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ジャンソナの新曲を作っている。作るのにとても体力と脳を消費する曲なので毎日少しずつ進めている。作詞のために、浮かんだ脳内風景に似ている富沢を久し振りに散歩したりもした(上の写真はお気に入りの散歩ルートだ)。
今回の新曲は、JUNK SONAR REFLECTIONにとって重要な曲になる。
ジャンソナの全ての楽曲は全て繋げると1つの物語になるのだが、その物語は複数の世界線に分岐しており、各世界線の要所にイベントスチルのように楽曲が配置されている(ゼルダの伝説の世界線分岐を想像して欲しい)。各世界線にどのような結末が待っているのか、そして各世界線に共通するキーワードである《junk sonar》とは一体何なのか、自分もまだ全く把握できていない。曲を作りながらそれらを手掛かりに推測するしかない。
その上での話になるが、今回の新曲の作詞をするためにパッセージを集めて行く内に、新曲が各世界線の共通ルートに位置している可能性が高い事に気付いた。共通ルートが存在すること自体かなり驚きだったし、しかもその共通ルートは物語の時間軸の終盤、物語の山場に位置していた。つまりこの曲の出来がバンドの世界観全体を、そして今後の新曲の具合を左右する事になるのだ。
 加えて、歌詞の内容と自分自身の関係性も深いものになると思っている。最近はインターネットの雰囲気や、「消費される」という言葉が直ぐに頭に浮かんでしまう一時的な流行に幻滅してしまう事がとても多い。すっかり中毒者なのでTwitterのタイムラインは頻繁に見るのだが、ノリや流行が直ぐに怖くなったり悲しくなったりして、脳死でYouTubeを開き浅野いにおのゲーム実況を見漁ったりStereo Fabrication of YouthやLily Chou-Chou等の「あの頃」の音楽に逃避したりしている。「自分の愛する時代は終わった」という言葉が頭に張り付いて離れないし、そんな事を考える自分を俯瞰して自己嫌悪に陥ったりする。そんな今の自分と周囲の環境に向けてのアンサーを新曲で示したい。どんな結論に基づいて作詞するかはまだ決め兼ねているが、とにかくとびきり優しい曲にしたい。突き放すような優しさと、受け入れる優しさのある一貫した人格のような優しさを込めたい。一方でメッセージ性を持つ曲を作るのはとても怖いし、無機質な曲を指向するジャンソナにとってはリスキーな試みだ。前記した共通ルートの件もあるので、メッセージは込めた上でジャンソナの世界観に馴染むように擦り合わせをしたい。
そして音楽的な面で言えば、ギターロックの既存曲と比べて新曲はかなりメロディーの力が強い。World Transistor以上に。今後ジャンソナが歌モノの曲をやっていけるかどうかがー自分のメロディーセンスが、歌唱力が、そしてボーカルのメロディーに馴染む各パートのフレージングができるかどうかがーかなり試される気がしている。
以上どの面をとっても新曲はかなり重大な存在なので、頑張って作ります。


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