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芭蕉上陸の地 風景印と記念碑

 山形県庄内町にある清川きよかわ郵便局の風景印には「芭蕉上陸の地」碑が描かれています。風景印には坐像が描かれていますが、この方は幕末に攘夷派として活躍した清河八郎きよかわ はちろう(1830-1863)という幕末の庄内藩の志士です。

松尾芭蕉(1644-1694)

 俳聖松尾芭蕉まつお ばしょうは江戸時代の人で、現在の三重県(伊賀国)の郷士の家に生まれました。1672年に江戸に居を移し、1684年からは各地の俳人を訪ねる旅に出るようになります。

 俳諧紀行文「おくのほそ道」は、1689年(元禄2年)旧暦の3月に、門人曽良そらとともに江戸を出て、奥羽・北陸の名所をめぐり、大垣に出て、さらに伊勢路へと向かうまでの道中(約5ヶ月)を記したものです。1694年ごろには完成していたと見られますが、出版されたののは芭蕉の死後1702年のことです。

 現在の山形県を巡る出羽国は奥の細道のハイライトととも言える箇所ですが、最上川もがみがわの舟下りをしたのは本合海もとあいかいというところから清川までで、清川で上陸後出羽三山(羽黒山、月山、湯殿山)に向かっています。


記念碑の地図

 記念碑は新庄から鶴岡へと向かう国道47号線沿い、清河八郎記念館の前にあります。1956年(昭和31年)の建立で、加藤楸邨かとう しん(1905-1993)による書で芭蕉の句が書かれています。


碑文

清川史跡
清川関所跡
芭蕉 荘内上陸地

芭蕉
五月雨をあつめて早し最上川
楸邨書


清川郵便局

 風景印は郵便局で押してもらえる絵入りの特別な消印で、色は赤茶色です。郵便窓口に「風景印を押して出してください」とお願いすれば、差し出す手紙やはがきに押してもらえます。また、63円以上の切手を貼ったカードなどに押してもらえます。その場合、差し出さずに持ち帰ることができます。

 風景印は1985年(昭和60年)10月23日から使用開始されたものです。郵便窓口は平日のみの営業です。


背景の建物は清河八郎記念館です

芭蕉の風景印

 芭蕉の句碑は多くの風景印に登場しております。


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