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島村抱月生誕の地 風景印と記念碑

 島根県浜田市にある波佐はざ郵便局の風景印には島村抱月生誕の地碑が描かれています。

島村抱月しまむら ほうげつ(1871―1918)

 島村抱月は那賀郡小国村(現在は浜田市)に生まれました。本名は佐々山滝太郎といい、働いていた裁判所にいた島村文耕しまむら ぶんこう(1854-1904)に向学心を認められ、1891年(明治24年)東京専門学校(今の早稲田大学)に進学しました。卒業後文耕の姪と結婚し島村姓になります。

 在学中には坪内逍遙つぼうち しょうよう(1859-1935)に指導を受けました。卒業後は母校の講師、評論家として活躍し、1906年(明治39年)には坪内逍遙とともに文芸協会を設立しました。

 文芸協会で、1911年(明治44年)島村抱月はイプセンの『人形の家』を上演しました。舞台でノラを演じた松井須磨子まつい すまこ(1886-1918)は抱月の愛人となり1913年(大正2年)には抱月は文芸協会を辞め、須磨子とともに芸術座を旗揚げしました。

 1914年(大正3年)に上演したトルストイ原作の『復活』の劇中歌で作詞した「カチューシャの唄」は松井須磨子が歌い、ヒットしました。
抱月は1918年にスペイン風邪により病死しましたが、須磨子も2ヶ月後に自殺しました。


記念碑の地図

 記念碑は抱月ふるさと公園にあります。公共の交通機関はなく、車でないとたどり着くのが難しそうです。この公園には風景印にある島村抱月の胸像も建てられています。


碑文

島村抱月生誕の地
那賀郡小国村下土居一二三番地


波佐郵便局

 風景印は郵便局で押してもらえる絵入りの特別な消印で、色は赤茶色です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらえます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらえます。その場合、差し出さずに持ち帰ることができます。

 風景印は1999年(平成11年)11月11日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。


島村抱月の胸像(左)と生誕の地碑(右)


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