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加能作次郎文学碑 風景印と記念碑

 石川県羽咋郡志賀町にある西海さいかい郵便局の風景印には、加能作次郎の文学碑が描かれています。2021年にあった出来事で、加能作次郎は話題になりました。

加能作次郎

 加能作次郎かのうさくじろう(1885―1941)は、西海村(現在の志賀町)に生まれました。早稲田大学に進学後、『ホトトギス』に小説を発表します。作家の田山花袋にも一時師事したことがあり、大正時代の小説家として活躍した人です。

 次女芳子の結婚の結婚にあたり書いた色紙のから碑文は起こされたものだそうです。碑は、没後の1952年に生誕地に建てられたものです。

作品

 今日、全国的にいえば加能作次郎は決して有名な作家ではなく、出版物としては『世の中へ・乳の匂い』(講談社文芸文庫)講談社(2007)が唯一かもしれません。

 しかしながら、2021年大学入試センターの共通テスト「国語」の問題に彼の作品『羽織と時計』(1918)が登場し、話題になりました。上記の講談社の書籍も売り切れたようです。

 青空文庫に、彼の作品のいくつかに接することができます。

碑文

人は誰でも
その生涯の中に
一度位自分で
自分を幸福に
思う時期を持つ
ものである

作次郎

 幸福に思う時期が「一度くらい」とは、なかなか切なく感じます。

地図

 西海風戸文学碑前バス停が最寄りとなります。


西海郵便局

 風景印は郵便窓口で郵便物を差し出す時に押してもらえる赤茶色の絵入りの消印です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらうことができます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらって差し出さずに持ち帰る(記念押印)こともできます。

 風景印は1983年(昭和58年)2月21日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。

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