらって差し出さずに持ち帰る(記念押印)こともできます。
風景印は1983年(昭和58年)7月1日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。
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